「数々の死闘に身を投じてきたジョンを待ち受ける「コンセクエンス」とは?世界中をまたにかけた2時間49分ぶっ通しの殺戮マラソン。これがおもしろい!」ジョン・ウィック コンセクエンス 中村大輔さんの映画レビュー(感想・評価)
数々の死闘に身を投じてきたジョンを待ち受ける「コンセクエンス」とは?世界中をまたにかけた2時間49分ぶっ通しの殺戮マラソン。これがおもしろい!
数々の死闘を時には独りで時には犬と時には支配人と乗り越えてきたジョン・ウィックはいつしか裏社会から抜け出し自由の身になりたいと思い、主席連合に立ち向かうため銃を握る。しかしそこには主席連合の卑怯な若きイケメン小心者野郎グラモン侯爵の姿が…。
キアヌ・リーブス主演大ヒットバイオレンスガンアクションムービーの第四弾。シャロン役 ランス・レディックの遺作でもある。前作はシリーズ史上最も過激なバイオレンスがウリとなりストーリーはほぼ皆無で肩透かしを食らってしまったため、素直に本作も必然的に期待出来なかった。上映時間約2時間49分でキアヌ・リーブスの発する単語は少なく8割アクションという事前情報を耳にしイヤな予感がするが映画館へ。しかしこれが見事に"撃ち"砕かれた。いきなりトンデモニッポンの中で繰り広げる銃撃戦のシーンで銃対弓矢の対決。これは絶対的に不利だろうと思ったが弓矢にまさかこんな使い方があったとは…いやぁシビれた。前作とは違いストーリーが「意外としっかりしてる」のだが本作もストーリーの薄さは気になってしまった。シリーズ作品の宿命なのか…しかしそんなことはどーでもよくなるくらいアクションが素晴らしいのなんの。パリのど真ん中でマッスルカーを運転しながら銃をぶっぱなすわハネられるわ噛まれるわ蹴落とされるわ(ノースタント)見たことない銃弾で射殺されるわこの世の映画のアクションシーンをギュッと詰め込みえいやぁ!とブチこんだ感じ。アクション!アクション!アクション!しかしこれが飽きない!音響はさすが7.1ch。まるで自分が映画の世界に入り込んだようにアチコチに銃声が飛び交う。特に冒頭シーンの効果音の音圧がすごすぎて自分の耳が心配になってしまったくらい。エンドロールで流れるシマヅ・アキラ役のリナ・サワヤマが歌う「Eye For An Eye(目には目を)」は彼女の綺麗な歌声で余韻にどっぷり浸かることができるので必聴。
最後までご覧になった方はわかると思うが邦題を前作、本作でも登場しかなり重要なキーワードである単語「コンセクエンス」に変えた配給会社様に拍手を送りたい。本作は今までのシリーズ作品のオマージュが捧げられておりさらにファン歓喜すること間違いなしのあのBGMが使われていたりとジョン・ウィックシリーズの集大成かつピリオドを"撃つ"作品であることは間違いない。まさにスクリーンで観るべき作品だ。