「やっぱり期待を裏切らないキングダム!でも李牧…マジか…(配役について)」キングダム 運命の炎 お玉さんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり期待を裏切らないキングダム!でも李牧…マジか…(配役について)
原作何度も熟読、映画キングダム1、2共に映画館にて鑑賞済み。
3の構成は前半が紫夏とセイとのストーリーを軸に趙の侵攻にどう対処するかという陣営でのお話し。前作で出番の限られたセイの中華統一に向けて堅い意志の理由が明かされます。後半は趙を迎え撃つ戦闘シーン。王騎将軍の采配に、信と飛信隊(信率いる100名の部隊)の活躍が描かれます。いつもながらよくここまでまとめて見せてくれるなぁという感じで、続編に向けた〝前編〟の印象でした。
今回どこまで描くのかと思ったら、なるほどそこですか(笑)絶対続き見たい!となること間違いなしです!ぜひ続編お願いします。
さてここからはキングダム3で初めて出演となる役の配役などについて。
⭐︎紫夏役の杏さんは、配役を知ってから見に行きました。
それなりに似合うし、良い配役だなって思っていた程度でしたが…
馬車上でセイに手綱を譲ってからの紫夏の見せ場では杏さんで良かったと思えるほど、感動で泣きました。女優さんとして綺麗に見せるというより、これがもし実話でこういう人物が生きていたならきっとこうだっただろうと思える命懸けの、感情むき出しのお芝居で最高でした。
正直セイが馬車から逃げて自分の闇から目覚めて行く時の紫夏には、原作ほどの凄みがなかったので、上述のクライマックスを際立たせるためのあえての演出かなぁと思いました。
⭐︎亜門役の浅利さんについて
どなたが亜門なのか知らずに見に行ったのですが、発声から骨太で演技に生き様を感じられるお芝居。ストーリー的にも決して軽く消えるわけには行かない役所。脇役と思えぬ存在感素敵でした。コード・ブルーでの救命士の印象が強く残っていたので、その役のイメージをお持ちの方いましたら、ガラッと違う雰囲気を堪能できるかと
⭐︎また配役を知っていたのは、他に山田くんの万極、片岡さんに馮忌、山本さんの趙荘。
山田くんが、あの怨念に取り憑かれている万極とはさすがにイケメン過ぎるやろーって思っていたのですが、過去の出演作※で実力派の役者さんのイメージがあったので、長平の怨みを抱える役もきっとこなせると安心感を持っていました。実際は思っていたより出番が限られていましたが、目力に手抜きはなくビジュも原作寄りで長髪も似合うのはさすが。もっと活躍が見たかったところ。ストーリー的には今作の後で見どころがあるはずなので、次回に期待です。
※澤圭役の濱津さんと共演していた『ヒノマルソウル』(長野オリンピックでスキージャンプ団体金メダルに貢献したテストジャンパーのお話し)で聴覚障害の難しい役どころの演技や東リベでもセイ役の吉沢くんと共にドラケン役など。キングダム出演者との共演に興味を持つ方にはおすすめです!
片岡さんは、安定の演技力でした。それにつきます。片岡さんほどの方ではここで消える役だなんて勿体無いような気がするけれど、〝ある程度名の通った武将〟という役なので、これほどの人を討ち取ったという王騎の策と飛信隊(主人公信率いる100人の今回は特殊部隊)の凄さを配役で埋めた部分もあるかなという印象です。
山本さんは、個人的にNHKの新撰組土方役や陽炎の辻での無口な剣豪のイメージがいまだにある中、きのう何食べた?での同性愛者役や、ハガレンのアームストロング役などコミカルな演技も見てきて、どんな役でもこなされる器用な役者さんというイメージ。だから、趙荘の策を悟らせず、でも布石をうっていくことが要求される難しい役所を任されたのは納得です。
正直重大な策がある割には少しライトな存在感に見えてしまったような気もするのですが、後ろにいる李牧よりも重厚にはなれないバランスを考えると妥当な演技なのかなぁ…。陣を後ろへ引いてここからが、、、というところなのでやはり続編に期待!
⭐︎そして映画を観る直前に自ら調べたわけではないのですが、映画とは関係ないものを調べようと検索ページ開いた時おすすめに上がってきた記事のタイトルで配役を知ってしまったのが、蒙武役の萩原さん。
役者さんを存じ上げず、映画を見た感想としては…原作の子供っぽく女の子のようにも見えるかわいいビジュとはイメージが異なるものの蒙武の息子ということを踏まえるとお顔の骨格とか、合ってたのかなぁという気もします。昌平君の弟子で陣形や戦略を練れるほどの頭のキレる役なので、そういう知的な部分などの役作りは浅く、滑舌も含めてどうしても現代劇っぽくて詰めの甘さを感じてしまいました。すごい役者の方々に囲まれる現場で吸収してがんばって欲しいです。
⭐︎蒙毅のシーンで初めて正面のお顔解禁、そう!!李牧!!李牧ですよぉ!!ずっと前作のラストから予告に至るまで後ろ姿のみで徹底的にシークレットだったので、色々どなたが李牧なのか勝手ながら予想していました。
一部配役を予想するYouTube動画などで色々見たのですが(中には当たってた動画もありました)、個人的には剣の扱いにも慣れて中国武術の殺陣もこなせるディーン・フジオカさん一択予想だったので、、、思わずこちらのタイトルにも「マジか…」と書いてしまいました。
そんな李牧役は、小栗旬さん!!
高身長なところは役に合っていると思います。
小栗さんは演技お上手な方だし、こだわりをもった役者さんだと思っています。出演作の花男はもちろん花ざかりや信長協奏曲も小栗さんのおかげで好きだったし、CRISIS(公安モノ)のアクションカッコよかったし、小栗さんのアンチでは決してないのです。
でも、原作ファンとしては今のところ小栗李牧は李牧に思えません(ノ_<)
ビジュが違い過ぎる呂不韋の佐藤さんのように、映画オリジナルと思って割り切りで見ようと思うほどでした。(佐藤さんも素晴らしい演技力の実力派俳優さんなので)
不快に思われたら申し訳ないのですが、やはりセリフの言い回しが、まーきのっ!って言いそうな現代感(ファンの方ごめんなさい)があって、残念でした。たしかに、原作には策士なのに天然な感じとか、総大将らしからぬすっとぼけシーンとかもあるので、現代っぽいイメージもあるかもですがそれは表面的であって、李牧の芯にはセイのように絶対的に譲れないものを秘めていることが原作には描かれていると思います。だからそういったもっと中身の詰まったものが見えるくらいのお芝居を小栗さんほどの方にはして欲しかったなぁ…と。
もちろん戦闘を指揮するような、秘めたるものを出すべきシーンでもないのですが、セイ同様並々ならぬものを持つ李牧だからこそ、普段から放つようなものを求めてしまいます。
またメタ発言かもですが、実写のルパン役はめちゃくちゃ合っていた小栗さんですが
李牧は身近にいるカイネ(女性護衛)にも手を出さない紳士なので
その辺もイメージ的に…合わないように思ってしまいました。
セイ扮する吉沢くんがしっかり立場や品格、時代のイメージにあったお芝居をされているのに対し、セイに後々対抗する敵役として今後どのようなお芝居をされるのか注目したいと思います。
⭐︎カイネも配役知らないままでしたが、劇中の中のビジュやたたずまいはめちゃくちゃカイネという感じで、合っていました。李牧様に歯向かう者は斬る!という凄みをちゃんと感じられました。お名前がわからなかったので、調べると佐久間由衣さんという方でした。綾野剛さんの奥様なのですね…ニュースには疎くて(笑)映画屍人荘の殺人でお見かけしたことのある方でした。振り返るとそちらでのお芝居も爽やかな風貌の中に芯の強さを感じる印象だったように思います。
⭐︎そして、この方もずっとシークレットでした!知らないまま観に行きました。
ほうけん!!(漢字変換わからない、ごめんなさい)
こんな強者を演じられる人って予想もつかず、捻り出してテルマエロマエなどに出ていらした阿部寛さん、、、?とか思ったり、YouTubeの予想動画で見た松山ケンイチさんも演技派だけど線が細いような…って感じで本当に私自身想像つきませんでした。
蓋を開けて見ると、最初韓国の俳優さんでも抜擢したのかと思ったのですが
お顔を見たら全て納得!!!まさかの吉川晃司さん!!!
以前(といっても下手したら10年以上とか相当前ですが)何かのインタビュー記事で吉川さんはご自分のことを「己(おのれ)」と呼んでいらしたことを思い出しました。もしかしたらるろ剣の記事かも。るろ剣でも鵜堂というサイコパスみのある主人公の敵役をされていましたし圧迫感のある存在感は折り紙つきですね。〝我、武神なり〟という狂人並みに己の道を極め神そのものとして生ける役にピッタリ。イってるような目も吉川さんは表現されていて、この方がほうけんで良かったと思いました。
ほうけんの不気味さと得体の知れない強さを映像加工で魅せる演出も合っていて良かったです!
おはようございます。
コメントありがとうございます。
愛のあるレビュー素晴らしいです。
次回作に期待ですが、
この調子ですと、何年もかかるかもしれないですね。
トイレは…
途中でのトイレは避けたいですよね。