「Me and My shadow」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ JUNさんの映画レビュー(感想・評価)
Me and My shadow
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を思い出した。
幸せそうに楽しく遊んでいる子供達を、崖から落ちない様に見守るライ麦畑の番人になりたかった男。
でも彼は、精神病院で療養中の病人。
小説では、そんな彼が第一人称の語り部として話を進めて行くストーリーと私は解釈している。
さて当作品は、前作の殺人罪で刑務所に囚われているジョーカー=アーサーのお話し。
孤独で心優しかった男アーサー、本当は誰からも愛される様な「幸せの使徒」ハッピーになる筈だった。
しかしそんな彼が、不条理な社会の狭間で悪の権化ジョーカーへと変貌を遂げていく。
そんなアーサーの内面に焦点を当てた物語で、アーサーのダークサイドである、理不尽で欺瞞に満ちた世界への代弁者としてのジョーカーの物語では無い。
フィリップス監督もミュージカル風にしたのは幻想と現実の差異を表現するのと、内面を描いたシンプルなストーリーに長い上映時間なので、ミュージカルシーンでアクセントをつけたのだろう。
ストーリーとしては、どこ迄が彼の妄想でどれが現実なのかも分からない。全てが妄想なのかも知れない…。
評価は分かれている様だが、私はこれはこれで観る価値の有る良い作品だとは思う。
「ライ麦畑でつかまえて」
私には難しくて、いつも寝てしまいます。
村上春樹の訳した本でもそうでした。
私の、離れ離れになった「フォリアドゥー」のレビューに、
「ガガ引っ込め」とか、
書いてしまいました。すみません、暴言。
前作があまりに感動したので、弱々しいジョーカーと、
ガガさんのハーレイ・クインに振りまわさる展開。
少し失望しましたが、アーサーの本質は社会に適応出来ない、
母親からも愛されない捨て子のようにやるべ無い子供。
ハーレイに愛されて泡沫の夢をみる。
それはやはり幸せでしたね。
「他作品に共感ありがとうございます。
感謝します。