「カットバックで時空を行き来する」aftersun アフターサン ひかりすぎさんの映画レビュー(感想・評価)
カットバックで時空を行き来する
とても悲しいと思うし、
愛にあふれた温もりも感じる。
誰かにおすすめしたい訳でもないけど、
映画として視覚的にも脚本としても
残る作品。
いつだったか
短編でオスカーを受賞したCURFEWが大好きで、
ちょっとシンクロするところがあるように感じた。
大人のソフィが思い出す記憶は鮮明で、
実際に残っている映像はザラザラで粗い。
この2つと、現在のソフィ、現在に存在する父の跡形を
カットバックをはさみながら重ねていく
父と娘の数日間。
家族を思うとき、
色々あったはずなのに、
思い出すのはいつも同じことだったりする。
何の遮りもなく互いだけに向き合った瞬間があれば
過去や未来のあれこれも全部包みこむ
引力となって、
ずっとつながっていけるのかもしれないと
2回鑑賞した後にはそんな希望が生まれていた。
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