「アンドロイドのようなファスベンダー」ザ・キラー shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
アンドロイドのようなファスベンダー
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リドリー・スコットの「プロメテウス」のイメージが強過ぎるマイケル・ファスベンダーには打って付けの作品だと感じた。無表情で冷徹なイメージが何故かしっくりくるのだ。冒頭からモノローグが凄い上にうんちくも多く、自らに架せた行動倫理というか、経験による教訓とでもいうか、とにかく語り過ぎる殺し屋だが、しくじりを切っ掛けに寡黙になり、自らのしくじりに対するペナルティーが逆ギレとなって、きっちりとケジメ付けて行く何だか都合が良過ぎるマヌケでもあり、緻密でもあるヘンテコな殺し屋の静かなる復讐譚である。ストーリー的には強引な展開だが、面白く上手くまとめてある。自分勝手だが、怒らすと半端ではないスキルを駆使して、相手を追い詰めて行くのが中々の見ものであった。ある意味ハードボイルドなコメディ作品だとも言えるマイケル・ファスベンダーの魅力を全面に出した作品である。
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