「「私は生きたい」」シック・オブ・マイセルフ いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「私は生きたい」
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高福祉国家の一翼を担うノルウェー そしてアメリカナイズの道を突き進む自己責任の国、日本 しかし結局のところ、その先に待ち受けているのは社会制度とは括れない、人間の原資的欲求である『承認欲求』をデフォルメした寓話的作品である
勿論、寓話なので主人公のバックボーンや思想、社会的願望は盛り込まれていない あくまでも彼氏の彼女に対する愛情希薄による不満や不平 二次的な部分での『トロフィーワイフ』的立ち位置への足掻き、最終的には自分がタクティクスを掴みたいというイニシアティヴの戦いを、バーフェクトに露悪化した作品として構成されている
変にどっちつかずにさせず、偏った造りはいっそ清々しい 綺麗にバランスを取ろうとする友人カップルに対しても攻撃するその姿勢は、観客の共感を得るのではないだろうか
登場人物の全てが利己的で何一つ寄り添わない、その振り切った作品に対して、絶大な賛美を送る
映画はこれ位主張しないと、観客を陥れない どん底に堕とす覚悟を映画界はもう一度戻るべきである!
PS.ちなみにこれだけの妄想シーンを差込む画作りも特質すべきである 観客を裏切り続ける演出は、いっそ面白いし、そして嫌いだ(ということは好きw)
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