パスト ライブス 再会のレビュー・感想・評価
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みんないい人、みんな良識ある大人すぎて、正直しんどい
久しぶりに等身大で共感できる大人のラブストーリーに出会い、観終わって今もまだ胸がドキドキキューンとしています。決して多くはない自分の恋愛経験が、記憶の奥からそっと顔を出し、映画の出来事とリンクします。結ばれなかった初恋は、いつの日も一番美しい思い出です。あの時、あの彼ともし結ばれていたら?なんて妄想が止まらなくなり、映画の余韻とあいまって、美しい初恋の迷宮に迷い込んでしまいそうになります。危ない危ない…帰ってこ〜い、自分🙄
さすがにアカデミー賞で評価されただけのことはある見応えのある映画でした。登場人物は、ほぼ3人。派手な演出シーンもありませんが、計算されたシーン割、カメラカットなどにより、洗練された大人の物語を終始、上品に自然に演出しているのがお見事!!
自分が主人公でも、多分あのラストでヘソンを選ぶことはできなかったと思います。旦那さん超絶エエ人すぎるんやから…。せめて旦那さんが、ほんの少しでも悪人であってくれたなら、ヘソンもキスくらいはできたでしょうに…それすらも許されないとは、なんとも切ない…🥲
切ないぞーーー😭😭😭
みんないい人
みんな良識ありすぎて、正直しんどい😓
ヘソン、そこでガッとキスしろ〜
奪い去って、タクシーに乗せろ〜
なんて心の中で叫んでいたのは
私だけでしょうか…
初恋は、叶わないから美しいなんて言いますよね。実際はほろ苦い思い出の方が多い気がしますが、時間とともに美しい部分だけが切り取られてたりしますよね。
いつまでも忘れられないし厄介です。
イニョン(=縁)
東洋的哲学、輪廻転生を主題に盛り込んだところも、西洋の人たちにとっては新しい感覚であったかもしれません。
前世(= パスト ライブス)で縁あるあなたと
今世でも出会い、そして別れた
来世こそはと願う
イニョン(=縁)あるあなたと
また出会い、そして人生をともにしたいと
あなたがもし鳥ならば、
それを止める枝になりたい。
あなたが、もし花ならば、
それを咲かす大地になりたい。
あなたにも来世で会いたい人はいますか?
ふたつの名前
日本や韓国、中国人などアジア人がアメリカに移住すると「アメリカンネーム」を設定する人が多い。アジア人の名前はアメリカ人には覚えにくいし発音しにくいからだ。この映画は韓国人一家が北米に移住し、一家の娘がアメリカンネームを決めるところが冒頭に描かれる。
ノラと自身のアメリカンネームを名付けた彼女は以後、自分のアイデンティティをノラとして生きていく。考え方も生き方もアメリカに生きる女性として、彼女は成長していき、白人の夫アーサーもできる。韓国人の母親ですら、彼女のことをノラと呼ぶ。
そんな彼女を韓国名で唯一呼ぶのが、韓国時代の幼馴染の男性、ヘソンだ。24年振ぶりに再会した2人には不器用だけど、あたたかな時間が流れる。アーサーはノラとヘソンの間にある強い何かを感じで疎外感を覚える。
名前は重要なアイデンティティだとすれば、彼女の韓国名ナヨンを知るヘソンは、彼しか知らない彼女のアイデンティティを知っていることになる。
作中では、縁(イニョン)という言葉で愛とは異なる特別な絆が説明される。カルチャーの違いと乗り越えられない何かがありながら、それとは別に生活のレイヤーがあり、そこにも手放せないものがある。とても上質なすれ違いのメロドラマ。
エンドクレジットでは主人公の名前はノラとだけ記載されていた。彼女はこれから一生ノラとして生きていくのだろう。ナヨンはヘソンの心の中にだけ生きるのだろう。
人生を経るにつれ熟成され味わい深くなっていくであろう名作
ふっと溜息がこぼれるほど味わい深い作品だ。人生は刻々と移り変わる。でも初恋どうしの二人はなかなか再会できないーーー。ソン監督の半生をベースにした本作は、韓国生まれで現在はNYで暮らす主人公のアイデンティティを表情豊かに映し出す。おそらく彼女は昔と今の自分は違うと強く意識しながら生きてきたのだろう。確かに文化や環境はその性格を逞しく変えた。だが一方で、彼女にとって初恋相手ヘソンは、封をしていた記憶や感情をゆっくりと思い起こさせる存在でもある。二人が辿ってきた人生。そして今この地で巡り合う縁。心象を彩るNYの街並みが壮麗なカメラワークによって映し出され、感情と思考が散りばめられた脚本は一言一言を噛みしめたくなるくらい洗練されている。男女の台詞にこんなに魅せられたのは『ビフォア・サンライズ』以来かも。極め付けは夫役のジョン・マガロだ。柔らかな口調と佇まいにこちらも思わず頬が緩みっぱなしになった。
分かれ道に立つまだ12歳だった頃の二人の姿は実に切ない
通勤中車内のTOQビジョンで本作の予告編が度々流れていてその大人っぽい雰囲気が気になっていたことと、第96回アカデミー賞作品賞と脚本賞ノミネート作品ということで、劇場では見逃してしまったが無料配信を機に鑑賞。
ある程度予想通りに展開するシンプルなストーリーではあるが、逆に安定感があり落ち着いて観ていられたし、ところどころで映る各都市の美しい景色も心和む。
そして特にラストが良い。分かれ道に立つまだ12歳だった頃の二人の姿がフラッシュバックされるラストシーンは絶妙でこみ上げるものがある。そこからのエンドロールは、音楽もしっくりきてなんともいえぬ余韻を残す。
収まるところに収まる切なさ、まさに大人のラブストーリーといったところか。
それにしても主演お二人の役者さんはやはりすごい、40代で20代前半の役を無理なくこなすのだから。
男って未練がましいんだよなぁ…
私の初恋は11歳の時。小学校卒業と同時にそれぞれが引っ越して半年くらい文通をしていた。お互いにそれぞれの学校での生活が出来上がって自然消滅。
今でもたまに思い出す大切な思い出です。でも、彼女の方はもう忘れてしまったんだろうなぁ。
この映画を観て懐かしくなった。
パスト ライブス/再会
言語化できないこの思い
熾火(おきび)のような、落ち着きのある切ない大人のラブストーリー
決して激しい炎が燃え上がるわけではないが静かにくすぶる、焚き火で言えば熾火(おきび)のような、落ち着きのある切ない大人のラブストーリー。
日本にも「袖振り合うも多生の縁」という言葉があるが、現世での人との関係は前世の「イニョン(縁)」によるものだという考え方が韓国にはあるようで、運命の人との出会いは現世だけの話ではなく、前世や来世に関わるという東洋的、あるいは仏教の輪廻転生的、な思想が色濃く反映された物語が西洋社会でも受け入れられ、共感され、オスカーの脚本賞にもノミネートされたというのも興味深い。
セリーヌ・ソン監督の実体験に基づく話だそうだが、そんな純愛が本当に存在するのか!と驚くほどの物語り。
12年+12年でA24
男と女それぞれの奥深い気持ちをすくい上げていて心に沁みた…
観終わった後、なぜか中島みゆきの歌の一節が口からこぼれた。🎵男はロマンチスト 憧れを追いかける生き物🎵 確かに女より男の方がロマンチストだと思う。ナヨンは、ある意味割り切って生きているけど、ヘソンは割り切れなかったんだと思う。ナヨンとヘソン、あんなに気が合って、何でも話せて、お互いよくわかっている二人なのになぁ。なかなかうまくいかないものだな。別れてから12年後、オンラインで繋がった時に、どちらかが時間を作って再会していたら、また違った人生になっていたかもしれない。原題のPast Livesは、この作品では過去の人生という意味かもしれないが、「前世」という意味もあるのだそうだ。監督は、前世から結ばれていたという意味も込めているのだろうか? 私にはわからなかった。
これは...
これは.....切ない..
なんて切ないの....
私がナヨン(ノラ)だったら...どうするかな...
私がヘヨンだったら....どうするかな...
温かいけど切ない....
なんといっても旦那のアーサー、あんた良い人すぎるよ...
「彼は13時間かけて君に会いにきた。会うなとは言えないよ。
凄い物語だよ。20年後に初恋の相手と再開。。この物語で僕は運命を阻む邪悪な米国人の主人だ。」
邪悪な米国人ってあんた...自分を卑下しすぎだよ....どんだね良い人なんだよ...
もっと怒ってもいいんだよ..
もっと引き留めてもいいんだよ...
もっと泣いていいんだよ...
超絶に優しいんだなあ...
12歳以来に、実際に会って再開した36歳のとき、再開シーンがなんともあたたかい。無言で見つめ合って微笑んでお互い「わーお...わーお...」と言って、ほんっとうの本当に懐かしい時って言葉って出ないんだな...
再開したときにハグし、その後もう一度ハグ。
なんだかこの2度のハグシーンに泣けた。
お互い思うものがあったのだね...
ベタな映画だったら↓
よるあるベタな映画だと、ウーバータクシーまで見送ると言ってタクシーまで行ってから「ナヨン!オレと韓国へ来い!」「ヘヨン!ええ!もちろん行くわ!」
でそのまま駆け落ち→ラストは旦那のアーサーがナヨンを探すが去ったことを現実にうけとめ、アーサーの「くそぅ!」と言いながら床を叩いて泣きじゃくって、そのままエンドロール。。
がよくあるパターン。というか視聴者もちょっとこういうパターンを求めてる傾向にもあるよね。
でもでも、
こちらはそうではない、
...これがA24なのか...素敵なラストすぎるんだけど...
でもでも、
ヘヨンはカッコいいイケメン俳優だったけど、もし超絶ブサイクのブ男だったら、、笑
ずっと探されていて若干恐怖にも感じるよね笑
基本的に恋愛におけるifものが苦手なので、この作品も好みではない気...
基本的に恋愛におけるifものが苦手なので、この作品も好みではない気がして避けていたけど、
パストライブスは、そんな恋愛におけるあのときこちらを選んでいたらとゆう甘い幻想を切り捨てる非常に現実的な目線で描かれていてすごく良かった。
ノラの最後の涙は何の涙だったのか色んな人の意見を聴いてみたくなった。
私はヘソンはノラにとって韓国とゆう故郷の象徴のようで、とうの昔に捨てたもの、戻ろうとしても決して戻れないことを、ヘソンに会ったことで改めて確信し
戻れぬ故郷に涙したのだと思った。
今がうまくいっていないとき、過去の運命の分岐での選ばなかった方の道を選んでいれば良くなっていたのではという鏡像の幻にすがりたくなってしまうかもしれないが
過去に選ばなかった選択肢は、選ばなかったとゆう形で今を形成する一部になっていて、もうあと戻りはできないのだとゆう大人な終結が私は好きでした。
あなたのところに、少女の私を置いてきたとゆうセリフがとても沁みた。
夫、いいやつすぎた。3人でバーでいるとき完全に夫に背中を向けるノラ、韓国語で盛り上がる2人、もはや文字通り背景になっている夫の絵には笑ってしまった。
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