「オーストラリアで繰り広げられるアクションに心酔!」マッドマックス フュリオサ 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
オーストラリアで繰り広げられるアクションに心酔!
オーストラリアの地図が出てきて、そのロケ地がすぐにわかりました。藤井風の楽曲の「花」のプロモーションビデオのロケ地も確かオーストラリアだったと思いますが、そのことを思い出してめちゃくちゃ親近感が湧きました。この作品は誰もが言うように頭を空っぽにしてみるに相応しい傑作だと思います。ストーリーは若干暗めのラストを迎えるために、スッキリ感はありませんが、オーストラリアの大地駆け巡るアクション(想像をはるかに超えたカーチェイスは絶品です)は全てを吹き飛ばして、潤沢な満足感に襲われてしまいました。少女フュリオサが、知らぬ間に大人のフュリオサに成長していくプロセスが全くわからない見事な展開にも唸りました。それにしても 少女フュリオサの可愛さ可憐さは格別の輝きを放っていました。ストーリーは、愛する母親を目の前で磔にされ、残酷な死に方を見なければならなかった少女の中に湧き上がった憤怒の感情を、ディメンタス将軍に対していかに晴らしていくかがメインでした。その復讐を果たすまでの彼女の思い、彼女の鍛錬(並外れた最強の戦士になります)を思うと涙が禁じ得ません。ラストに彼女の中にあった恨みの感情が100%晴れたかわかりませんが、サイコパスのような徹底した復讐方法は、酷いけれども不思議な達成感を与えてくれました。
追記 私たちは何万回も生まれ変わってきていますが、戦争の時代の生まれ変わり期間が如何に多いかということを想起させてくれる作品です。侵略して征服するという戦国時代のような流れは、残念ながら人間の性(サガ)の1つと言えるのでしょうね。