「謎すぎる、謎」青すぎる、青 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
謎すぎる、謎
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最初に流れるBGMが「りぼん」や「ツルモク独身寮」で今関監督と組んだ千住明っぽかったので、「お、これは!」となったが、もちろん音楽担当は違う人だったし、青春映画と思いのほかSFになったりオカルトになったり刑事ものになったりと、唐突に変転していく。UFOや霊や逃亡犯といったキーワードがあっさり放置されて、全編を通してとらえどころがなく、着地点が見いだせなくて不安になる。叔母さんの一件も結局どうなったのかよくわからないままだ。もやもや。
本作では桜島が舞台で、前作は釜石、その前は台湾(長編の場合)とロケ地はやたらバラエティに富んでいるが、一方で風景描写に流されて、観光映画みたいになっている面も拭えない。
今関監督は一貫して女性(少女)を核に据えた映画を撮ってきて、これまで様々な女優をとりあげてきたわけだが、富田靖子のような逸材にはそうそう巡り会えるものではないのだろう。
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