劇場公開日 2024年5月31日

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「前作が足枷になった気がする」マッドマックス フュリオサ デカマラスさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5前作が足枷になった気がする

2024年6月8日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

興奮

前作のフューリーロードから登場したフュリオサがどう誕生したかを描いたのが今作な訳ですが
前作に話を繋げようと頑張りすぎて結果的に前作が足を引っ張るような印象を受けました。

ハリウッド映画の法則に「最初の30分で客の心を掴む」が有りますがそれが出来ておらずとくに盛り上りもなく長々続く序盤には頭を悩ませました。

今作の話を作る為、前作から関連する敵勢がもう一度見れて嬉しかった反面、これは今作の敵があまり視聴者には受けないだろうと製作陣が認めてるような気がしました。
彼らの再演は我々に向けたファンサービスでありそれで何とか間を保たせている そんな印象を受けました。

マッドマックスと言えば常人には思いつかないイカれた改造車やバイクが出て来るのが魅力的でしたし極力CGを使わない実写撮影が良かったのですが今作は予算の問題なのか規模が小さくなったのか車の台数は少なくなりバイクも目を引く程の改造車がありませんでした。
予算と規模が小さくなったと感じたのが両陣営とも襲い襲われまくっているのに重要物に対しての護衛の少なさが目立つ。
またバイクにクローズアップするシーンが少ないのも問題でした。
あとバイク軍団な筈なのに統領がアレに乗って追いかけるのはどうなんだ。

ディメンタスは人間味が強すぎて他の敵役に魅力を喰われた感がありました。
フュリオサと失ったものは同じだけど狂気には完全に振れないところがあったりで。

「実りの地」の話はいったい何処へ行ってしまったのか。

総評として
前作がウケたから2発目を狙いに行って外す典型的な凡作映画になってしまった。
120分以上もかけてやる内容ではなかったなぁ。
前作のように「考えるな感じろ」 というのは今作では感じにくく、会話がそれなりにあったので感覚的に楽しむよりは考えました。

デカマラス