「前作に何倍ものバイアスを掛ける上品な続編」マッドマックス フュリオサ ふぇるさんの映画レビュー(感想・評価)
前作に何倍ものバイアスを掛ける上品な続編
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前作が映像、音楽共に盛り上げるところは徹底的に盛り上げ、ストーリーも単純明快で最大限に娯楽に振り切った作品だが、今作フュリオサはストーリーをメインにしている為か前作のようなノリを期待していた人たちには少々盛り上がりに欠けると思われるかもしれない。
だが今作はプリクエルとしては申し分がなく、前作を何倍にも押し上げるという点ではなくてはならないものになっている。
ウォーリグ襲撃シーンは今作の見どころと言っても過言ではない。前作であれば過剰なまでの爆発やハイビートなスコアが大音量で流れるようなシーンだが、今作でのこのシーンはスコアによる過剰な盛り上げもなく爆発もそこまでではないが、それなりにある長尺を全く飽きさせることなく、まるでサーカスのように展開する完璧なまでに練りこまれたシーンになっており、もはや過剰な演出は必要なく気がつけば感動すらしてしまっていた。
アニヤ・テイラー=ジョイをフュリオサ役として抜擢しているが彼女のチャームポイントである目はゴーグルを掛けていようが口元を隠していようがセリフがなくてもフュリオサの力強い意志を感じさせるのには適役ではないだろうか。
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