ジョン・ウィック コンセクエンスのレビュー・感想・評価
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インド映画級に長いのをどう評価するかどうか…。
今年325本目(合計975本目/今月(2023年9月度)35本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
今週では(アニメ枠2本を除けば)本命に来るのでは…と思えるところです。3時間とかなり長い映画です。
見どころはたくさんある点は理解できるものの、前半の「大阪編」と後半「とある場所」(ネタバレ回避)との関係がやや希薄で、後半の「とある場所」における「とある儀式」(儀式というより、「大人のこうした集団」における作法??)に話が分割されてしまい、特に前者の「大阪編」(大阪のホテルが何とかという話題)は、「一部」後半のストーリーに関係する部分はあるものの、この映画の描写としておそらく「後編の「とある国のとあるトラブル」に焦点を当てたかったのではないかと思え、そうすると、その観点では「さほど」重要ではない大阪編の描写に「やや時間を使いすぎたのかな」という気がします。そしてこのことが「インド映画でもないのに3時間級」というところを生み出しています。
もっともこのシリーズは4作目で、1~3作品がどうかわからないので積極的な減点要素までは避けますが、4作品目だけを見た場合、「大阪編」に関してはある程度省略することができたのでは…と思える点もあり(「大阪なんとかホテル」が出るだけで、大阪観光をするとか何とかという話はほぼほぼ出てこない)、一方で「有名作であり(インド映画ではなくても)3時間級を志向した」という点も理解でき、どう評価するかは微妙です。
なお、積極的な減点要素にはしませんが、「後半」(「大阪とは違うある国における描写全般)について、映画館の注意書きにはないものの、マシンガンの撃ち合い等のシーンがあるため、「光に過敏な方はご注意ください」が出るか出ないかがギリギリな部分があるのは確かで、この点に関してある程度配慮は欲しかったです(やや、直視が難しいかなという部分はある。いわゆる「光に対する過敏」は、「耐性がある方」であっても、描写いかんによっては厳しくなる)。
また、4作品目ということ、3時間枠という事情もあるので、はじめての方向けに「自己紹介パート」は設けられていますが、できればVODで過去作を見たほうが理解度はあがるのでは…と思えます。
採点に関しては「やや時間配分のウェイトが微妙?」「光の点滅がやや厳しい」という点はありましょうが、それらを上げても0.2にしかならず、フルスコア切り上げで満点にしています。
すっごく満足!
一作目から見てます。
これで最期なのでしょうか?思わせぶりな ラストシーン。
シンプルなストーリーから始まった このシリーズ、BGMに流れる曲
絵画の様な風景 スタイリッシュなスーツが 最高に似合うキアヌ・リーブス
ドニー・イェンの 研ぎ澄まされたアクション
全てが最高でした。
2時間以上の映画ですが 最後まで 席を立たないで下さい。
悲しき登場人物たちの影の物語を演出して欲しかった
人気シリーズ『ジョン・ウィック』のファイナル4作目。
新感覚の『任侠もの』のスーパーアクションムービーをかのキアヌ・リーブスが主演と惹き込まれた2014年の1st作から大きすぎた期待を外された続2作。
今回香港のドニー・イェン、日本の真田広之さん、イギリスからはスコット・アドキンスというそうそうたるアクションスターを揃え、殺陣(たて)シーンはお墨付き。観たことない連続するアクションシーンは凄い。
でも、ちょっと各シーンしつこい。ハリウッドから日本(ミナミの街)を描けばやっぱりこうなるのかぁとか。
プログラムを後で読めばストーリー構成が意外に?しっかりしてたとわかったので(^^; 長い殺陣シーンを30分削っても悲しき登場人物たちの影の物語を演出して欲しかったのは自分だけではないと思った
壮絶なラスト!そしてやっぱり犬🐕
全世界待望の「ジョンウィック4完結編」シリーズ最強2時間49分の9割が殺し合いという壮絶なラストでした!
前作で悪の枢軸・主席連合を敵に回したジョンウィック。
400万ドルの懸賞金を賭けられ出てくるヤツが全員殺し屋、街にいる奴が全員殺し屋で次から次へと休む間もなくまとめて襲いかかってくる!
今回の戦場は前半大阪、後半はパリ。大阪では刀と弓矢で武装した真田広之軍団を味方につけてヌンチャクを振り回しての大立ち回り!日本が舞台になるとチャンバラ・義理人情は欠かせません。
全身ボディアーマーで武装して撃っても死なない主席連合軍団は火を吹くナパーム銃で火だるまに!そしてスターウォーズ・ローグワンでも盲目役で出てきたドニー・イェンが盲目の座頭市役で重要な準主役を演じます。真田広之めちゃカッコいいです!娘役のリナ・サワヤマもお見事。
パリの凱旋門広場では何度も車にはねられながらの壮絶なカーアクション!この発想は凄い!
ラストのサクレクール寺院では222段の階段落ち。這い上がったと思ったらまた落とされての繰り返しでもう大変なのです。
いや、あんだけクルマにはねられてあんだけ階段落ちたら骨バラバラになるって!
ところでジョンウィックと言えば犬。愛犬を殺された復讐でマフィアを壊滅させてしまったのがそもそもの始まりなんだけど毎回ワンが大事な役で出てきます。前回はハル・ベリーの犬だったけど今回はジョンを狙う賞金稼ぎの相棒のワン。タマに食いつくように訓練された凶暴なワンなんだけど💦敵の犬でも犬は犬。殺されそうになったのを助けたことで味方に・・・犬は大事にしないとね。
最後エンドルールで席を立つ人が多かったけどエンドロールの後にまさかのオチがあるのでお見逃しなく。
え?また落ちるの?
入りは凄い!砂漠での馬上の銃撃シーン。
これから凄いのが始まるワクワクかあり。
そして中盤のコンチネンタル大阪。
まさかの日本、久々にザ・ニッポン、まさか日本刀と弓矢と手裏剣では戦わないって。ジュダイじゃないんだから。おまけに相撲レスラーって…、
と思いながらも真田広之にリナ サワヤマ、そのダブルスタントには伊澤彩織。やはり見せ場も中々。
そしてジュダイ登場。ドニー・イェン。
真田広之vsドニー・イェン。この大阪編はスピード感もあり100点。
しかし、ここから先は終わらない。まだまだ。もっともっと。バンバンバンバン。流石に長いガンファイト。スタントも凄いけど。終わらない。終わらない。
次の用事があるのに終わらなくて困った。
今回もキアヌは最高でした!
シリーズを追うごとに面白くなるジョン・ウィック!キアヌは最高で、凄く楽しめました〜!
大阪コンチネンタルでの真田さんも、娘役女優さんも、アクションカッコ良かったな〜。キアヌにそんな事言われたら、ヨッシャーってなるよね〜。静内の張り手も強かった!ドニーさんの盲目アクションも素晴らしい!
交通量の多い凱旋門シーンも、サクレクール寺院の階段シーンも凄く印象的ですが、やはり近距離の銃撃戦が見どころ。今回も敵の数が半端ない!エンドロール後映像あります!そして5作目あったら嬉しいな。
やはり初撃の威力はオソロシイ
一作目の衝撃は今だに忘れられないけれども、それ以降の作品は楽しみつつも内容は健やかに忘れていく感じ。そんなファンです(ファンであることは絶対)。今回も、濃密ではあったけどもふわっと消えていきそうだな。勿論、変えが効かない面白さは健在なのが有りきで。
今回はケインと名無しが最高でしたな。
そしてアキラさん(役名)の素晴らしさ。役者ではないとは驚きでした。
アクションオペラ
アクションが出汁で、ストーリーは薬味。
そして、音楽がそば。
しっかり味わってください。
これに尽きます。
しかし、もっと楽しみたいのは、
アクションと音楽のセッション。
サントラはもちろん。
挿入曲が素晴らしい。
ラジオDJの演出がカッコいい!
アメリカングラフィティばりです!
今作は、ローリングストーンズが流れてくる!
めちゃくちゃクールです。
1番大好きなシーンでした〜
更に、ラストの決闘シーンは、マカロニウェスタンを彷彿とさせる演出。
イーストウッド好きには堪らない。
又、カンフー、剣術、カースタントetc...
様々な映画アクションにリスペクトがあり素晴らしい。
ラストシーン、倒れるとこは、カウボーイビバップを想像しちゃいましたw
クレジット後…
伏線回収されない?いや、されたんです。
あの演出は憎いなぁ…と
ジョナサンと友を比喩してるような気がして…
心地良い3時間でした。
私は地獄に行ったと思いますよ。
だって、因果応報ですもん。
製作サイドはケブラー繊維をガンダリウム合金か何かと勘違いしている。...
製作サイドはケブラー繊維をガンダリウム合金か何かと勘違いしている。
パリ市街決戦は、もう凄すぎ危なすぎで笑っちゃうレベル。
真田広之、バレットトレインと同じ役にしか見えない。
ドニー師匠、最終決闘で、ずーっと乳首が立っているのが気になりすぎる。
タマを狙え!
このシリーズは、有無を言わせぬキアヌ・リーブスのフルコンタクトアクションが売りで、その第一作から僕らを熱狂させた。毎作品のストーリーはもとより、シリーズの世界観さえも、すべて俳優たちの肉体を駆使したアクションが〈必然〉となるように仕掛けられている。完結編?となる本作も、どんなハードなアクションシーンを仕立てるか、さらにはそれを如何に迫力満点でフィルムに焼き付けるかに、監督や撮影は命をかけているのだろう。特に終盤に描かれる、ワンカットで真俯瞰移動の数分間に渡る肉弾&ガンアクションは目を見張る。このシーン(2回見せてくれる)だけでも木戸銭の価値は十分ある。銃弾飛び交う中でのフルコンタクトアクションが可能なのは、特殊素材のスーツは弾丸には無敵、という『発明』が物を言う。スーツで頭部を保護しながら戦えば、首から下は無敵というお約束が、ジョン・ウィックシリーズを支えているのである。
本作も『犬』が大活躍なのも記憶しておこう。
ワンちゃんに始まって、ワンちゃんの恩返しで終わる
どこまでも続くようなアクション満載てんこ盛りで、もうホントにお腹いっぱい大満足でした
キアヌのアクションはさらに進化してるし、脇を固めるドニー・イェンと真田広之がこれまた良いのです
特にドニー・イェンがいたからさらに面白くなっていたように思いました
大阪のコンチネンタルホテルでのバトル、まずここがMAXかと思うようなアクション、これが序盤、ここからひたすら続いて飽きそうに思うのですが全く飽きないどころかずっと面白いのです
梅田駅は全然違うし、あんなホテルはないけど、でもきれいな日本らしさで、本当にあれば行ってみたいホテルでした
刀や弓で戦う子分なのに、ボスの真田広之が銃ってどういう事…と思ったら、ドニー・イェンとの刀での戦い、カッコ良かったです
凱旋門でのカーフー、寺院に着くまでの上から撮るアクションシーン、階段でのバトル、どこも見せ場の連続でした
ドニー・イェン、真田広之だけじゃなくて、ミスター・ノーバディ+ワンちゃん、室伏広治似の伯爵の手下、ビル・スカルスガルドも良かったです
ビル・スカルスガルドのきれいなイケメンさがさらに嫌なやつに見せてくれてました
LOVING WIFEとLOVING HUSBAND
ラストはしんみり、この言葉が切なくさせるんです
これでジョン・ウィックが見納めとは寂しいけど、とっても面白いシリーズでした
相変わらずの殺しっぷり⚒️🪓🔫🗡️
大阪コンチネンタルホテル、すごい殺し合い。何処に隠れてたのか何処で着替えたのか不思議なほど大量の外国っぽい?SFぽい鎧兜の殺し屋。キアヌ・リーヴスはもちろん、真田広之もキレキレでかっこいい。盲目のケインもいちばんキレキレかも。まあとにかくすごい。ただ冷蔵庫や展示物から刀やら朱鞠剣やら武器が出てくるけど、なぜヌンチャク?まず最初のツッコミどころ。
ドイツでのディスコでの闘い、コレもすごいが、客、何故逃げない?逃げるの遅いよね。コレもツッコミどころ。
パリ、凱旋門での次々湧き出る殺し屋とのカーチェイスも凄いね。アレは一般人絶対巻き添えになってるだろうなあ、気の毒に。跳ね飛ばされても絶対死なないジョンウィック。ワンちゃんもはねられてたのが可哀想。でも今回も噛みつきワンフーが観れて楽しかったわ!
サクレクール寺院での階段、せっかく上まで登ったのに落とされて。また登って転がって。アレだけ転がれば普通ボキボキだろうけど、さすがのジョンウィック。
ケインとの友情が逆に悲しい。
なんとか間に合っての決闘。結婚、葬式、決闘は正装で。と用意してくれたスーツもヨレヨレです。ジョンウィックもなんかヨレヨレです。今作、1作目をおもうと、少々ジョンウィック、お疲れの様子。まあ、闘いのレベルが違うから仕方ないか。決闘の結末は友情を感じるし、胸くそ悪いクソ侯爵のざまあみろなラストに胸スッキリ。
ただ、そういう最後なの?てことはもう続きはないの?残念!
エンドロール後、せっかく助かったケイン、娘に会えると思ったのに、、、まあ、アキラからしたらそうするか。
今回も見逃して帰ったお客さんチラホラ。残念ね。
今回IMAXでの鑑賞。今日は私事ですが誕生日で、せめて誕生日にはイライラクヨクヨしたくないので有給をとり、映画館に行くと決めている。今年も休めて良かった〜
楽しみだったジョンウィックがちょうど観れてラッキー✌️今年で5回目。いつまで続けられるか。
チャプター4 最後か?
途中を見逃していたが最初に前作までのダイジェストがあったので継続性を維持できて良かった。
ストーリーとしては3時間近くありますが展開が速く見飽きないものに仕上がっています。銃撃や戦闘シーンは圧巻でした。シリーズ最高の出来映えだと思います。
真田さんのアクションも光ってました。
多分今作でエンディング?だと思いますがエンドロールの最後に思わせぶりな映像が待っています。
お見逃しなく!
100
アクションに次ぐアクション。物語にアクション場面があるというより、もはやアクション自体が物語ります。しかも全てのアクションに、実に様々な工夫が凝らされているです。その完成度と迫力に驚かされました。
平穏な暮らしを求める元殺し屋が、愛犬を殺されたことから修羅と化してロシアン・マフィアを皆殺しにするという2014年の「ジョン・ウィツク」からはや9年、憂いをたたえた愛犬家キアヌ・リーブスが暴れまわるシリーズも4作目。今回は、裏社会のルールを破ったため、世界中から狙われ、彼と組織とのワールドワイドな激闘が描かれます。
本作で、ファンの夢が一つ、かないました。アクションの歴史を背負う3人の共演が実現したのです。リーブス、ドニー・イェン、そして真田広之。ただ顔をそろえたわけではありません。スタント出身のチャド・スタエルスキ監督が目指したのは、世界最高峰のアクション。そこに向かって三つの歴史は重なり、壮麗な「頂点」を作り上げたのです。
■ストーリー
裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)。地下に身を潜め、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がるのでした。 組織内での権力を得た若き高官ヴィンセント・デ・グラモン侯爵( ビル・スカルスガルド)は、聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケイン(ドニー・イェン)を強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出すのです。そんな中、日本の友人、シマヅ(真田広之)の協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れます。果たしてジョンは、かつて忠誠を誓った世界との決着をつけて、真の自由を手にすることができるのでしょうか?
■解説
一作ごとに肥大化、長尺化してきた本シリーズ、今回は何と2時間49分。もちろん見どころはキアヌが群がる敵と戦うアクションです。しかしそのベクトルはリアルな臨場感を追求した「ミッション:インポッシブル」シリーズとは対照的。銃や刀剣、格闘術を合体させ、エキゾチックなまでに華麗な様式美を極めたアクションの博覧会であり、もはやストーリーの流れや登場人物の感情は二の次となっています。いくらクオリティーが高い見せ場もここまで長いとありがたみも薄れます。ただ、仏サクレクール寺院の長大な階段での攻防など、遊び心あふれる仕掛けに目を奪われました。
今回、ウィックは真田が演じる旧友シマヅを頼って、大阪に現れます。そこは裏社会の拠点として世界各地にある殺し屋御用達の「コンチネンタルホテル」の一つ。シマヅは大阪の支配人です。ウィッグをかくまっていることがばれ、ホテルを大勢の殺し屋たちが襲撃します。
その中にはイェンがふんする盲目の刺客ケインもいて、ウィッグを付け狙うのです。
忍者、力士、ヤクザ。幻想のニッポンを体現するシマヅの部下たちが、弓矢や日本刀で殺し屋軍団の銃撃と激突します。そしてシマヅとケイン、つまり真田とイェンが、刀を交えるのです。そこからは、アクションに次ぐアクション。物語にアクション場面があるというより、もはやアクション自体が物語ります。しかも全てのアクションに、実に様々な工夫が凝らされているです。その完成度と迫力に驚かされました。
東映アクションで真田が見せてきた、伸びやかでスタイリッシュな動き。リーブスがシリーズで進化させてきた、銃撃と柔術などの格闘技を融合させたトリッキーな「カンフー」。香港クンフー映画を代表するイェンの中国武術。日、米、香港のアクション映画を担ってきた3人が、それぞれの歴史を感じさせつつ、見せ場を作り上げます。そこに犬を連れたスナイパーや、巨体の殺し屋らが絡むのです。
■感想
…というような粗筋は、実はどうでもいいのです。シマヅのホテルを急襲するケインは盲目の殺し屋であり、仕込み杖を振るいます。それはイェンが敬愛する勝新太郎の「座頭市」シリーズに捧げるオマージュでといえるのではないでしょうか。スター・ウォーズ・サーガに出演したとき以上に、本気の「座頭市」ごっこを楽しんでいるように見えました。
舞台はパリ、ベルリン、NY、大阪とアクションも超過激にスケールアップ。世界を舞台にしたスケール感やセットの豪華さ。裏社会の奇妙なルール。弾丸を通さないスーツなど小道具の面白さ。見どころは多いですが、それらは全て、アクションのためにあるのです。すごすぎて、時には笑ってしまいますが、同時に感動もさせられます。
シリーズの底流にあった和風好みを本作でも全面展開。対戦相手への敬意と信義といった“武士道精神”、柔術や合気道、空手に相撲まで交えた格闘技。アジアの両雄、真田とイェンの一騎打ちはシリーズ最大の見ものでしょう。ただ、なんちゃってニッポン的なセットはジョークか勘違いでしょうか。大阪のホテルに浮世絵の壁画、よろいの飾り物、相撲取りが警備員という魔訶不思議な日本描写には失笑しました。
パリの凱旋門のロータリーでは、すさまじいカーアクションが繰り広げられます。サクレ・クール寺院へと続く長い階段では、ウィッグが戦っては転げ落ち、上ってはまた戦う。スタントパフォーマーの原点であり、危険な「階段落ち」が延々と繰り返されるのです。アクションへの純粋な愛を感じて、胸が熱くなりました。それは、映画への純愛といえるのではないでしょうか。
■最後にひと言
真田広之やドニー・イェンヘの敬意を隠さないキアヌ・リーブス。キアヌはドニーと共演し、拳を交わせる幸運を純粋に喜んでいるように見えます。
キアヌにとってはこの映画はドニー・イェンとのアクションがすべてであり、それがいつまでも続いてくれと祈っているようにさえ見えるのです。だからキアヌが最後の決闘の舞台となる教会までの長い階段を一歩ずつ、襲いかかる敵を倒しながら登っていくが、あと一歩のところで足を踏み外して派手な階段落ちをくりひろげるのも、この楽しい撮影を止めたくないというドニーとキアヌの思いが生みだした延長時間なのかもしれません。
前半は退屈地獄、後半は爆上がりの大傑作アクション
さて、本作の画面内だけでいったい幾人の殺人が行われたでしょうか?戦争とか爆撃を除き、娯楽映画において記録的な死者数なのは間違いない。主人公がそれこそ1人ずつ1人ずつ正当防衛で応戦してゆく、その気になればカウント出来るアクションで、殆ど漫画の世界です。しかしこのボリュームと質が凄い、ちょっとこれはアクションの革命では? 前半はやたら切った張ったの殺し合いシーンが延々と長々と繰り返され、ド派手ステージでも次第に瞼の重さに耐えきれず・・。ですが、大阪・ベルリンと壮絶アクションを経て、いよいよのパリに入ってからが凄い、実に凄い、眠気も吹っ飛び一挙に評価も爆上がり。
いよいよの落とし前、決着をつけるべく決闘のクライマックスへ。
①エッフェル塔を臨むシャイヨー宮での事前会議。あの観光地でよくぞ撮ったり。クランシー・ブラウン扮する告知人が仰々しく決闘の段取りを決める、翌朝日の出の06時03分に、遅れたら即刻死と。
②エトワール凱旋門を取り囲むロータリーでの壮絶アクションにはドキモ抜かれました。激しい交通量のど真ん中で、無論CGを駆使しなければ到底無理な激しいアクション。グラモン侯爵の命による怒涛の暗殺者の群れが決闘に行かせまいとジョナサンを襲撃する。当然に車に跳ね飛ばされ、ひき殺され、無論ジョナサンは死ぬはずがないけれど。
③建物内がこれまた圧巻。真上から見下ろすショットでのワンカット長廻しのあり得ないアクション。特殊銃で激しい火花とともに被弾すると一瞬で炎に包まれる。これを天井の壊れた廃墟の設定で次々とジョナサンとともに部屋移動、バタバタと敵が倒れる延々と。余程の緻密なセッティングが無ければ全く不可能なシーン、しかも長い。
④寺院へのフォワイヤティエ通りの近道に設けられた220段の階段歩道。早く駆け上がらないと決闘時間に間に合わない、なのにおぞましい数の敵が待ち受ける。途中からはドニー・イェン扮するケインも応戦に加わり、切って殺して階段を転げ落ちる。とんでもなく危険な撮影で、やっと階段上まで登ったと思った瞬間、ジョナサンは突き落とされ220段を転がり落ちる。キアヌ自身で相当に演じてるのが凄い。スタントマンだって②や③で殺され役を演じて尚ここでも登場、ふと顔が見えた時あれさっき殺されたスタントマンに似ていると。普段はモンマルトルの雰囲気濃厚な名所での夜間ロケーションは壮絶だったことでしょう。
⑤サクレ・クール寺院。やっと決闘会場へ、まるで古代ギリシャ劇のステージよろしく様式美たっぷりに寺院を背景に描く。手前は下に向かう階段で、ほとんどオペラでしょう。満身創痍のジョナサンも遂にここで致命傷?を負い、決闘に勝利したものの階段半ばで崩れる。
ここまで見れば観客のボルテージも沸点です。
キアヌ・リーブス扮するジョナサン(ジョン)は決闘の前に、ローレンス・フィッシュバーンらの支援側から防弾スーツなるものを提供され、死に装束か祝の衣装かとして提供される。ならば全身覆うものをこの生地で作ってくれればいいものを、激しいアクションの最中に片手でスーツの襟を立てて防御するくらいなら、と思いますよね。こと左様に突っ込んだらキリがない。巨大ディスコの真ん中で殺人がド派手に行われていても、なんら支障なく踊り狂っているのですから。そうゆう作品です。
もとよりクンフー・スタイルの生身アクションが売りの本シリーズ。ハリウッドのトップスターにも関わらず積極的に自身で取り組むのが評価されている。大阪のホテル・コンチネンタルの巨大セットでの連続アクション、続く真田広之演ずるシミズとカンフー・スターであるドニー・イェン扮するケインとの死闘、さらにベルリンでのディスコでの一大乱闘。それぞれ工夫があり見所満載でしょうが、いかんせん一本調子となり、正直飽き飽きが前半の実態。2時間49分は流石に長い、前半をもう少し切り詰めればね。
ドラマなんてどうでもよろしいとは言わないが、ひたすらアクションの潔さ。本シリーズのチャド・スタエルスキ監督さんは、調べたらスタントマン出身で「マトリックス」でキアヌのスタント担当とは、長い信頼関係があってこそ。それにしても全編スタイリッシュな様式美で統一、ギトギトなネオンとごちゃごちゃカオスが欧米人の求める日本像なんですから、手裏剣が登場しても驚く必要はありません。さらに本作は音響が素晴らしく、ほぼ全編ディスコのビートが良いセンスをしてますね。
真田広之もドニー・イェンも60歳ほどであの切れ味は素晴らしい。ローレンス・フィッシュバーンは僅かな出番ですが流石の威圧感。なにより本作のヒールであるビル・スカルスガルドの狂気がなければ本作は成り立たない。30歳そこそこで長身をエレガントな装いでまとめ、独裁ぶりをキレイにまとめるなんざ、立派なものです。兄アレクサンダー・スカルスガルドそして父ステラン・スカルスガルドと、長身の堂々たる体躯で確かな存在感のスター一家です。
「妻のために生きた」と墓標に記されたジョンですが、さて「5」は? きっとあるでしょう、もうすぐ還暦のキアヌ・リーブスがその気なら。実際スピンオフ作品として「バレリーナ」のタイトルでジョン・ウィック役をキアヌが演じ、2024年夏に全米公開と記されてますから。
正直、前作でうんざりだったし、長いし・・・
確かに最初のチャプターは斬新で衝撃的だったので、相当気に入ったので、続編も見続けていたのですが、さすがに前作ではもうお腹いっぱいな感じで、この3時間近いチャプターは見なくてもいいかなと思ったし、耐えられないと思ったのですが、これで〆という告知だったので、半ば仕方なく・・・正直、後ろ向きな気持ちでの観賞でした。
しかし、それら負の思いが完全に吹っ飛ぶくらい素晴らしい作品でした。
これまでのガンファイトは決して失うことなく、むしろマックスでパワーアップしていたし、相変わらずハリウッド的な派手なニッポン描写ながらも非常にナチュラルかつあらゆるリスペクトを感じる演出だったし、この尺で終始ずっとアクションの連続で恐れ入ったといった感じだったし、所々で差し込まれるブラックユーモアが絶妙なスパイスとなっていて、時々不自然きわまりなく思ってしまう演出までもがブラックユーモアとしてにんまりしてしまうぐらい効果的で、とにかく良さをあげたらきりがありません。
あくまで絶対的アクションエンタメ映画だというスタンスを保ちつつも、あまりに濃密な内容だと感じたのは、やはり色んな要素を組み合わせながらもそれらが見事に融合するように仕立て上げられていたからなのでは─。悪く言ってしまうと寄せ集めとなるのでしょうが、時代劇や任侠ものがまさかの西部劇に・・・といった感じですからねー、まさに創意工夫というところではないでしょうか。
俯瞰の長回しとか階段スタントとか素晴らしかったなぁ。あれだけでも、もはや名作といっても過言ではないように思うのですが─。
最後も、まさかあんなに感動するとは思わなかったし、そのさらに最後の最後、(エンドロール後もしっかり見ないともったいないですよ!)、数々のあの〆も予想を超えていくもので、まさにスタンディングオベーションといったところです。
「eyeフー」
今年168本目。
「ガンフー」「馬フー」と来て今作「eyeフー」。目が見えなくても常人を遥かに超えることができる映画でした。作品40分過ぎた辺りから急に面白くなる。日本人女性特徴あるなあとリナ・サワヤマでしたね。ここ1、2年アメリカで歌で凄い有名になった女性。今年一番聞きたかった言葉「ババヤガ」、昨年は「だっておまえはまだ生きてるじゃないか」でしたがババヤガ言った本人柔道かな強い。2人の戦いが一番面白かった。
全351件中、221~240件目を表示