「Eye For An Eye」ジョン・ウィック コンセクエンス ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Eye For An Eye
1・2・3と劇場で観てこなかったので、新作公開を機に一気見しました。キアヌのやりたい事全部詰めのアクション祭りが最高でした。
そして新作のコンセクエンス、全米公開からだいぶ遅れての日本公開だったので待ち遠しかったです。ただ上映時間は予告込みで3時間超えというvs尿意も課題になってきそうでしたが、体感時間はそこまで長いとは思わず、ガン・フーをはじめアクションの見本市かの如く世界を股にかけて大暴れするジョンと新たな刺客たちとのバトルが楽しめました。
応援上映だったらスタンディングオべシーョンでジョンを応援しまくっていたと思います。
裏社会の掟(ホテルでの殺人)を破ってしまい、追放されたジョン。懸賞金もどんどん盛られ、復讐する側だった彼が狙われるようになりなんとか逃げ仰ていたが、今までいたコンチネンタルのホテルが爆破されてしまい、旧友の殺し屋ケインがやってくる…といった感じのあらすじです。上映前にサラッと前作までのあらすじをやってくれるので初見で行ってもギリギリOKな感じはしました。
アクションのレベルは高水準かつ過去1のクオリティを叩き出していました。とにかくテンポが良く、それでいて量でも攻めてきてくれるので、そこを期待して観に行った身としては常に興奮させられっぱなしでした。
日本を舞台にした場面では刀と銃が入り乱れる派手なアクション、場所自体は狭くてもその小さな空間でこれでもかと暴れてくれるので見応え抜群です。伊澤彩織さんがスタントで参加されているのが嬉しかったです。
凱旋門前での車道での戦闘は、常に走る車に気を遣いまくっての戦闘なので、駆け引きがメインになるのかな?と思っていましたが、そんな事は無く次々とやってくる車やバイクに上手いこと敵をぶつけて前に前に進んでいく楽しい模様子が行われていました。カーアクションもギュルギュルドリフトはしますし、派手なクラッシュもあったり、もうわけ分からん走行したりとやりたい放題の構図がスクリーンいっぱいに広がっていました。
日本の事を愛してやまないキアヌが日本に来たかったがために、大阪のコンチネンタルを舞台の一つに設定したのかなーという妄想が膨らみましたが、多分本当に来たかったんだろうなと思いました。刀に甲冑に力士に桜にと日本由来のもの全部詰めのコンチネンタルは少し面白いことになっていました。しっかり日本語での会話のラリーもしますし、本来なら舞台挨拶で来日もしたかったんだろうなと思いました。ぜひまた日本に来てほしい…。真田広之さんも素晴らしい風格で刀捌きが本当に美しくて最高でした。リナ・サワヤマもギュンギュン動き回ってて最高です。
新キャラの盲目のケインを演じるのは香港アクションスターのドニー・イェン。「レイジング・ファイアで見せつけられた素晴らしい躍動感は今作でも発揮されており、視力が封じられた中でも杖を用いての対峙や、優れた聴覚を生かしての物音やアラートでの高速反応からの斬撃、お茶目に食事を楽しむシーンもあったりと初登場キャラのはずなのに随分前から居たような雰囲気を醸し出してくれてとても好きになりました。
屋敷での戦闘は見下ろし型の映像になっており、ゲーム映像を観ているかのような不思議な感覚に襲われました。そんな中でもガシガシ敵を撃ちまくっていくので、爽快感は失われず、上から見るとこういう感じなんだなーという楽しみ方ができました。
寺院まで進む222段の階段の途中でジョンを狙う敵が続々と出てきますが、ケインやトラッカーの手助けもありつつ、バンバン突き進んでいきますが、途中見事なくらいに階段から転げ落ちていくシーンがあって、せっかく結構駆け上がったのにほぼ振り出しに戻されるジョンはちょっと面白かったです。止まれるはずなのに面白いくらい転げ落ちていってくれて見応えがありました笑
最後はケインとジョンがそれぞれを1弾ずつ撃つという顔が引き攣ってしまう画が展開されます。お互いの足や肩や腹を撃ち抜いていきますが、欲をかいた侯爵がジョンにぶち抜かれる構図はスカッとしました。しかしついにジョンが倒れて絶命してしまうシーンは一つのアクションアイコンが静かに消えてしまったんだなとしみじみさせられました。
ジョンは安らかに妻の元へ向かい、復讐の物語にはピリオドが打たれましたが、ここからは残された者たちの物語になっていくので、続編の制作の話もあるので楽しみです。とはいえキアヌの演じるゲロ強ジョン・ウィックが見れないのは些か寂しいものがあります。
3時間アクション祭り、魅せ方も独特でしたし、クセの強さはシリーズNo.1でしたがハマればとことんハマるクレイジーな作品でした。次は流石に短くなるよなと思いつつ、ジョンの物語を見届けられて良かったです。さーて次のキアヌはどんなキャラになり、どんな旅するんでしょう。楽しみです。
鑑賞日 9/22
鑑賞時間 9:30〜12:35
座席 M-35