「まったくの杞憂でした。最高でした。」マッドマックス フュリオサ リュウジさんの映画レビュー(感想・評価)
まったくの杞憂でした。最高でした。
見るまでは期待もありましたが、不安もありました。
マッドマックスが主人公ではなく、スピンオフ。さらに物語は前日談なのでフュリオサがどこから来たのか、なぜ来たのか、そしてどうなるのか、既にネタバレしてる・・・のにどう面白く描くのか。
まったくの杞憂でした。最高でした。
もちろん『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で見せた、ギターびよーんとか、物干しざおぴょーんとか、ウォーボーイの口にプシューとかの怒涛の“なんじゃこれは”感はさすがに少なかったですが(なかったわけではないですが)、
フュリオサの人間ドラマがむちゃくちゃ濃厚。人格形成に始まって(子役の人、サイコー)、生きる力の強さ、やりきる意志の強さと決着のつけ方。自分のこの映画の満足感の60%はそこかもしれません。
ただ、フュリオサ役がアニャ・テイラー=ジョイ・・・は自分的には・・・。元々は彼女がとても好きで今回見に行く動機にもなっていたんですけどね。もう少しマッスルな人の方が良かったような・・・。
あと、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』よりもメカニカルな演出が今回多かったのも楽しめた点でした。
追記>
鑑賞前、「この映画はフェミニズムの権化」みたいなポリコレ的なものにしたがるYouTubeのタイトルを見、また鑑賞後に「フュリオサは現在、男性に虐げられた女性の象徴」みたいな映画評も見たんだけど、「そこまで今どきのハリウッドが好きな政治的な映画か?」と思うけどね(製作者の意図は知らんけどw)。
それよりも「石油」、「兵器(消耗品)」、「水!を含む食糧」の供給のバランスで世界は保たれていることを表現したと捉えるほうが自然と思ったけどね。