「愛すべきサーガ。愛すべきシリーズ。」マッドマックス フュリオサ サブゼロさんの映画レビュー(感想・評価)
愛すべきサーガ。愛すべきシリーズ。
昨夜IMAXで観てきた。
やはりこの世界感を守るためにはジョージミラーが必要なのだ。間違ってもマーベルやスターウォーズのようにディズニーに売り渡してはいけないシリーズなのだと強く実感したのが本音である。老いてなお期待を裏切らない監督に尊敬の念を禁じ得ない優れた作品だ。
今作は暴虐の限りを尽くすバイカー軍団に肉親やパートナーを殺された主人公の復讐劇に加え所々にマッドマックス一作目のオマージュも垣間見られ監督の粋な計らいが嬉しかった。
前作と比べパワーが落ちたという声も散見されるが、そもそも前作とはベクトルが違うのだ。
ジョージミラーにとって「フュリオサ」はスピンオフでありサーガの一つであって、シリーズの集大成は間違いなく「怒りのデスロード」のはずだからだ。
今作でフュリオサの辿る辛酸な過去と前作に至る数多の設定を補足し「怒りのデスロード」のマックス登場により激情の全てを解き放つ。
今作を観ることにより前作のカタルシスが一気に倍増することになるのだ。
監督の狙いはおそらくそこにあるのだろう。
全ては9年前の「前作」に繋がるのだ。
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