「不安的中」マッドマックス フュリオサ maku1さんの映画レビュー(感想・評価)
不安的中
面白くない訳では無いが、面白くもないという。(前作比だからハードル高すぎるか)
予告編で感じた「CG多くね?クリスの悪役どうなん?」が的中。
デスロードの資料的な立ち位置として興味深く見れはした。
良かった所、敵味方人数が増えスケールアップ。バイク軍団の空中戦法が新しかった。将軍の駆る3台バイクとそのメインバイクの異型エンジン造形。デスロードキャラの面々再登場。
ダメだった所、筋的に4点。
1、初っぱなさらわれる所がドジすぎる。何がしたかったかもナゾ。妹?に何か取ってきてあげたかったのか?直後に賢い子供描写もあるがここではリスク取りすぎ。また、その時エンジン付近の管を切ってたが、その後活かされず。さらわれ途中でもう一回管を噛みちぎったことによって敵を停めることができたが編集ミスじゃないか?
2、なんでフュリオサに緑の地の場所聞き出さなきゃいけないの?もう着いてるじゃん。
3、将軍が子供フュリオサに固執する動機が?ラスト付近で「同類だ、お前は俺になるんだ」的なこと言ってるけど、存在忘れてたでしょーに。(将軍の子にうり二つ的な描写でもあれば腑に落ちるが無し)追記、ぬいぐるみをあげたことがその表現だったのか?→ならなんで母親の虐殺シーンを凝視させる(傷つける)の?となるし。→追記2、狂ってるからか。そういう人格もあるだろうけど狂人描写で矛盾が多いと没入感が削がれる。
4、イモタン側から逃げ出したのにイモタン側に潜伏するんだ、潜伏はまだしも成人してから幹部の前で作戦会議してるし、「フュリオサ」って呼び名で、なんでばれないの?ばれてもなおフュリオサってわかったうえで、ワイフズではなく大隊長にまで任命されるストーリーが必要でしょーに。例えば子供を産めない体であることがイモタンにわかって、がしかし戦闘運転スキルが高いから、とか。「リメンバー・ミー」がキーワードのこの作品。前作デスロードのラスト、イモタンに対し「リメ〜」のあと葬った、その背景を今作でもっと深掘りしてくれるかと思いきや、無し。
5、えー、もうワイフズ逃がし作戦に移るの?!緑の地ってそんなに早く消滅するかー?小学低学年でさらわれたとして、フュリオサが二十代後半として二十年か、有りか?
ダメだった所、映像編
とにかく疾走する車の埃が嘘くさい。どれだけロケで撮ってるのか知らないが自分の目にはCGっぽく見えた所が多すぎた。
バイクの大集団が砂漠を移動するシーンも実写?(だったらゴメン)人数が嘘(CG)くさい。冒頭のバイカー対ボーイズもスケールはデカいがCG盛り盛りでコレジャナイ感アップ。
ヒルクライムシーンが2か所あった。将軍が車で。と、フュリオサがバイクで。実写でやったのかもしれないが、この辺に来るとCGを疑って「何でもできるから」感で見てしまう。同様にバイク&グライダーとの空中戦も。
ディメンタス将軍について
クリス・ヘムズワースは頑張った。がやはり狂人に見えないんだよな〜。明らかに狂った言動なのに。ジョージ・ミラーの人選には当然文句の余地はないが、今回だけは…。
前作鑑賞後の数日(数ヶ月か)に渡る余韻は得るべくもないのは予想していたが。及第点のアクション映画といった感じで途中あくびも出てしまった。CG多用=悪とは思っていないが、やはり前作のメイキングを観る限り、実写の迫力が傑作の支柱になってたんじゃないかな?もちろん1.2時代にCGなんかなく、人死んでんじゃね?感が話題になったと言うし。今作のメイキングもぜひ見たい。