「怒涛の戦闘シーンに熱狂せずにいられない」THE WITCH 魔女 増殖 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)
怒涛の戦闘シーンに熱狂せずにいられない
続編ではあるが、たとえ前作を見ていなくても、本作はシリーズを覆う壮大な世界観を「別の糸口」から覗き見るかのような作りで、つまるところ、ここから始めても十分に楽しめる。主人公は名もなき無口な少女。襲撃された秘密研究所にて血まみれの状態でただ一人生き残り、周囲をひたすら彷徨う中で農場を切り盛りする女性と出会い、家族のような絆で結ばれていくのだが・・・。立ち退きを迫られる農場主と、その脅しから彼らを守る孤高の存在という、どこかしら古き良き西部劇を思わせる物語構造を踏襲しているのが面白いところだ。そして、いざガンファイティングならぬVFX満載のサイキック・バトルが始まると、全てのネジがぶっ飛ぶかのようなボルテージで観る者を熱狂の坩堝に突き落とす。次々と入り乱れるキャラも魅力のひとつ。各々が個性や闘い方によってしっかり描き分けられ、とりわけ凄腕の男女工作員には何ともいえないクセになる味わいがあった。
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