君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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私はどう生きるか。
この世界でどう生きるか。そう投げかけられた気がしました。
ペリカンが亡くなるシーンがすごく印象的であった。
人間の赤ちゃんの卵を食べることで生きるペリカンは人間からしたらすごい悪役だけれど、それが食物連鎖というものであり、人間はあたかもその連鎖から外れているような気でいると感じるのは私だけだろうか。魚を捌くこともできない私は内臓が出てくるシーンをちゃんと見れなかったのが情けなく感じてしまった。
また大叔父の世界では食う食われる立場が逆転していたにも関わらず、人間を食うインコを嫌な奴だと捉えてしまう。
つまり私はどこまでも人間視点をやめられない。
悪意と感じるのも立場によるものではないか。
大叔父が作った世界が壊れても、現実世界は何一つ変わらなかったことから、真実や理想の世界に囚われすぎるとかえって自分の世界が脆くなるのかなと思った。今生きる世界は真っ白ではないかもしれないけど、その世界でどうやって生きるか。人生は心の持ちよう、解釈問題なのかなぁとも思った。
さぁ、私も今の母と向き合おう。
理解できない?しようとしなくていい。
あの宮﨑駿の、おそらく最後になるであろう長編アニメ「君たちはどう生きるか」
正直、どんな感想をもてばいいのか、伝えればいいのか、分からない。発してしまってもいいのか。そんな思いに駆られる。
言葉にできない、どう言葉にすればいいのか分からない。そういったものに出逢ったとき、、それをなんとか自分の内側を掘り返して、なんとか言葉にしようとする時が1番人間らしい気がする。だから、書いてみる。
世界を良くするのも、悪くするのも、人間の知恵や知識?
本当と嘘。
現実と空想。
実感と夢。
石=永遠。西洋文化。
木=生命力と成長に満ちた世界。日本文化。
ぼくたちはどう生きればいいのだろう。
マスクがないと生きられないナウシカのような世界になろうとも、
神殺しを肯定しないと生きられないもののけ姫のような世界になろうとも、
新しいものだけに価値を置き、古いものを捨て去るコクリコ坂の世界になろうとも、
不完全で未完成な世界だからこそ、生きるに値するんだと。
嘘にまみれたこの世界を
有限だけど失敗と成長を繰り返す世界を
バーチャルな空想世界に逃げるのではなく、
現実を。
一貫して宮﨑駿が伝えたかったのは、
きっとそれでも「この世は生きるに値する」ということだろう。
平等でも公平でもない世界だからこそ。
初日の朝に見れたことに感謝します。
きっともう1回は観に行く。
その時また今とはちがった感想をもつと思う。
うちの子も積み木が好きだ。
積み木って、倒れるか倒れないか、崩れるか崩れないか、ギリギリのところで保つのが楽しい。
挑戦することに似ている。
積み木ってどんどんどこまでも高く積み上げたくなって、最後の1つ、、これで終わりと思って積んだら崩れてしまう。
人間の欲に似ている。
積み木って崩れたときってだいたい1番下らへんの土台の部分
残ってる。またやり直せる。
挫折から立ち直れる。
人生に似ている。
理解はできなかった。しようとしないほうがいい。
観た人の心に委ねられるのであれば、ぼくの感想は以上です。
いつか観たボーイ・ミーツ・ガールを…
私が好きな作品は、ものの姫や天空の城ラピュタ。ボーイ・ミーツ・ガール系の宮﨑監督の作品が大好きです。
今回は内容を一切明かさずに上映するといった、なんとも逆にワクワク感を募らせる手法、鈴木さんにやられちゃいましたね。
ただ…この映画のウリはなんだろう🤔何を伝えたかったのだろう…考えさせられました。
本作は…確かに主人公の年代に近い女性は出てきますが、冒頭のシーンの演出などでその正体はバレバレでガッカリしてしまいました。これじゃまずボーイ・ミーツ・ガールは成り立たない😮💨
叔母さんが(ここでは敢えて叔母という立場で)主人公に対して本音をぶつけるシーンも…あれ?こんなシーン某監督の去年の作品にもあったよね…スペクタルシーンも某監督の作品を観ているような気がしてまさしく本末転倒…
劇中に出てくるタイトル名の本、宮﨑監督はやっぱりこの本を読ませたいという事を伝えたいだけだったのか?
今回も俳優さんがたが声をあてられています。新海監督の作品もそうだったんですが、セリフが胸に響かないのです。
素晴らしい演技をする俳優さんでもやはり声だけでは何も伝わらない。目を瞑ってセリフを聴いていると…おっと意識が遠くに…キャラクターの背景の描写についても弱いからご都合主義が全体から漂ってくる…
ソフト化されれば購入しますが…こんな作品が最後の作品になって欲しくないです
プロモーションがなかったのは
あえてやらなかったのではなく、
やりようがなかったんだろうなーと思える作品。
この破綻した映画のキャッチコピーは、鈴木Pも思いつかなかったんだろう。
登場人物たちの行動の動機がすべて曖昧なので、感情移入しようがない。
主人公の少年が、アオサギや異世界に一切驚かないのも、不自然すぎて、主人公が無感情に見える。
千尋は、異世界にいちいち驚いてたから、応援できた。
白いモフモフたちも、もはや、あざとく見えてしまう。
唯一のメインビジュアルのアオサギの行動に期待したが、絵的にインパクトがあっただけなんだと分かった。ヒミにすべきだったが、絵的に弱かったのだろう。
他の方のレビューにあるように、大叔父が駿さんなら、確かに息子は、金欲主義の平凡な人間として描かれているけど。
偉大な駿さんの作品だからといって、たくさんの人が共感できるストーリーでないなら、ぼくも含めたバカには何も伝わらないし、劇場公開したのはエゴでしかない。
つまらない。なぜこの映画を公開しようと思ったのか?
ひどかったです。あまりにつまらなすぎて上映中ずっと早く終わらないかなと考えていました。完全にお金と時間の無駄でした。しょうもないにも程があります。
この映画を面白い、いい映画だとスタジオジブリのスタッフさん、キャストさんが本気で思っているのであれば私は相当感のおかしい人なんだと思います。この映画を見てスタジオジブリの今後が大変心配になりました。
この映画を宣伝なしにしたのは、あまりにひどいから予告やあらすじを出したら人があまりこないと思ってなのかなと思いました。鈴木さんはそういう意図じゃないと思いますが、そう思ってしまうほどひどかった。
こんなにつまらない映画を作ろう上映しようとするスタッフのいるスタジオジブリに未来はないと思います。こんな映画にいったい何年かけているんでしょうか?スタジオジブリの黒歴史になると思います。
以下ネタバレありです。要注意!!
主人公に魅力が全くない。でも声優さんは上手。異世界に行くまで長すぎつまらなすぎ。アオサギに何度も会っているのに展開遅すぎて肩透かしくらいまくり。アオサギが何者なのか、というか全員何者なのか最後まで理解できず。夏子さんとパパのイチャイチャシーンいる?
背景の絵がすごく上手いんですが、木など木の葉の揺れが全くなくてただ絵!という感じ。少しでも動きが欲しかった。お母さんが書き置きを残していた君たちはどう生きるかの本、読んで号泣してたけどそれだけだった。映画のタイトルなのにただ本読んだだけって。その後何が学んだ~とかのシーンもなし。登場人物みんな何がしたいの?行動意味不明。やっていること、起きていること全てが理解不能すぎて感動っぽいシーンも全然入ってこない。感情移入できない。何も共感できない。フリフリエプロンの女の子が呪文唱えるところなんか恥ずかしくて共感性羞恥。中盤~終盤ずーっと共感性羞恥。最後も突然終わってえ?て感じ。
最後米津玄師さんの歌が流れている間周りの人たちこの映画を見てどう思っているんだろう?ひどいと思ったの私だけ?と自分の感性を疑ってた。けど帰りに周りの人たちも理解不能みたいなことを言っていて少し安堵。
良かった点
白くて丸い生き物が可愛かった。この子たちが映るとテンションが上がりました。癒しは人を元気づけますね。次回作はこの子たちが主役の映画を見たいです。
宮崎駿は呆けたのか。
内容がとっ散らかっている。宮崎吾朗のゲド戦記を鑑賞し終えた宮崎駿の気持ちになった。未熟さではなく老いなのだろうけど。
この作品は宣伝しなかったのではなく、出来なかったのだ。
なぜならば、スタジオジブリ最新作且つ宮崎駿の最後の作品。誰もが大きな期待を胸に映画館へと足を運ぶ。
けれど見終わった一般大衆は口を揃えて言う。「よくわからなかったけど面白かった」。
一部の物好きを除いてわざわざ否定したりしないが、内心では期待値との差にがっかりしている。
宣伝というのは、ここがすごい!楽しい!見にきてね!というセールスだ。鈴木敏夫は観客の反応を予想できていただろうし、宣伝をしないことでその落差をさらに深く抉らずに済むよう、奇を衒った戦略を選択したのだと思う。
これならば「あとは観客の皆様の解釈にお任せします」「人それぞれの感じ方・受け取り方を尊重します」という雰囲気で躱わせる。
宣伝をしないことで客を煽らずに済む。だから勝手に期待して見に行った観客側の自己責任となるのだ。
大衆は「何やら知的で難しいがさすが宮崎駿だ」と感情の波立ちを一旦鎮めて帰路につき、結論は有耶無耶にする。だが現実に向き合い受け止めるとどうなるか。
「宮崎駿は呆けたのか?」
宮崎駿の出がらし レクイエムは米津玄師
「創造的人生の持ち時間は10年だ」
今思えば紅の豚以降すでに出がらしだったのかもしれない。
内容的には宮崎駿の後継者いない問題を物語にした感じかな。
メッセージ性が強くても難解でもいいんだよ…でもせめて面白くしてほしかった。
全体的にジメッとしていて、ゲド戦記や思い出のマーニーの陰気な感じを醸し出している。
登場人物たちは掘り下げが浅く魅力なく感じた。
主人公含む登場人物たちは今で言う上級国民。
子供らしからぬ利発さだが、戦時中なのにのんきに妄想冒険するブルジョワジー。
火垂るの墓と平行世界だとはとうてい思えない。
まぁそれは風立ちぬと同じで宮崎駿の出生と関係があるのだろう。
これは高畑勲と宮崎駿の描く人々の視点に決定的な違いを出しているように思える。
ジブリ初期のスカッとする話が見たかった人にはがっかりな内容。
小学生のお子さんは連れて行かない方が吉。
コアな宮崎駿ファン以外にはおすすめできない。
劇場は満席だったがエンドロールで米津玄師の曲が流れてもお通夜状態。
本当にこれで終わり?といった雰囲気。
ジブリ異例の宣伝なし。
ひょっとしてこれって鈴木敏夫のペテン師級の手腕をもってしても上手く宣伝しようがない作品だからなのかも。
コケるんだったらせめて宣伝費は浮かせたいのかと邪推してしまう。
輪廻転生や子宮を思わせる表現、数々のメタファー、あげく流行りのマルチバース。
衰退していく創造的人生のなかで必死に紡いだ宮崎駿最後の物語。
宮崎駿の生んだ13個の積み木、存分に楽しませてもらいました。
本当にありがとうございました。
P.S.
もし…もしもう1作描く余力があるのなら、ジブリ初期の血沸き肉躍る冒険活劇をお願いします!!
インコの宴。
戦争中のある一家の話。
ただ者ではない鳥(青サギ)とその一家の息子が出会う事で始まるストーリー。
駿!駿?駿ちゃん!?何かストーリー分かりづらいし、終始眠いし、どうしよ!って感じでした(笑)久々に最初から最後まで寝落ちしそうだった!(笑)
平日にも関わらずいつもより鑑賞客多め!
そっかやっぱ駿作品が皆好きなんだな!と実感しました。
私の中で唯一の救いは一家の新ママがアニメキャラの割にいがいとセクシーで色気があり何と言ってもセクシーで色気がありました!
声優さんと主題歌側に力いれすぎじゃないかな!?(笑)
気になった部分のメモです。
あくまで暫定的な評価です。そして個人的な意見です。
以下は気になった部分をメモのような形で残してます。
ストーリーの流れとかは書いてません。戯言です。曖昧な記憶を元に書いている部分もあります。
●異世界はジブリ?
異世界のような場所へ行く事になるのですが、1つの解釈としてそこがジブリという場所そのもののように私は捉えました。それは物理的な面と精神的な意味でもです。
いくつか理由はあります。
・後継問題に関連すること。
・今までのジブリを思わせるシーン
・食い意地が張った鳥たち。
それぞれ書くと長いのですが、上記のような理由からです。
・大叔父に意見しに行くのに王様が命懸けだ、みたいな発言をしているのを見てクスッときました。私が抱いているジブリへのイメージからです。
・そういえば他の世界の文学作品を思わせる要素もあると感じました。大叔父が大量に本を読んでいたことが関係しているのでしょう。
●異世界がジブリだとして、そこを引き継ぐものがおらず建物が崩れていく事。
・もういいいやという感じとも取れる。役目は終えた。だからこれですっぱり終わりとも取れました。
・「元の世界で友達と生きていく」マヒトの発言でしたっけ?これはアニメ監督をしない選択をした宮崎さん自身とも言えるような。
●マヒトの父は、実際の宮崎さんの父?
・以前何で読んだのか忘れてしまったのですが、覚えている限りでは似通っている要素が多いように思えます。
●マヒトの父は妻が生きてる間に妹の方に既に手を出しているような?
・妊娠期間と時間経過をはっきりと覚えていないのですが、そう思いました。
・母の妹が異世界でマヒトに対して「あなたなんて嫌い」と発言したのは、好きな男と姉の子だからなのでは?序盤にお屋敷に行きマヒトが寝ているところを見る夏子は結構怖い顔をしていました。
●他にもあるのですが多いので以上です。
・我を学ぶものは死す
・石や積み木など。
●宮崎さん自身あまり深く考えてない可能性はありますが、その前提では考える楽しみが無くなってしまうので、無駄でも突拍子がなくても考えてみました。
情けの星1.5
継母のマタニティハイと精神的不安定さが気持ち悪い。
アオサギ男は生理的に無理。おばあちゃんたちのデザインも気味悪いし、父親の高圧的な態度にも拒否反応。
そんな中、主人公は強靭な精神で問題に立ち向かうのだが、その源になっているものが不明で感情移入できず、おいてけぼり。
ジブリのオーバーリアクションも拍車がかかり引くレベル。そんな血出たら死ぬわ。
タダでさえわけわからんストーリーなのに声優が下手くそで考えることを放棄した。
とりあえず妊婦の部屋に残り2本のタバコの箱を置くな。
理解するため、もう一度観ます。
突然にポスター1枚だけが現れたあの日から。。
公開まで一切情報を出さず、プロモーションもなし。宮崎駿監督が引退を撤回し10年振りに送り出した本作。
そのタイトルが
「君たちは、どう生きるか」
手がかりはあの鳥のポスター。
鳥には詳しくないのだが、さぎ?ペリカン?のように見えた。
全身白羽、クチバシが黄色く長い。金色の目とそこから頭にかけて青いメッシュが入っている。そしてよく見ると、
クチバシの中に目。。
鳥の被り物?をかぶっている何か?。。
私は映画鑑賞する際はなるべく情報を入れずに観たい派。無料パンフがゲット出来ればその程度。みなさんのレビューも鑑賞後、自分のレビューをあげてから拝読するのだが。。。
こちらが取りにいかないのと、あちらが出してくれないのとでは訳がちがったw
何も情報が解禁されぬまま作品を鑑賞するなんてはじめてだ。
(なんとパンフも公開後からの販売だそうです!)
舞台は戦時中。病院の火事で入院中の母を失った眞人は、父の再婚相手なつこ(実母の妹!時代?戦時中?という事もあり、普通の恋愛結婚とかではなさそうです。。)のお屋敷に疎開する。なつこは妊娠しており、父も喜んでいる。ほぼ無言の眞人。。
そのお屋敷であのポスターの「鳥」と出会い、本の読み過ぎで頭のおかしくなった(と言われていた)大叔父がいなくなった建物へ、入っちゃダメだというおばあちゃんと一緒に入っていく。。。
ここからはもう難解なのだが、監督の死生観をみせているのかなぁ??
全ては監督の頭の中。例えばパズルを机の上に全部どばっと広げる。そんなごちゃごちゃな絵をみせられているようだ。
なので理解しずらいのは当たり前で、「わからない」「つまらない」では勿体なくないですか?
問われています。
「君たちは、どう生きるか」
お手伝いのおばあちゃん達。ポニョのあのおばあちゃんだったり、湯ばぁばだったり、海賊のママだったり。どこかで見た事のあるお顔。みんなが眞人を守ってくれた。
バルス!的な塔の崩壊や、海、水、火の描写、なんとも不思議な生物など、監督自らの過去作へのオマージュとみられる箇所も多く、集大成なんだなと思いました。
しかし、繰り返してしまうが、私には難解であり言葉にし難いです。
だからといって、わかりやすいか否かで、本作を良い悪いと判断しては勿体ない!
欲しい情報が容易く手に入る今の時代、自分で考える事を放棄している現代人への警告、、とまでは大袈裟か。。
そして、もしかしたら監督から次世代へむけたエールなんじゃないかなと。
自分で考えて、選択しろ!
積み木を重ねる事を拒否した眞人。
先人の重ねてきた物の中から、自分で選択することの意義。
巨大になり過ぎたジブリブランド。
必ず結果を求められ、本当に作りたい物が作り難くなっている後進へのエール。
絶対的な存在になった(なってしまった?)自らの引退作として送り出してきた本作で全て壊してきた!まっさらにした上で、さぁ、
「君たちは、どう生きるか」
冒頭の火事の中、眞人が走っているシーンから泣きそうだった。
描写が素晴らしかった。
【”お前の手で、争いのない世を作れ。と大叔父は僕に言った。”不寛容で争いの絶えない現代社会に宮崎監督が問いかけた尊崇なメッセージが琴線に響く。ジブリの思想の集大成的な作品であると思った作品でもある。】
■今作の主人公、マヒトは第二次世界大戦中に病院勤務していた母を失う。
そして、一年後母の妹と父が結ばれたのを機に、父の軍需工場がある田舎の
豪邸に引っ越す。そこには、母とそっくりの夏子が待っていた。
だが、マヒトは夏子を母と認める事には抵抗があるようだし、学校でも級友から”軍需工場”の金持の子とみなされているのか、疎外感を抱えている。
マヒトは、故に常にキッとした顔を崩さないが笑顔はない。
◆感想
・序盤は「風立ちぬ」の風合を感じさせつつ、田舎の豪邸に仕えるお婆さん達(含む、老いた”キリコ”)の表情は「ハウルの動く城」の荒れ地の魔女を思い出させる。
更に、アオサギやオウムたちとの絡みのシーンは宮崎監督の初期ファンタジックな作品群が脳裏を過るのである。
・今作は、マヒトが且つては頭が良く大量の読書をしていた大叔父が、世界の均衡を保つために空から落ちて来た”塔”の内部にある異世界で、若き”キリコ”や”ヒミ”と出会う辺りからシーンの切り替えが早くなり、時間軸も1944年ではないためやや戸惑うが、キチンと観ていれば混乱する事は無い。
・マヒトはある日忽然と消えた夏子を探すために、異世界に入り込み様々な経験をする。
それは”キリコ”と小舟で海に出て魚を取り、二人で捌いたり、人語を喋るアオサギに、自分で作ったアオサギの羽で作った弓矢を射て、アオサギの嘴に穴を開けたりする。
ー 私はこの一連のシーンから、過去の宮崎監督の諸作品を思い出したし、マヒトの成長譚であり、彼が世界の不条理、悪意を知って行く過程であろうと思いながら、観賞した。-
・マヒトは”キリコ””ヒミ”そして仲違いの溶けたアオサギの協力の元、妊娠した夏子が石に囲まれた産屋で臥せっている所を見つけ、初めて夏子を”母”と呼ぶが、マヒトが産屋に入ったこと自体が禁忌を犯した事とみなされ、”オウムの王”が率いるオウムたちに執拗に狙われる。
ー 産屋のシーン等は、”穢れ”を連想させるし、マヒトが自ら頭を傷つけ血を流した行為との関係性も脳裏に浮かぶ。ー
■マヒトは”オウムの王”が追う中、世界の均衡を保って来た大叔父と異世界で出会う。
大叔父はマヒトに、”自分の跡継ぎにならないか。”と問うが、マヒトはそれを拒否する。
大叔父は、
”お前の手で、争いのない世を作れ。”
と言い、マヒトと”キリコ”は1944年に戻り、自分の母である事が明らかになった”ヒミ”もマヒトを抱きしめた後に、元の世界に別の窓から戻る。
ー 大叔父が、□〇▽の”石”で辛うじて世界の均衡を保っていた事は、観ていて容易に分かる。だが、それを支えきれなくなっていたので、第二次世界大戦が勃発したのであろう。-
<今作は、一人の孤独なる少年が異世界で経験した数々の事により、世の不条理を学びつつ成長していく姿を描いた作品である。
元の世界に戻ったマヒトは、赤ちゃんを無事出産した夏子と父と共に”世界の不条理、悪意と対峙し、争いの無い世を作って行くのだろう。”と思いながら劇場を後にした。
今作は宮崎監督の集大成的な位置づけとして観ても良いし、現況下の世界の状況を鑑みながら観るのも良い、多様な見方を許容する作品であると思う。>
■追記 2023年7月17日
多くの方が今作に対して”分からない”という視点で困惑したレビューを上げられていますが、レビューを上げていない方から多くの共感を戴いている事に対し、感謝申し上げます。
今作は拙レビューにも記載した通り、多様な観方が出来る作品であり、尚且つ宮崎監督が現況下の世界情勢に警句を発した作品であると、私は思います。
更に言えば、宮崎監督の作品は常に、自然の類稀なる描写の中で、人間の善性を表した作品でありました。
私は、今作はその点についてはブレが無い作品だと思っています。
サギ男がバロンみたいに導いてくれる物語だと期待してたのに‼️
内容は前から「冒険ファンタジー」と聞いていたので、メインビジュアルのサギ男が耳をすませばのバロンのようにかっこよく導いてくれる物語だと勝手に期待していたのですが全然そんなことありませんでした笑
サギ男はまさかのハゲ男で(結局何者!?)
キムタクのパパは最期まで絶妙にダサいし…
抽象的、概念的(?)なところが「海獣の子供」にちょっとにてますね🤔
でもジブリの最新作ってだけで感動!
本当に駿さんの作品か?
ハウルの動く城辺りから、ジブリ作品には付いていけないようになったのは年のせいなのか?
今回の作品は、千と千尋やハウルの動く城を連想させるような雰囲気でありながら、どなたかも言っていたように、何が言いたいのかよくわからないような、内容が薄いような感じでした。
観ていて、吾朗さんの作品のような感じがしていて、エンドロールにお名前を見つけてやっぱりと感じてました。ただ、大伯父が主人公に継がせたいと言っていたセリフの中に、後を継がせるのが心配な駿さんの親心も入っているような、そんな感想を抱きました。
意味わからないけど、これが通常通り
なのかな?すっきりはしなかったです。
これがジブリだと言われたらそれまでですけど...
まひとの思考がよくわからないから共感しにくいし、
そもそもなぜナツコさんはあの世界へ行って、戻りたがらなかったのかな?
あの黄金の門の先にある墓の主って誰だったの?
唯一の情報であったアオサギ、最初は恐怖心が強かったが段々とキャラ転換していき最後には愛らしいとまでに思えた。声優さんも良かった。トモダチ!
現代と戦前では結婚のカタチは全然違うけれど、お父さんの手が早くてびっくり。
食事シーンや料理描写は相変わらず素敵です。
異世界ファンタジーなのに心が踊らない
ところどころに、ハッとさせられるような美しさや、躍動感のある動きがあり、さすがに、アニメーションとしての完成度は高いと思う。
しかし、その割には、展開がモタついているし、疑問に感じることが多すぎて、なかなか物語に入り込むことができなかった。
まず、主人公が、何を考えているのかがよく分からない。
自分の頭を傷つけたのは、単に学校に行きたくなかったからなのか、それとも、何か他に理由があったのだろうか?
特に危害を加えられた訳でもないのに、どうして、始めからアオサギを敵視して、木刀や弓矢で傷つけようとしたのだろうか?
例え実の母親に似ていたとしても、会ったばかりの義理の母親になる女性に、どうして、それほど執着するのだろうか?
主人公が追い求めているのが、義理の母親なのか、本当の母親なのかが曖昧だし、実際、物語の途中で、助け出そうとする対象も入れ替わるため、なかなか感情移入ができないのである。
その義理の母親にしても、どうして、あの世界に行って、その上、元の世界に帰りたがらないのかが分からないし、ラストの手のひらを返したかのような行動にも違和感がある。
あの世界で出会う少女が、神隠しにあっていた時の主人公の母親であるということは、早い時期から察しがつくのだが、どうして火を操れるのかについての説明はないし、いつ、主人公が自分の息子だと気付いたのかも不明である。
極めつけは、主人公の御先祖様が管理しているあの世界で、あれは、隕石(宇宙人?)によって作り出された異次元の世界という解釈で合っているのだろうか?
それにしても、13個の悪意のない石を積み重ねることによって美しく平和な世界が作られるというのもよく分からないし、それこそ、悪意の塊のようなオウムやペリカンだらけのあの世界が、理想的な世界ということなのだろうか?
あの世界には、人間の生まれる前の姿であるワラワラもいたが、あの世界がなくなったら、人間はもう生まれてこないということなのだろうか?
何よりも、御先祖様の跡を継いであの世界の「主」となることよりも、殺し合いや奪い合いが蔓延する現実の世界(戦時中という時代設定はそのためか?)に戻ることを選んだ、主人公の決断の理由が今一つ納得できず、心にも響かない。
ある意味、悪意のある「人間という存在」を受け入れたのだと解釈することもできるのだが、その先の、悪意を乗り越えて理想的な世界を作っていこうという決意が感じられないのは、物足りないとしか言いようがない。
タイトルと、それと同じ題名の書物も、この映画に活かされているとは思えない。
冒険活劇としても、オウムに囚われた少女を、主人公とアオサギが追跡するくだりなどは、面白くなりそうな気配があったのだが、どこか不完全燃焼のまま終わってしまった感がある。
老齢の監督に、「カリオストロの城」や「ラピュタ」の再現を期待してはいけないのかもしれないが、もう少し「ワクワク」や「ドキドキ」があってもよかったのではないかと、残念に思ってしまった。
純粋に楽しめました
アカウントがなぜか消えてしまったので(´;ω;`)
初レビューです。
最初見始めた時は、
こ、これはまさか私の苦手な○○映画では!?お涙頂戴的な、!?いやだぁぁぁ!!
と心の中で叫びつつ、いやいや…ファンならどんな類でも楽しまねば!と心の中で奮い立たせていた所、
あれ?なんか違うかな?
ほおぉぉぉ〜
と好きな感じでちょっと一安心
なぜかたくさんいるお婆さん達がこれまた妙に可愛い…
映像も綺麗だし草原のそよそよ感とか不思議な可愛い生き物とかやっぱりこういう世界観好きだなぁぁ
色々とよく分からない部分がありましたし、最後ももう少しここを見たかったし余韻が欲しかったなぁとか思いましたが、、
全くどんな映画か内容も分からない状態で不安なまま見に行きましたが、、
結果見て良かった〜♪と思いました
原作が読んでみたくなりました。
しかし、星が低い人に対してなぜか教養がないと返信をし続けてる人がいますが、
どう感じようと本人の自由ですし、そのためのレビューです。
脅して星を上げさせるような事はせず、
真のレビューを見せるべき。
鼻息の粗いインコを大量に作り出した世代から受け取ったバトン
とにかく凄い映画でした。
冒頭の病院の火事のシーン、ヒミ様の火を使うシーン、涙が出そうなくらい圧倒される美しいシーン。アオサギの飛ぶ動き、着地して羽を畳む動き、など動きがとにかく素晴らしい。そして、絶対的な悪の無い世界。先人の努力をぶち壊した「愚鈍で凶暴な」インコたちですら「愛嬌があるもの」として描かれる。
そして理解できないシステムで回る世界。大量の鼻息の粗いインコたち。それらは、悪意の満ちた世界にしてしまわないように、善意から作られた微妙なバランスで作り上げた世界だった。それを引き継げと主人公は言われる。でも結局、彼は「積み木は」引き継がない(インコの王がぶち壊した、というのも、史実通り)。しかし「悪意の満ちた世界にしない」ということは、ちゃんと引き継いだ。そういうエンディングだろう。
そして映画を見た僕たちは、こう言われる気がする。
これが、私が先人から「引き継がなかったこと」「引き継ぎやってきたこと」だ。
君たちは、どうする?
なんと言ったら良いのか??
ジブリ作品を映画館で観たのは「もののけ姫」以来です。以降は、ほぼテレビですね。
青鷺のイラスト以外、一切情報無しでの公開でやはり興味惹かれ鑑賞しました。
感想と言うか、「君たちはどう生きるか」の本読んだ事ないので、何とも言いようが無いのですが、また、本とは関係無い物語でもあるらしいのですが、真っ先に思ったのが、「タイトルと内容そこまで関係ある?」って事です。
内容を簡単に説明すると「母を亡くし田舎に疎開した主人公が、関係がギクシャクしてる継母が謎の異世界に迷い込んだので、それを助けに行く。そこで異世界を継げと言われるが、嫌と答えインコ将軍が暴走、異世界崩壊。現実世界に戻りおしまい。」
うーん、青鷺が「来るのを待っていた」とか意味深に言ったりしてますが、あんまり関係ないし。
そもそも継母なんで、異世界行った、連れて行かれた?
つわりの際、主人公に「お前など嫌いだ」と言いますが、そこまで関係悪い描写無かったと思うんですが。部屋に入るタブーも何故?
また異世界と言うか、あの世の世界のような中、宇宙の石とかの契約とか?
宮崎駿監督の崇高な考えを読み取れていないのかも知れませんが。(苦笑)正直??でした。
映像とかね、その辺は流石の域ですので言う事無いんですが、期待値上げ過ぎない方が良い内容かと。
イラストの青鷺ね、シリアス風で何か重要キャラかと思っていたんですが、ギャグ要員キャラとか!オッサンだし(笑)
最後もビックリするくらいアッサリ終わるし。「え、終わり!」って感じです。
宮崎駿監督最後の作品と言う事と、思いのままに作った作品と言うので、少し尖った内容かと思いましたが、作品全体として、「ポニョ」とか「ハウル」とか「千と千尋」などと同じ雰囲気で、失礼ですが、そこまで情報隠す程の内容かと。普通にジブリ新作公開で良かったんじゃ?
何ていうか、邪推して考えてしまいますが、引退した宮崎駿監督が、やっぱりまた作りたいとか言い出して、高齢だしゆっくり作ってよ、で時間が掛かり、予算ないから宣伝しないよ。ってのが事の真相かと。
最後の集大成とか、そんなつもり監督には無くて普通に作っただけとか?
もう一本くらい新作作るんじゃないですか?
ちょっと疑問が多すぎる
義母はなぜ行ってしまったのか?
自分から塔に入った?帰らないつもりだった?
あの墓の中にはなにがいる?
若かりし母も現実にずっと帰らないつもりだった?(積み木が崩れた為帰らざるを得なくなった様に見える)
なんで連れ込んだものは鳥ばっかり?
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