「幸せに暮らすために」夜明けのすべて おでんさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せに暮らすために
PMS(月経前症候群)という病気で突発的にイライラして、周りにあたってしまうヒロインを上白石萌音。彼女の同僚となるパニック症候群のイケメンを村松北斗が演じます。
初めは、お互いを理解できない二人ですが、徐々に歩み合い、一緒に会社のイベントを作り上げる。互いの病気のことも、性格も分かり、良き理解者になっていく。
じゃあ、この二人が恋人になるのか?というと、上白石は母親の介護のため、会社を去り、村松は会社に残る選択。特に大きな盛り上がりがあるわけでなく、穏やかな日常に戻っていく。
地味ですが、とても味わいのある作品です。二人が働く理科の教材を作る会社がかなり丁寧に描かれます。二人とも前の会社では、病気や発作のため上手く働けなかったのが、この教材会社では、周りの支えで認められて活躍する。だからこそ、二人の成長や幸せを築いた会社をちゃんと描きたかったのかな。
この二人の関係も、恋人でも家族でもなく、友情以上のおせっかいな関係。単純に言えば「助け合い」なのですが、こういう関わり合い方がかけているのかな、とも。
あと、あえて「病気」という言葉を使いましたが、元気いっぱいでなくても、幸せに暮らせる世の中でありたいですね。
コメントする