「まだ序盤、本作ファンは楽しめたでしょうか?」アイドルマスター ミリオンライブ! 第1幕 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)
まだ序盤、本作ファンは楽しめたでしょうか?
アイマス劇場観賞は『輝きの向こう側へ』以来の実に9年ぶりとなります。本作は劇場先行上映なので純粋な劇場版ではありませんが。
このシリーズ、サスガに登場人物が多すぎて名前もキャラ顔も覚えられません。個人的にはアイマスは『輝き〜』からの食いつきで本格視聴はデレマスから、後から参入組なので仕方ないですかね。
本作は残念ながらマイナス点がワリとあって、先ずその脚本と芝居演出が古臭いってのが第1印象でした。
社長のセリフ前の「オッホン!」など芳忠さんの演技が浮いてたり、顔を叩いて気合を入れたり。イヤに無個性の新米Pに先輩の激励「ガ・ン・バ・レ・よ♪」とか「君に任せた!」とか。それに「アイドルになる!」から「頑張ります!」への “鋼鉄展開” も平凡でイササカ飽きた感もあります。
覚えきれない数のキャラ個性は工夫はされていた様です。中には強調しすぎた感もありましたが、大所帯のメリハリを持たせる上では許容できます。とは言え、中心キャラの1人『未来』はとても中2に見えない万能ぶりで、元気キャラはイイけど冒頭の奇行演出や、Pとの “天丼” は余計かと。
オーディションでメンツ以外のモブ描写が皆無、しかも一見しただけで合格です!も微妙。緊張した声の演技は良かったかな。
Pと『翼』のパパ活じみたシーンはどうでしょう? 更に “新米” の頼りなさ演出でしょうが、導く立場の「スマン」「ゴメン」のセリフがしつこく結構ウザかったり。別の作品で、謝ってばかりではナメられて信用されない、謝りどころは弁えるべし、なーんてのがありましたね。。。
これらは育成シミュレーションゲームの、あの字幕展開のノリをそのまま脚本にした印象で、シーンが不自然に見えます。自分はゲームはやりませんが、シミュゲーにも独特の世界観があるのでしょう。でもソレをそのままアニメの脚本に転記するのは?
実際は独自に脚本を起こしてるとは思いますが、それにしても練度が足りないと感じました。
手作りライブを立ち上げる自発的発想と、ソレに向けての展開は比較的魅力がありましたが、その過程の盛り付け・芝居と演出がダサい、という結論でした。恐らくはシーンの作り方に問題があるンだろなと‥‥
画面はフルCG? 手描きセルアニメのテイストを保持したビジュアル自体は微妙な箇所はあるものの、概ね良かったと思います。
肝心の楽曲は、まだ物語始まった序盤もあってか少なくて、ピンときた楽曲は1曲くらいかなぁ、まだ何とも言えません。
また一般視聴よりひと足早く観られる事の投資としては、割引なしの1,900円は妥当でしょうか?
という事で、第1幕4話分の掴みは結構難儀な部分が多かった印象です。アイマス以外にもラブライブ!や、鬱アニメと評判のバンドリなど、アイドルアニメはジャンル内の過当競争が壮絶で、創る側の苦労も相当なものでしょう。生き残りも熾烈を極め、本家本作はどうなることか。年末には、異色のコラボ企画 “歌合戦” も控えています。