「Dancing Needle」THE WITCH 魔女 増殖 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Dancing Needle
前作の種明かしまでは話運びがくどいなーと思っていましたが、種明かしされた直後の圧倒的パワーで敵を蹴散らしていく様子は、韓国映画の枠を超えた面白さと見応えが重なったなと思いました。
そんな前作の続編である今作、主人公は秘密研究所アークの魔女プロジェクトで育成された少女が、脱出後にある家族と共に過ごしているところに、地上げ屋や工作員、超能力者集団も入り乱れるバトルロワイヤルが展開されていく…という感じでした。
前作は1vs複数の構図でしたが、今作では多くの敵味方が登場するので、広いフィールドを用いてのCG・VFXマシマシなバトルが楽しめます。
美しいまでの剣捌きもあれば、肉弾戦でボコボコにするものもいれば、車を吹っ飛ばしてまとめて処理するわで、視界が大変なことになりました。
それらの使いすぎのせいか、とにかくぶっ飛ばしまくる展開が続いて、後半になってくると飽きが出てきたのも事実です。
シン・シア演じる少女がとても愛らしくて、試食を主食の如く食べまくりますし、冷凍食品やら飲み物やら食事動画に夢中になっていますし、物を浮かせる能力で楽しませてますしで、能力を発揮するまでは一から新しいことを覚えているかのようで微笑ましかったです。
個人的には工作員コンビが最高に好きでした。めんどくさがりながらも超強いですし、体術が見ていて惚れ惚れしますし、長時間息を止めて生きながらえていたとかいう離れ業、是非とも次回作でまた活躍して欲しい次第です。
ただ主人公に力を与えすぎた結果、こいつ絶対死なないなと思ってしまってからは緊張感が切れてしまいました。超能力者集団も十分にイカれた能力を持っているのに、それらを上回る能力を何個も保持しては使いこなしているので、そりゃ太刀打ちできないわなと思いました。
こういうユニバース展開していく作品の大事な2作目で、ここまでチート級を出してしまったら、今後どうなるんだという心配が勝ってしまいました。あと能力に強力な個性が欲しいんですが、超パワーが目立ってしまったがために、彼女のイメージはこれで固定されてしまいました。
MCUやDCみたくとまでは言いませんが、電撃や爆炎くらいド派手なものも観たかったなというのが正直な感想です。
1・2で役者が揃ってきたところで、3作目は新たに強力な人物を登場させるのか、それとも新たな魔女を降臨させるのか…。韓国での公開からの日本への上陸が待ち遠しいです。エンドロール後の映像もなんだかマーベルみたいでした。
鑑賞日 5/27
鑑賞時間 9:10〜11:40
座席 H-10