劇場公開日 2024年12月27日

「美術は素晴らしいが…」ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0美術は素晴らしいが…

2024年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 吹替IMAX視聴。まず美術は素晴らしい。冒頭、おなじみの「中つ国」の地図が立体的に立ち上がって山や城塞になっていくシークエンスは息を呑んだ。問題はストーリーとキャラクター。結局は、ローハンの部族争いでしかないし、王が脳筋で国を纏められないのが悪い、としかならない。主人公も、ナウシカから母性と暴力性とカリスマを引き算したような「戦うお姫様」の典型を一歩も出ない造形で、固有の情感がまるで感じ取れない。せめて彼女とライバルキャラの間に本物の情愛があれば、ロメジュリものの典型とはいえドラマがもう少し締まった筈。CVツダケンの未練タラタラ振られ幼馴染、という美味しいキャラが単なる卑怯者で終わってしまって勿体ない。一番ひどいのはヘルム王大往生のくだりで、あんな北斗の拳モドキのシチュエーションを成立させるためだけの強引な脚本は失笑もの。なんで出てきたとこから再入城できないの?トロールと素手で殴り合うのも、指輪物語のリアリティラインをぶっちぎりすぎ。

sugsyu
マーマレードさんのコメント
2025年1月2日

そうですよね、王様あれだけ強いんだから死ぬことないやうって突っ込み入れたかったよね(笑)

マーマレード