劇場公開日 2024年2月9日

「「夜明けの全て」はPMSとパニック障害の映画だった」夜明けのすべて 稲浦悠馬 いなうらゆうまさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5「夜明けの全て」はPMSとパニック障害の映画だった

2024年3月5日
iPhoneアプリから投稿

テーマとして疾病を扱いながらも、しみったれた感じはしない映画だった。

小難しい作品ではなかった。

PMSとは月経前症候群。

PMSって生理の別の呼び方かと勘違いしていたが、違うらしい。生理時の症状が重い場合にPMSと診断されるみたいだ。

PMSの主人公ひどい月経前症候群で、そのせいでたまに自分をコントロール出来なくなってしまう。

そして新卒で入社した会社でもうまくいかず、自分から辞めてしまうのだ。

そしてティッシュ配りを始める彼女。

「職業に貴賎なし」とはいうけれど「なんてもったいない」と思ってしまう。そう思わせるシーンだ。

その主人公もやがては中小企業を見つけて再就職する。それがプラネタリウムのミニキットの会社だ。

パニック障害の男

プラネタリウムの会社には彼女の次に、新人の男が入社してくる。

めちゃくちゃ無愛想で「俺はこんなところにいる男じゃない」的なことを思いながらやるせなく働いているのだ。

だがこの男はパニック障害で、電車にも乗れないし、生活範囲がめちゃくちゃ狭くて美容室にも行けない。

恋愛物語ではない

二人の主人公である女と男は近づくが、恋愛関係にはならない。

お決まりの恋愛話には落ちなかった。

稲浦悠馬 いなうらゆうま