「もっとやれるの期待込め」キングダム 運命の炎 なつさんの映画レビュー(感想・評価)
もっとやれるの期待込め
[良かった]
・豪華で贅沢で邦画ではかなりお金もかけてると思う。
・制作側の心意気も感じ原作リスペクトもある。
・俳優さんたちも見応えあり良かった。
・昌平君が美し過ぎる。
・飛信隊の特攻の所は懸念通り無理矢理感あったが、力技でどうにか凌いでて工夫を感じた。(でも無理だろ!とは思う笑)
・次作もまた観たいと思った。
[残念]
・コスプレ感。
本作だけではないが、原作ファンへの配慮なのか、ただやりたいからなのか分からないが、やっぱりコスプレ感拭えない。そこに対する原作再現は誰も求めてないはず。PVじゃなく映画なんだから。せっかくあれだけ演者も頑張ってるのに勿体無い。
例えば李牧の茶髪、青い服。紫夏の髪型、ピンクの服。浮いてた。もっと何とかできたやろ。河了貂、もう丸ごとの蓑虫要らんやろ。もっと言うと羌瘣の服も王毅の髭も別に漫画通りにしなくてもいいのに。原作好きが求めてるのはそこじゃない。
・政の子供時代が子どもじゃなかった。
吉沢亮が子供に見えないし、映画用に年齢設定を変えてたとしても、あの壮絶な体験を大人ではなく子供時代にこそ経験したということは精神的にとても肝心な部分だと思う。(配役的な大人の事情でしょうが)
・状況説明過ぎ的演出ダサい。
例えば、馬車戦闘シーン、死に物狂いで馬を走らせなきゃいけないのに、仲間が撃たれたショック感を見せるために紫夏や政がいちいち後ろを振り返って「〇〇〜!」と叫んで顔を見せる。いや前見て!覚悟してたやろ!
例えば、紫夏の死に際じっくりお別れのシーン。えここで?味方来たらもう馬車止めていいの?追手一瞬で全滅したの?てか思いの外しゃべれるやん。セリフもベタ。
、、他にもあるけど、総じて役者にセリフで長々喋らさなくても、演出や演技で状況やキャラの心情を観客に伝えることはいくらでもできるから考えてくれ。
話逸れるけど、邦画(ドラマ)ってこれが多くて悲しい。メロドラマシーンや説教セリフみたいなのがやたら長い。観客は馬鹿だと思われてるとしか思えない。
・実写化の厳しさ
あとはコスプレ感云々にも通じるが、漫画とアニメは違うし、実写はもっと別物ってところを前提として上手く変換してほしい。漫画じゃ違和感なくてもアニメでは(戦闘中にあんな会話できるかい)とかって感じるんだし、ましてや実写となるとストーリー集中できなくなるレベル。セリフとか状況とかまんまじゃなくていいんです。原作の核とか芯の部分を見事に落とし込んで見せてほしい。
・ CMや広告
情緒的にしないでほしい。タイアップの曲コレジャナイ感。(ミスチルや宇多田ヒカルは勿論悪くないけど)感動もの泣ける映画みたいに見せないで。