「トム・クルーズとはやや違った形で作品作りに身体を張り続けているキアヌ・リーブスに深く感謝しつつ鑑賞したい一作」ジョン・ウィック コンセクエンス yuiさんの映画レビュー(感想・評価)
トム・クルーズとはやや違った形で作品作りに身体を張り続けているキアヌ・リーブスに深く感謝しつつ鑑賞したい一作
3時間近い上映時間に二の足を踏む人もいるだろうし、実際ちょっと間延びしている場面がないこともないんだけど、とにかく手を変え品を変え、想像もできないようなガンアクションを展開し、中東からフランス、日本に至るまで、地球上のあらゆる場所を駆け巡るサービスぶり。キアヌ・リーブスとチャド・スタエルスキ監督にはよくぞ作ってくれました、と思わず感謝したくなる作品となっています。
ドニー・イェンの、彼しかできないような緩急自在の動き、真田広之とリナ・サワヤマらによる日本パートのサイバーパンク感など(『サイバーパンク2077』を見てるんじゃないかと空目)、見せ場を挙げればきりがないほど。
いや、今まで『ジョン・ウィック』シリーズ観たことないし、という方も大丈夫。冒頭で過去作のあらすじをざっと見せてくれるという、シリーズ集大成でありながら初見の観客にも配慮が行き届いた、暴力が満ち溢れた内容とは正反対の親切設計です。
アクション映画としての可能性をさらに押し広げただけでなく、デヴィッド・リーンを始めとした映画の巨匠たちのオマージュもふんだんに詰め込んでいて、一体どれだけ懐が深い映画なんだと思わずにはいられません。
本作に対していろんな捉え方はあるにせよ、今年公開の映画の中でも、絶対に劇場で観た方がいい作品の一つであることは疑いようがありません。
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