「パリの夜明けとワンちゃんの恩返し」ジョン・ウィック コンセクエンス bionさんの映画レビュー(感想・評価)
パリの夜明けとワンちゃんの恩返し
これ以上ない結末でしょ。友への信義、自分へのケジメ。ここまで追いかけてきた物語への愛着。全部ひっくるめて、ただ、ひたすら感動。
ドニー兄貴、ローグ・ワンに続いて無双の座頭市。音の反響音で距離感を把握するベーシックな技はもちろんのこと、人感センサーを利用して相手の位置をモニタリングする頭脳テクも披露してくれます。
杖を使った体技もキレッキレな上に、フィニッシュ後の見得の切り方も惚れ惚れする。
ジョン兄貴も、負けてはいない。車に轢かれること10回以上、こんなに車に轢かれる主人公っている?
それだけじゃなくて階下へ落下すること数回。階段から転げ落ちるにいたっては、「もう許してあげて」って言いたくなるくらいエンドレス。
でもね、そのビハインドをモノともしない不屈の精神。防弾スーツで銃弾から身を守り、ハエのごとくたかってくる敵を確実に仕留めていく。
大阪編も最高。ジョン・ウィックもヌンチャクは初めてと見えて、何とヌンチャクで相手をタコ殴り。鋼鉄製なもんですから、多分死んでます。
真田広之とキアヌ・リーブスとドニー・イェンという夢の組み合わせが、ここで終わってしまうなんてもったいない。この組み合わせのスピンオフを期待したい。
ジョン・ウィックの始まりといえば、ワンちゃんの悲劇。今回は登場する犬は、賞金稼ぎの相棒なんだけど、このワンちゃんが大活躍。必殺タマタマ潰しがキメ技で、大男やマフィアを悶絶させる。そして、キュートなお願いがたまらない。
とんでもなく美しいパリの夜明けとともに物語も終幕。男の友情はかくあるべき。