「ホラー映画と言うよりは」死霊館のシスター 呪いの秘密 ネコと映画と人生とさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラー映画と言うよりは
本作『死霊館のシスター 呪いの秘密』は 前作『死霊館のシスター』の続編ではありますが、作品の世界観と登場人物こそ多少は引き継いではいるものの、主役と悪役以外は[全員新規の登場人物]でしたし [作品のテイスト]も前作とは違うので、《前作を未見でも》全然楽しめる作りになっていました。
(※ただし前作を鑑賞された方で『前作の様な終始漂う不気味な雰囲気』を求める方は 少々肩透かしを喰う事になるかと思います)
【ストーリー(脚本) & 演出】
前作では 悪魔『ヴァラク』が[この世界に出現した理由]や[ヴァラクがシスターの姿で現れる理由]が描かれており、少なくとも前作は 本編『死霊館 エンフィード事件』のスピンオフ作品としてもホラー映画としても 一定の水準は満たしていたと思います。
本作『死霊館のシスター 呪いの秘密』に関して言うと、前作とは[作品のテイストや世界の雰囲気]を変えて来た印象です。 例えて言うならば…
『前作』は ストーリーの展開や演出にファンタジー要素こそあったものの「物語や雰囲気にそれなりの不気味さがあった」感じで、《ホラー映画というエンターテイメント》的な怖さや面白さがありました。
対して『本作』は「突然 何かが画面に現れる・突然大きな音がする」事で観客を驚かせる《お化け屋敷の様なアミューズメント》的な怖さや面白さであったかと。
あと《作品全体のテイスト》を比較してみても[前作はホラー映画]で[本作はモンスター映画]の様なテイストの違いがありました。 ただし本作も前半分は「それなりに不気味でホラー映画としても良い感じ」だったんですけど、終盤になり気が付くと完全に「モンスター映画かアクション映画」の様な《手に汗握るハラハラドキドキ》な展開になっておりました。 「怖い」かどうかは別にして それなりに「楽しく観れた」作品ではありましたが…。
脚本評価★★★★☆
演出評価★★★☆☆
【キャスティング(配役) & 演技】
まあ別に演技にも配役にも不満は無かったけれど、前作に登場した『バーク神父』が登場しないのは淋しかった。
配役評価★★★☆☆
演技評価★★★☆☆
【映像 & 音楽】
映像に関しては「ハリウッド系エンタメ映画としての平均レベル」はクリアしていると感じました。邦画と比べると やはり洋画のCGクオリティは凄いですよね。
音楽はそれ程「印象に残った曲は無い」のですが、音響効果は良い仕事してました。
映像評価★★★★☆
音楽評価★★☆☆☆
【総括評価】
ホラー映画を見慣れていない方には「どうか?」は分かりませんが、多くの方にとって おそらく本作は「ホラー映画としては怖くない」作品かと思われます。…がエンタメ映画としては「少なくとも平均レベル(か それ以上)」には楽しめる作品かと思われます。
『死霊館』本編やスピンオフを欠かさず鑑賞している人から観ても、「ホラーというジャンルに固執しなければ」それなりに楽しめるかと推察します。もっとも「ホラー映画を観に行ってモンスター映画を観せられたら」ガッカリする部分もあるかも知れませんが。
ホラー映画としては★★☆☆☆
エンタメ映画として★★★★☆
【追記】
エンドロール後は[いつものワンシーン]があり、今回はウォーレン夫妻が登場しました。