劇場公開日 2024年5月31日

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「単なる続編ではない作り込み」マッドマックス フュリオサ ケンチ930さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0単なる続編ではない作り込み

2024年6月11日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

4DXで視聴。字幕ではなく吹き替えだったのは誤算で、また見直しに行かねばならない。

前作は行って戻る、というストーリーだったけど、今回はフュリオサの生い立ちが語られる点で単なるロードムービーではない。

残酷なシーンはさりげなくマスキングされ、万人の楽しめる映画に仕上がっている。

やはり関心はストーリーよりも車やバイクと言った造形なわけで、ディメンタスの古代ギリシャの戦車じみた三連バイク車とか、出来立てピカピカのウォーリグとか、どんな機能が発揮されるのかとワクワクしながらあっという間に映画は終わる。

多くは語られないがディメンタスにも真っ当で子煩悩だった時代があったことが仄めかされる。
前作からの印象とは異なり、イモータンジョーも荒廃の時代を生き抜いた勝者なだけあって、実は優秀な為政者なのかもと思わされたり。
単なる悪役に留まらない人物描写が、単なる前日譚に終わらない深みをこの作品に与えている。

ディメンタスの演説の際に手話みたいなことをしている男とか、賢者とか、もっとよく注目して鑑賞したい人物もいるので、あと何回か鑑賞するつもり。

続編はどうしても偉大な前作と比較され、時には視聴者の思い入れとぶつかったりして不利だけど、この作品もかなりの傑作だと私は思う。

ケンチ