「くれぐれも悪くはないが」マッドマックス フュリオサ マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
くれぐれも悪くはないが
マッドマックス
オーストラリア出身の
ジョージ・ミラー監督が
1979年に発表した
荒廃した世界を舞台にした
バイオレンスアクション映画
1は主人公マックスは警官
相手は暴走族という図式だったが
ヒットを受け1981年の2では
一気に近未来の更に荒廃した世界を
オーストラリアの広大な荒野に
見立てて登場キャラの濃さ含め
独特の世界観を見せつけ
これは「北斗の拳」の世界観の
モチーフともなった
(北斗の拳はこれに当時人気の
ブルース・リーをくっつけた)
1985年の3はハリウッド色が
強くなりすぎ賛否両論だったが
2015年に同監督がリブート
した「MADMAX:FURY ROAD
(怒りのデス・ロード)」
今作はそこで登場し
シャーリーズ・セロンが演じた
義手の女戦士フュリオサの
前日譚となる
どうだったか
なにせ前作は
荒廃してるけど
上半分青空
下半分サンドブラウンの世界
「V8エンジン」を信仰する
燃料と武器と血液と巡って争い
女は子供を産ませる道具でしかない
というフェミニスト
クソ喰らえのぶっ飛んだ世界
キャディラックを二つ重ねた
わけわからんけど
超カッコいいモンスターマシン
現代によみがえった
V8インターセプター
やる気満々ウォーボーイズ
何の仕事なのか火炎放射ギター
全てがサイコー
全てが強烈なインパクトを
残す快作でした
もう10年も経っていたのか
と驚くほど
でその次作だからそりゃ
楽しみだったのだが
確かに出来は素晴らしい
素晴らしいのだが
やはり前作のインパクトを
超えられはしなかった
感じはする
なんかアメリカでは
メモリアルデー週に封切っての
興行収入が過去30年で最低
だったとか聞くが
別に主人公が女性だから
ポリコレを敬遠されたとか
言われていたが内容的には
その辺は影響は感じなかった
前作でもフェミニズム的な
描写があったがそんなくらいで
そもそも世界観に女性の存在
が際立ちやすいのはあるんで
気になりません
ただ展開に波がないんですよね
フュリオサがディメンタスに
さらわれてイモータンジョーとの
取引に利用されて
仕事してるうちに男とデキて
フュリオサが腕を失ったけど
ディメンタスに復讐する
そんだけすぎる
出てくるガジェットも
いまいちインパクトに欠ける
ディメンタスの手綱で馬車みたいに
バイク走らせるのは
ちょっと面白いけど
それくらいかなぁ
ともかくどうしても前作に
比べると弱いんですよね
アクションシーンもここ!
っていうところがない
ダラダラ戦ってるだけ
それくらい前が強烈すぎたと言えば
そうかもしれませんが
今作から観た人がどう思うか
っていうとなんか拍子抜け
しそうな気もします
うーんなんだろね
劇伴も前作同様JXLの
はずなんだけどいまいち印象に
薄く…
アニャ=テイラー・ジョイ
は個人的に好きなのもありますが
ほんといいです
こういう女戦士系の役とか
非常にハマります
今後も主演作は増えていくんじゃ
ないかな