流転の地球 太陽系脱出計画のレビュー・感想・評価
全26件中、21~26件目を表示
太陽が急速に膨張し始めたため、このままでは300年後には地球が確実...
太陽が急速に膨張し始めたため、このままでは300年後には地球が確実に飲み込まれることが判明した。
全国家の政府が連合した組織が作られ、地球を太陽系から脱出させるという巨大事業が始まり、アルファケンタウリ星系を目指す旅に出発する“地球流転計画”が展開する。
まず月面に作った新開発の巨大な噴射エンジンの試運転に成功したので、それを地球上の片側に一万基を建設するという巨大事業が始まる。
20年近い歳月ののち、地上のエンジン設置がほぼ完了したが、月を影響のない場所へ移動させるために月に設置していたエンジンが暴走事故を起こし、24時間で地球に衝突するコースに乗ってしまう。
その前に月を粉砕すべく、地球上のすべての核兵器を集めて月面に埋める。
300か所近くあるそれを同一のタイミングで起爆するために、300人の志願した宇宙飛行士が月面に配置される。
それが間に合うかどうか分からないため、同時に、まだ不完全な地球上のエンジンも始動させようという意見と、それは危険すぎて絶対ダメという意見が対立する。
連合組織のリーダーらしい中国の車イス老人は反対派を無視し、現場の中国人技術者を信じてエンジンの始動を命令。
エンジンは順調に動いて地球は軌道を離れ、月の爆破も見事に成功。
地球は最初の目標である木星に向けて進んでいく、でおしまい。
CGによるスペクタクルシーンは、中国製SFにありがちな安っぽさがなく、マーベルなみのリアルな映像。
僕の歳だとどうしても「妖星ゴラス」のマネとしか見えないお話なのだが、もちろん半世紀前の子供向け作品とは予算もスケールも桁違いの超大作だ。
しかし科学考証無視の度合いは唖然とするほど違いがない。
小中学生の鑑賞だと気にもならないだろうが、僕には、これだけの超大作なのに、あまりにも科学的にデタラメ過ぎるのが気になって仕方ない。
いや、それは無視してかかるとしても、本作はひどく残念だ。
人類全体の話なのに中国人ばかりが取り仕切っているというのも気にしない。
しかし、何を描いているのかを忘れているとしか思えない、中心になるものを放って脇の部分に力を入れるという、中国製アクション映画にありがちなマイナスポイントが目立つのだ。
これまでは中国映画でそういう部分に違和感を感じても、その作品を作った監督なり脚本家なり個人が、物語の語り手として未熟なだけだろうと思っていたのだが、本作ほどの超大作でも依然として存在しているところを見ると、これは中国人の好み、国民性なのかという気がしている。
オープニングの長い大戦闘シーンが本筋と何の関係もないとかはいいのだが、地球を移動させるという人類史上最大の壮大な計画が展開するのに、その計画の細部を描くことに費やすべき時間の多くを、計画に参加している科学者のひとりアンディ・ラウが、死んだひとり娘の脳をスキャンした重すぎる人格データーを、政府の貴重な最先端のコンピューターを私的に利用し、仕事中にモニターにバーチャルな娘を表示させては涙を流すという話をやるのだ。
はっきりとは説明されないが、こいつが娘のデーターを政府のコンピューター間で転送したとたん、機械が誤作動を起こして月のエンジンが暴走、人類を大破局が襲うという流れになるのだが、その事故を起こさせるためだけにこんな面白くもない話をしつこくやり続けたわけかと不快だった。
アンディ・ラウの話はすべて、削るべきだった。
あと基本的にこの作者は、観客に今なにがどうなっているかということを説明するのがヘタ過ぎる。
月爆破と地球のエンジン始動に向かうクライマックスで、どのキャラクターがどこにいて、それぞれ何をしているのか、一度観ただけで、すべての状況がよく分かったという人などいるのだろうか。
それくらい、分かりにくい。
重要なことと、そうでもないどっちでもいいことを同列に扱う、中国的演出のためだ。
と、さんざんな言いようをしたが、こういう子供の頃夢中になったような古い感覚のSFは大好きなので、大きな不満を感じながらも僕は楽しんで観れた。
この手の奇想の話はこれからもどんどん作ってほしい。
物語的にはガタガタ。
映像的には凄かった。
期待度○鑑賞後の満足度◎ 現在中国映画界の総力を結集したようなSF超大作。中国の良い所と悪い(?)所を併せ持っているが全体として堪能した。アンディ・ラウと娘のエピソードに捻りがあり星半分オマケ。
①ユーミンの『青い船で』をちょっと思い出した。♪私たちを乗せた星は涼しげに輝いて…木星を金星と導いていくように…♪中国に先に映画にされちゃいましたね。
②「1」を観ていないと分からない部分があるのでやや不公平だが「1」よりはよく出来ていると思う。
③
さまよえる地球というより、逃げる地球号!
100年後に太陽が老化によって膨張し、
300年後には太陽系が消滅するという予想に、
世界の合意で地球の太陽系脱出計画が進行する。
しかし、それは懐疑的だとして反対ものが生まれ何度もテロや抗争が生じる。
今回はその計画が推進され10年から40年程度のシリーズ2と言うところ。
シリーズ1を観ていないため、
余りにも遠大で荒唐無稽な計画のために話について行けなく、
更に多くの科学技術や自然科学に社会構造変化が目の前に現れている間に話が淡々と進み目まぐるしい。
また、それが面白い。
宇宙エレベーター、核融合、原子爆弾起動、暗号解読、量子コンピュータにデジタル生命。
多くの疑義や突っ込みを思いたくなるが話は進む…
そして、
シリーズ2の最終的には、
名作あの2001年宇宙の旅 かなぁ?
話は面白くないが、画像はよく出来ているので食いつきます。
なので、兎に角、観ていて疲れる。
約3時間、インド映画なら踊りや歌に、愉快なラブロマンスがありリラックスできるが、
この映画は地球救命で硬直してシンドイ。
今更、シリーズ1を観ようと思いませんが、
次回のシリーズ3は観ようと思います。
SF好きにはチェックです。
( ^ω^ )
製作費3.2億元(約65億円)が投じられた本作は、中国本土では初登場1位に。興収は40億2900万元(約815億円)を突破し、歴代興行収入ベストテン入りを果たすメガヒットを記録した。さらに、北米でも大ヒットとなり、世界興収は約6億米ドル。
第96回アカデミー賞国際長編映画賞中国代表作品に選出され、
すでにシリーズ3作目の製作も決定している。
流転の地球 太陽系脱出計画
劇場公開日:2024年3月22日 173分
ベストセラーSF小説「三体」の原作者・劉慈欣による短編小説「さまよえる地球」を映画化し、
中国で大ヒットを記録したSF大作「流転の地球」のシリーズ第2作。
100年後に太陽が老化によって膨張し、300年後には太陽系が消滅するという予測が立てられた。
地球連合政府は1万基のロケットエンジンを使って地球を太陽系から離脱させる壮大なプロジェクト「移山計画」を始動。
各国の思惑や内紛、争いが渦巻くなか、飛行士リウは亡き妻への思いを胸に宇宙へと旅立つ。
一方、量子科学研究者トゥーは禁断のデジタル技術により、事故死した娘をよみがえらせようとする。
そして連合政府の中国代表ジョウは、大きな決断を迫られる。
「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」のウー・ジンが飛行士リウ、
「インファナル・アフェア」シリーズのアンディ・ラウが量子科学研究者トゥー、
「始皇帝暗殺」のリー・シュエチェンが連合政府中国代表ジョウを演じた。
前作に続いてグオ・ファン監督がメガホンをとった。
流転の地球 太陽系脱出計画
劇場公開日:2024年3月22日 173分
非常に素晴らしい原作とは違う世界観に
災害の前に全人類が力合わせ、生き残る。感動された所 1、50代の飛行員若造のために自分たちが死に行き。2、師匠死ぬ前にも弟子の命を守る。 音楽は悲壮感、大空への神秘感、郭監督が素晴らしい!
やりたい事見せたい事全乗せ増し増しSF
中国で大ヒットを記録したSF小説の映画化で、Nexflixで配信されたシリーズの第2弾との事だが、前作は未見。時系列的には前日譚に当たるらしく、太陽系消滅に備えて地球を離脱させる巨大プロジェクトを主軸とした、ランニングタイムも2時間53分という壮大スケールの群像ドラマ。
身も蓋もなく言ってしまうとSFディストピア&ディザスター映画の要素に中国映画ならではの恋愛・自己犠牲描写をトッピングした、やりたい事見せたい事全部乗せ増し増し的内容。VFXへの力の入れ具合も半端なく、前作に続いて出演しているという“みんな大好き”ウー・ジンに、渋みを増したアンディ・ラウといった主要スターが大挙出演しているあたりからも、チャイニーズパワーを誇示した一本に仕上がっている。『インセプション』、『インターステラー』、『アルマゲドン』、『2012』、『オデッセイ』などのハリウッド作を意識したシーンも多数あるのは、良い意味でスタッフの中二病センスと解釈。もっとも、「これ一本観れば他のハリウッド映画は観る必要なし」という良いとこ取りな気概を感じなくもないが。
ただ悪い意味で、色々詰め込み過ぎたが故に展開が大味すぎて飽きてしまう。例えるなら麵やトッピングの大盛で食あたりを起こすラーメンと言おうか。
パート3の製作も決定しているらしいが、かといって前作も遡って観てみようとは思えなかったのが結論。
全26件中、21~26件目を表示