「【”死とは一体、何だろう。”今作は真面目で死体役ばかり演じる男とデリヘル嬢との関係を描く中で、”生と性と死”を描いた映画である。奥野瑛太さんって、ヤッパリ良い役者だなあ。と思った作品でもある。】」死体の人 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”死とは一体、何だろう。”今作は真面目で死体役ばかり演じる男とデリヘル嬢との関係を描く中で、”生と性と死”を描いた映画である。奥野瑛太さんって、ヤッパリ良い役者だなあ。と思った作品でもある。】
■且つて、劇団の団長で、その後は役者を志していたものの、不器用過ぎて“死体役”ばかりを演じるようになっていた吉田広志(奥野瑛太)。
劇団の後輩俳優は要領良くテレビで活躍を果たしているが、彼にはそれができない。
彼は死体役を真面目にやり過ぎてしまった或る日、デリヘル嬢加奈(唐田えりか)を指名して、イロイロとやって貰うが、彼女にはダメダメ紐男が居て、その男の子を妊娠している事が分かる。
そんな中、母(烏丸せつこ)が入院するという知らせが父(きたろう)から入るのであった。
◆感想<Caution!内容に少し触れています。>
・今作の主演の奥野瑛太さんが演じる多くの役は、ヤクザ役などオッカナイ役が多い印象がある。
だが、偶にオッカナイ役でもチラッと実は良い人を演じる事があり、そんな時の印象はしっかりと残るのである。(「空白」での役とかね。)
今や、邦画には欠かせない名脇役である。
・そんな奥野瑛太さんが、今作では不器用だが人の好い死体役ばかりやっている男を演じているのだが、この演技が良いのだなあ。
”ヤッパリ、この人は演技の幅が大きいし、上手いんだなあ。”と感心したモノである。
・デリヘル嬢加奈を演じた唐田えりかさんも、今までにない役柄で、コレマタ良かったのである。特に、ダメダメ紐男の子を宿したと知った時に、最初は堕胎するために吉田広志に、パートーナー役で産婦人科に良くも、矢張り産むと決めた時の姿とかね。
・後は、吉田広志の母の死が描かれる中で、母が撮っていた自分の死体シーンばかり録画してあったビデオを吉田広志が泣きながら見るシーンは、ちょっと沁みたな。
■今作では、何気に、”死と性と生”がキチンと織り込まれている所が良かったと思うのであるよ。どれも、人間にとっては必ず経験するものであり、それがコミカルテイストながら、ヒューマン要素も絡めて描かれている所が良いのだな。>
<今作は真面目で死体役ばかり演じる男とデリヘル嬢との関係を描く中で、生と死を描いた映画なのである。奥野瑛太さんって、ヤッパリ良い役者だなあ。>