「「不発弾だらけ」の作品」毒戦 BELIEVER 2 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
「不発弾だらけ」の作品
前回作に続き、イ先生を探す旅、もとい、探しながら殺す旅が続く。
・イ先生を探し出したい人が餌を仕掛ける
・その餌というのが、まだ一部の人しか精製できない新型麻薬ライカ
・そして、まんまとイ先生の凄腕部下がライカに食いついてくる
マイナス面から言わせていただくと、
とにかく登場人物がオーバーフローしている。
イ先生を ″逮捕したい人″ 、イ先生に代わり ″麻薬ビジネスで成り上がりたい人″、イ先生に ″復讐したい人″ が組んず解れつ、共闘したり脅迫したりしながら追跡劇を展開する一方で、
イ先生サイドも決して一枚岩ではなく、二人の超強力敵役(役名を引用するのが面倒なので、便宜上、助さん格さんと呼ぶことにする)がお互いに仲良くないという性格づけをぶっ込んでくるので(笑)、もはやヒッチャカメッチャカになっている。
しかも、その仲の悪さが、さほど映画の核心に触れてこないという肩透かし等もあり(笑)、作品全体としても、未回収の伏線が多すぎて、さながら「不発弾だらけ」の印象だ。
映画の舞台は、韓国、中国、タイ、ノルウェー。
当然のように?、登場人物はかなりの確率で死んでいくのだが、誰が死ぬのかをクジ引きで決めたのか?と訝るくらいに、DEAD OR ALIVE に必然性はない。
イ先生側の助さんと格さんのうち、死ぬのはひとり。
イ先生には娘と孫娘(写真のみで出演)もいるのだが、こちらは皆殺し。
チーム長には信頼できる部下が二人いるのだが、死ぬのはひとり。
誰が誰を殺したのか、見直したくなるほどの殺戮オンパレードだ。エンディングでは、登場人物がそれぞれの最終出演シーンのメーク(複数の俳優は、額の中心に弾痕のある状態)で紹介されるのが面白い。
最後にプラス面を。
韓国映画のレビューには、ほとんど書くことになるのだが、アクション分野のクォリティ(擬斗、演出、カメラワーク、特殊メイクなどなど)はとにかくハイレベルだ。