君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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ストレートなメッセージ
宮﨑駿監督は「自分でも何を作っているのかわからなかった」と仰っているようですが、私にはとてもストレートなメッセージが込められているように感じられました。
知識に凝り固まり、多くの生き物を犠牲にし自分の理想の世界を追い求める大叔父の行いは独りよがりです。
理想郷の建設のために生きるより、戦争と苦しみに満ちた現実に戻り友を見つけます、という主人公の答えが監督のメッセージではないでしょうか。
宮﨑駿のセルフオマージュが随所に散りばめられていて、ああ本当にこれが最後の作品になるんだな、監督は集大成を作っているんだと切なくなりました。作中に登場する墓は、監督自身の墓なのではないでしょうか。
映画体験としてすごく良かったです。
広告が無いの凄いし良いね
広告が入るとどうしてもこの作品はこうやって見るものなんですよ、ってガイドラインが見えちゃってそこから外れたものには疑問や大人の事情を感じて考える邪魔になるのでタイトルの問いかけについてだけ考えられるのはありがたい。
ジブリと宮崎駿ってだけでワンビジュアルの公開のみなのに全国の映画館の1番広い部屋と回数で流してもらえて興行収益もガッツリあがるんだから客呼ぶために打つ広告にお金出す必要なんてナイナイ。こんな凄いことが出来るところまでスタジオが成長したのだから邪魔されずに届けたいものを作れば良いと思うよ。
内容は別に感動はしなかったんだけど最初の火事のシーンの表現を見れただけでも十分すぎるくらい良かったし、ジブリアニメは見ていて楽しい。それと感情表現が出すだけのものじゃなかったのがアニメとして新鮮でした。アニメだと描けるから無言の痛みも絵に起こせるけどありきたりな傷付き表現じゃなかったので良い意味で既存のアニメっぽさが無かった様に思う。
心の傷は深いほどさわりたく無いし自分だけの痛みだと思いたいから周りにも自分にも触れさせずにいると愚鈍になるわなーみたいな。
あの時代じゃあの子の経験よりも酷い別離や境遇の人はわんさか居るんだけど、周りに対して気付いたり配慮したり出来ないくらいの余裕の無さとか、別の事に追い立てられる必要のない甘えられる環境の中で鬱屈してつい親の力を自分の力のように使ってしまう生活の余裕に対して捌け口をつくるしか発散出来ない状況であのままいったら金と力を持ったしょうもない大人になったろうな。
息子のために自分でも無意識に気持ちよく権力を使ってしまうお父さんの一抹の悪意やエゴイズムが悪い方向に加速して引き継がれそう。
ラストは冥界行をして生まれ直す話なだけに最後は浄化されてかなりスッキリしました。
自分の中や外からくる悪意を冷静に見て対処する余裕は何処から生まれるのかと考えると友達をつくって視野を広げるって答えは具体策で、自己完結から他者と協調への王道ストーリーから外れずに強い作品になるって凄い。
あとはクリエイターに関わらず影響された環境や作品、人や師みたいなものに対しても影響は受けるけれどもどの経験を選んで身にするか引き継ぐかは本人の自由にしろって意志を感じたり。特に自己発信するタイプのクリエイターなんて色々な表現の影響は作品に顕著に出るし手法やイデオロギーは引き継げてもそれで作るものの作家性の核は自分から出力するものでしかないからコピーとか作れないし作るなよって。
ヒミ姉妹とばあちゃん'sが白雪姫と7人の小人なことだけは分かるんだけどなんでそうなのかが最後まで分からなかった。ディズニーの白雪姫がアニメ制作の道に入る出発点とかそういう事?
宮崎駿は普段どれだけおばあちゃんを見ているのか。そんなイメージ全く無いけどおばあちゃん観察しすぎだし好きすぎ。婆ちゃんにはもはや女の理想が詰まってるの?
ダークファンタジーの中にあるメッセージ
原作未読です。
戦時中、母親を亡くした主人公が異世界へ迷い込む…ストーリーの大筋は「不思議の国のアリス」や「パンズラビリンス」感がありました。
後からいろんな方の考察を読むと、「なるほどそういうことだったのか」と気付かされることばかりですが、観た後の素直な感想等々書きます。
異世界へ迷い込むあたりで観客は置いてけぼりをくらう可能性大ですが、私は「不思議の国のアリス」を観るような感覚に切り替えました。眞人はアリス、青鷺はうさぎ…
そう思って観るとダークファンタジー感ありますが、これまでのジブリの俗っぽいキャラポジ(トトロ、コダマ、カオナシ的な)はいません。これまでのジブリ作品は、親しみやすく特徴あるキャラクター、分かりやすいストーリー展開とテーマ(その中にも細々としたメッセージ性はありましたが)があるから大衆受け要素があり、いろんな世代に受け入れられていましたが、今回は違います。今回の作品にそこを求めたら、評価は低くなると思います。だから、賛否両論なのかと…
「風立ちぬ」の時同様、宮崎駿監督の描きたいものを描いたんだなと思いました。
そして、「風立ちぬ」よりもはるかに難解…
・異世界は眞人の深層心理が作ったもの?受け入れ難い現実から逃げるため?
・失踪していた眞人の母(ヒミ)が笑顔で現実世界に戻ってきたのは、異世界で眞人(自分の息子)に出会ったことを覚えていたから?
・異世界での冒険を通して成長した眞人、現実世界に戻って現実を受け止めて生きていく…なんか千尋みたい
・大叔父様の服とか雰囲気、ナウシカの大ババ様みたい。
・異世界で魔法陣のなかで呪文を唱えてるようなキリコ、ハウルみたい。
・いろんな世界に通じる扉…ハウルの城にもそんな扉あったような。
・地下の異世界でヨットを漕ぐ黒い亡霊たち…紅の豚にでてくる飛行機の墓場みたいな、千と千尋の街にでてくる黒い人みたいな。
セルフオマージュ?に感じるシーンがありました。
セルフオマージュが勘違いでなければ、眞人は宮崎駿のこれまでの作品の中を冒険していたのか。
難解!分からない。笑
なので、みなさんの考察を読ませていただきます!
そのうえて、2回目を観たい。
2回目観たいと思うのだから、私の中では面白い作品でした。
2回目を観たら、また評価変わりそうです。
あと、作画とかで気になったのが
・もはや主人公が階段を駆け上る、一気に降りるのはお家芸なのか。今回も冒頭火事のシーンで階段の作画がすごかった。
・火の粉が光る演出がジブリとしては新鮮。制作協力のクレジットに、鬼滅の刃とかのufotableが。その影響?
・アオサギに歯が生え、鼻が見えてきて、顔がでてくる…ちょっとずつ変化していく姿、不気味でよかった。
このレビューだけ読んでから見に行ってよ。
途中でさ、おばあちゃん衆でてくるんだ。
かわいいおばあちゃんたち。
その中にメガネかけてるおばあちゃんいるんだけどさ、メガネかけてるのにメガネ探してる歩き方するの。おもろかわいい。
これだけ覚えて見に行って。見た時あなた笑うから。
ここからは自分の備忘なので読まなくていいですよ。
ここから下はちょびっとだけどネタバレ含みます。
まあ正直わからんかった。感じることはあったけど、それが全てじゃない気はしてる。
何回かみても感じることは全部ちがうんだろうなあ。
「君は石を1つ追加して世界を変えることが出来る」
ここは、あなたは世界のピースの一部だよ、あなたの小さな一歩が世界を変えることもあるんだよ。みたいな1種のバタフライエフェクト的なことと受け止めてなんか嬉しくなったよ。
大叔父さんは、そもそも宮崎駿本人じゃないのかな。
宮崎駿が中盤に「ピースを1つ加えて変えていい」と投げかけたところに、宮崎駿の意志を受け継ぐ今後のジブリへの期待がみえたんだけど、終盤の「悪意に染まっていない13個の石を組み立てる」てとこにはさ、全くもって新しいジブリを期待したのかなあと。
え、考えすぎ?うんそうかも。笑
食べたり飲んだりとかの描写はさすがジブリなんだけど、それ多すぎてちょっと萎えたは萎えた。
あいみょん最高。
キムタクキムタクすぎ。
ストーリー 85点
配役 88点
音楽・映像 91点
全体 87点
RRRを超えてしまった(≧◇≦)
色々、賛否両論ですね~♫
『君たちはどう生きるか』
まったく、予備知識や人の情報無しで~観てきました♫
個人的に・・・RRRを超えて今年ナンバーワン映画です✨
というか・・・観てきた映画の中で最も好きかも。
ほんとに素晴らしかった。
人のありのままを肯定して欲しいという『祈りの映画』であったような気がしています。
メインテーマは『正しい?』『間違っている?』『混沌』と『規律』・・・その先にある。
やっぱりそれでも、たとえ汚い世界かもしれないが・・・。
今を偶々一緒に生きている人たちと『生きる・・・』『生きないか!?』
という問いかけだったと感じています。そこに理由はないんです。
やっぱり宮﨑監督は人に絶望はせずに何かしらの期待をしているんだなぁ~♫
って素朴で単純なhiroは感じた訳です。
その場合、僕達世代の責任を少し感じはします。
どうやって、今後、止めるのか・・・。そして、後世に託すのか。
それはアオサギの嘴部分を修理している真人の感じでしょうか。
理屈ではなく助ける。
それをしない自分が自分で気持ち悪いから。だから笑顔で真剣なんですよね。
後でどうされても良いわけです。※本当は良くないけど。
刃を向けられれば闘いますしね。それまでは助けますわよ。
そして、裏切られても又、助けるんでざますわよ。
そういう強さを持った赦しでしょうか。
なんとなく、それを考えさせる、理屈で納得させる事ではなくて、
如何に『感じる』に働きかけて、観た人に種を蒔く事ができるかという事を
考えぬいて創られた作品の様に感じています。
※あくまで個人の妄想です。
ここから↓更に乱文・・・ご容赦ください(*- -)(*_ _)ペコリ
それに~♫
ナウシカの漫画版の問いかけに似たものを感じて~♫
あぁぁぁ~。宮﨑監督の軸は変化してないんだな~って。
嬉しくもありました♫
※『もののけ姫』の時も感じたんですけど(^^♪
そして、恐らく、それを理屈ではなく感じさせるために、
ストーリーは散文的にしてあって、故に説得力を持たせる為の、
絵に対する細部への執念が『凄い!!』って思わされました。
最後に勝手な妄想ですが、
大林監督や同世代を生きた哲学を持ったクリエイター、
いわば戦友達に手向けた作品であったのかもしれないと勝手に夢想している。
甘ちゃんなhiroなのでした~(*- -)(*_ _)ペコリ
さてと~♫アカデミー賞とれないかなぁ~。
この作品は凄く取れそうな気がするんですけど(^^;
※個人の勝手な妄想です。
「自分を写す鏡」であり「風の時代」を象徴する作品 ~じっくり考察あり~
2回見ました。
●●「本作は自分を写す鏡」
岡田斗司夫さん曰く
「本作品は自分を写す鏡」
であり、自分もしっくりくる作品評です。
「内容が難しい」と感じるとしたら、普段から物事を難しく考える癖が付いている。
「内容が分かった」と感じるとしたら、普段から物事をシンプルにとらえている。
「つまらない」と感じるとしたら、「こういう展開、物語だったら面白さを感じる」という枠組みを無意識のうちに、自分の中に設定しており、それに合致しなかったから。
「面白い」と感じるとしたら、様々な事柄に対して、自ら面白さを見出してしまうから。
また
「この作品はエンタメではなくアート」
とも述べておられました。
ですので、エンタメを求めて映画を見た人からすると、物足りなさを感じ「駄作」という評価になるのかもしれません。
一方、先入観なく映画をありのまま見て感じ取ろうとする人は、十人十色のものを感じたうえで「これはこれで面白い」という評価になるのかなと思います。
その意味で、万人受けする映画ではないという評価も妥当かもしれません。
●●作品から受け取ったメッセージ
・現実を受け入れる
・運命を受け入れる
・自分の意識をありのまま反映したものが世界の姿
・自分の意識・内面ときちんと向き合う
・誰もが自分の中に、悪意、闇を抱えており、それを認めて受け入れる
・世界を良いものにするか悪いものにするかは自分次第
・人間には自由意思があるので自由に決めていい
・さあ、君たちはどう生きる?
●●感想
面白かったですし、考察自体も楽しいです。
「風の時代」を象徴するスピリチュアルな作品だと感じました。
●●シーンごとの考察1
○火事で母が亡くなる夢から目が覚めて、ベッドで涙する眞人
○亡き母からの贈り物「君たちはどう生きるか」を読んで涙する眞人
→亡き母を忘れられず、継母・夏子を受け入れられなかったが、小説を読むことで、実母からのメッセージを受け取り、夏子を母として受け入れようと心境が変化。
→だからこそ、行方不明になった夏子を探しに行き、必死に連れ戻そうとした。
○人間を食べようとするペリカン
(眞人は青鷺の羽根を持っていたから無事だった)
○わらわらを食べるペリカン
○目の前で力尽きようとするペリカンが語る下の世界の状況
→下の世界は、食べ物を得るにも事欠くありさま
→どこまで飛んでも、同じ地点に戻ってしまう無限ループな世界
→ペリカンは飛行能力すら失われつつあり、種の衰退、忍び寄る滅びさえ予感させるような絶望的状況
○殺生を許されていないため、漁ができず、キリコが捕った巨大魚のおすそ分けを待つ半透明人間たち
○狭い石造りの巣に、押し込められるように暮らす多数のインコたち
○インコ大王のお付きインコ「(果物がなる木々を見て)ここは楽園か~?(涙)」
→支配する側の大叔父だけが、天国のような生活をしており、支配される?側の大多数の生き物は、いつも苦しい生活をしている。
○宇宙から飛来した隕石
→宇宙には高度に発達した文明、高次の存在(宇宙人)がいることのメタファー
○「石」との契約
→新たな世界を創造できるようになる。
○「石」
・宇宙からやって来た
・意識を持つ
・世界を新たに創造する力を持つ
・契約を交わした人間に対し「世界創造の石」を与え、その人間はこれを使うことで、新たな世界を創造できるようになる
・その石は、最初は、善悪、陰陽などの色に染まっていない(性質や属性が何もない)
・石には意思が宿る
・創造主の意識・意思が、そのまっさらな「世界創造の石」に、ありのままインプットされ、その石はそれをそのまま世界の姿としてアウトプット…世界を物理的に形作る
○大叔父
・「石」と契約を交わした下の世界の創造主
・争いも愚かさもない、みんな豊かで幸せに生きる世界を作りたかった
・ところが、大叔父が住む領域だけは楽園になったが、ペリカンやインコなど他の生き物が住む領域は、とても生きづらい地獄のような世界になってしまった
・というのも、創造主たる大叔父の意識の中に悪意が含まれており、それがそのまま下の世界にも反映されたから
・それが地獄と言われる下の世界の姿だった
→だから、どれだけ楽園を作りたいと願い苦心しても、それが叶うことはなかった。自分の悪意も一緒に世界の形になってしまうので。
→大叔父自身も、自分の内面にある何かしらの悪意が原因で、地獄のような世界になってしまっていることを自覚しながらも、その悪意がなんであるか掴みきれておらず、これ以上どうにも改善できないことに、もどかしさのようなものを感じている
→スピリチュアルで言えば、「『統合』の必要性は理解しながらも、自分の中に潜んでいる統合すべきネガティブな感情・波動をとらえることができていない」状態
(※悪や闇は排除すべきものではなく、誰しも自分の内にそれがあり、自分の中の闇と光を「統合」することで、抑圧的で不安や苦しみに満ちた現実から、自由で喜びや豊かさに満ちた現実になっていく)
○眞人「この積み木は、悪意に満ちた「石」でできている。木じゃない。」
大叔父「その通り。それを分かる君にこそ、後を継いでもらいたい。」
○生き物(人間)を殺すための刃物を研磨機(石)で研ぐインコ
○研磨機の土台は木製
→石にはそれを利用する者の意思が宿る。つまり、石を使う者に悪意があれば、そこに悪意が宿るということのメタファー
→木は植物であり精霊が宿るので、利用する者の意思が宿ることはない、ということのメタファー(木の精霊は描かれていない)
→大叔父は、自分の血を引き、かつ、若いのでまだ悪意を抱いていないであろう眞人に、創造主の地位を継いでもらい、地獄のようなこの世界を楽園のような世界にして欲しかった。
→スピリチュアルで言えば、大叔父は、自分自身の「統合」をあきらめて、まだ意識が分離していない(=統合されている)であろう眞人に、下の世界を託そうとした
○大叔父が暮らす楽園ではばたく小さなインコを見て「ご先祖様~」とつぶやくお付きインコ
→大叔父が小さなインコをどこかの時代から連れてきて、喋るインコへと進化させた
→大叔父の人間不信ここに極まれり
○眞人「この傷は自分の悪意のしるしです。」
と自身で付けた頭の傷を大叔父に示し、やんわりと後継ぎをお断り。
→眞人は、自分にも悪意があることを公言できるくらいに、自分自身でそれを認め受け入れることができた
→スピリチュアルでいうネガティブ、闇を「統合」した瞬間
→また、血縁、家柄などに束縛されない自由意思の発露
■■大叔父の悪意とは?
○「愚かな鳥よ」と青鷺に言い放った心
→他の存在を蔑み、差別し、自分のほうが優位な存在であるとみなすその心
→軽蔑や優越感は、「相手は間違っていて劣った存在だが、それと比べて、自分は正しく優れている」という自己肯定感を歪んだ形で感じたいという心理の表れ
→「どうせ自分なんて…」という劣等感や無価値観、自己否定や自分を卑下する心理の裏返しでもある
→差別は、「自分は清いが、相手は汚れている」という一方的な決め付けであり、嫌なもの不快なものは排除したいという穢れ意識の表れ
→親族以外の人間を招き入れないのも穢れ意識の表れ
→「鳥は下等」とみなすその意識が、「世界創造の石」に宿り、鳥たち他の生き物が生活していくには大変な環境、地獄のような世界として姿を現すことになった。
→創造主たる大叔父は、地獄になっている原因がそこにあることに気付いていない。自分の内にある何らかの悪意に原因があるということまでは認識しているのだが…。
○元の世界から突然行方不明になった心の内
→人間同士の争い、愚かさ、醜さを目にした際に自分が感じる苦しみから逃れたいがために、現実から目を背け、他人を寄せ付けず、自分だけの世界に閉じこもった
→大叔父が感じていた苦しみとは、ケガや飢えや病気などの身体的なものではなく、自分の心の中の動きであり、そこから目を背けるということは、自分自身と向き合っていないということ
→すなわち、自分の中の悪意と向き合えていないということ
●●青鷺(あおさぎ)
眞人のもう一人の自分、または
眞人の意識・魂の一部
→多分見る人によって、どうにでも解釈できる存在です。
→終盤、インコもペリカンもインコ大王も、鳥たちはみな眞人が元々いた世界に来て、鳥の姿になった(戻った?)のに、ふと気づくと、青鷺の姿だけ消えていた。
①ジブリ関係者の擬鳥人化
②別の時代から来た青い鷺
③眞人のご先祖様
④眞人の守護霊
⑤眞人のそのときどきの意識・心を投影した存在
⑥眞人の分身・魂の一部
⑦大叔父の分身
⑧ヒミの分身
⑨天使、天狗のような高次元の存在
⑩宇宙人
⑪宇宙から飛来した隕石の意識のかけら
⑫「世界創造の石」そのもの
⑬集合的無意識・超意識・宇宙意識
⑭その他
どれが近いと思いますか?
自分は⑤⑥がしっくりくる感じですかねー。
そのときそのときの眞人の意識を投影して振る舞う存在かなと。
お話が進んでくると、的確なアドバイスをするなど、スピリチュアルで言う守護霊やハイヤーセルフのような振る舞いもするようになります。
○青鷺「助けて眞人。お母さんが助けを求めてる。」
→眞人が無意識のうちに「お母さんに会いたい」という実母に抱いていた未練・願望が、青鷺を介して、そういうセリフとなって現れた。
○「本当は、夏子なんていなくなればいいと思ってるだろ?」
→「君たちはどう生きるか」を読んで涙し、夏子を母として受け入れると決めた眞人に、その覚悟を問うてきた
○「お前の心臓を食らってやる」
→眞人が青鷺に敵対意識を、なんならコロしてやろうという意思を持っていたので、その意識をそのまま鏡のように、青鷺が示す敵対姿勢として写し出した
○「隠れろ」
→だんだんと青鷺を信頼するようになっていったので、彼もそれに呼応して、的確な助言をするように
○「じゃあな友達」
→「青鷺も友達だ」と偽りのない心を叫んだので、その友好意識がそのまま投影され、爽やかグッバイに
●●シーンごとの考察2
○悪意が反映された下の世界の崩壊
→現実世界においても、闇側が作った様々な支配体制・ピラミッド構造がこれから崩壊していくことのメタファー
○下の世界にいた人間は、みな元の時代に戻る
→それぞれの自由意思で、それぞれ歩む道を決める。
○ヒミ「あたし、火、平気だよ。それに、あなたを生むなんて素敵じゃない。」と元の時代に戻ることを決め、眞人もそれを尊重する。
→自由意思の尊重
→火事で亡くなる世界線のまま?
→それとも、火耐性がついたから大丈夫?
→あるいは、火を自由に扱えたのは、下の世界のときだけで、元の時代に戻って火に触れたら、普通にやけどする?
○下の世界で生きること自体に苦労していたインコとペリカンも、眞人と同じ世界に来る(戻る?)ことで、みな自由に伸び伸びと羽ばたいていった。インコ大王も来た。
→これから眞人も自由に生きていく明るい未来を暗示
○「みんな友達だ!!!」
→人間とも、鳥とも、青鷺とも、みんなと仲良く生きていくという決意表明
→「愚かな鳥よ」と他の存在を蔑み、その意識が原因で、地獄のような世界を創造してしまった大叔父との対比
→でも、大叔父も最後の最後で「眞人、行け。元の世界へ戻れー」と眞人の意思を尊重して、その背中を押してくれたんですよね。
→自分が作った世界が崩壊を迎え、命も尽きてしまうかもしれない瞬間だったのに、子孫の幸せを心の底から願ってくれた。
そんな大叔父も含め
「きっと、この眞人なら、みんなと協力して、みんな豊かで幸せに暮らせる世界を作る…!」
そんな期待を胸に抱かずにはいられない。
そして、物語はエンディングを迎える…
…君たちは、君たち自身の世界に戻って来たよ・・
さあ、君たちはどう生きる?
若者達よ しなやかに生きてゆけ
序盤のシーンが胸に迫る。
過去作品のワンシーンを思い起こさせてくれる映像にワクワクした。
スタジオジブリならではの温かみのある躍動感溢れた映像を、劇場で堪能出来た事に感謝。
やや難解な印象の作品でしたが、退出時に未だ幼いお子さん達の姿も見かけました。ジブリ作品故、かも知れませんね。
映画館での鑑賞
ダメだ。
全く刺さりませんでした。
元々ジブリ作品は自ら進んで観たことがなく、今まで付き合いでいくつか嫌々観たくらいです。
しかし今回は宣伝ナシだったので、まんまとその策略にハマり初めて自らジブリ作品を観ようと思い観に行きました。
やっぱりダメだ。この独特の世界観。あの7人のお婆ちゃんキャラが出てきた時点で、一気に萎えた。こういうジブリ特有の雰囲気、かつ過去に見たことあるようなキャラ出すのやめてくれ。何かが違うんじゃないかと少しでも期待した私がバカだった。その後もジブリジブリしたキャラが色々出現。
話も何がなんだか。最終的に何を伝えたいのかもよくわからず。観終わった後には「クソつまらなかった」しか出てこなかった。やっぱり私にはジブリは合わない。
ART作品として観たくなる
2回目鑑賞
青鷺は宮崎駿監督の姿 もしくは人間の本質
(かっこいい時もずるい時もある)
大叔父は宮崎駿監督のメッセージ
(この世に生まれた作品への愛)
に観えました。
一度きりの人生、やりたい事をやれるのは幸せなことで
とても羨ましいです。
成功した人とは比べられないですが、私は私で、
残りの人生、どう生きるか、とあらためて考えてます。
きっと、ちゃんと自分で考えてからの行動、その時の選択肢もどれも正解なんだから。
君たちはどう生きるか 監督から私達へのメッセージ
プロモーションがないので当初は公開されることも知らず。SNSで観た人の感想で、公開を知った。
おしなべて、解釈が分かれる映画だという。
キービジュアルだけで、絵に似つかわしくないタイトル(キャッチコピー)
どんな映画か、さっぱり分からず、
監督のエゴだけの作品でしかないなら、観たくないなと迷った。
⚠️以下は、読まずに映画を観てほしい⚠️
難解だと事前の口コミで聞いてもいたが、
非常に宮崎駿らしい映画だった。
どこかおどろおどろしいファンタジー、彼の映画は子供に向けた作品でありながら、原始的な闇があり、子供をすくませる。
現にこれまでの作品でも、子供が怖いと泣き出し映画館を出ていく姿を何度も観た。
今作で難解なのはその世界観で、世界のルールを飲み込みさえすれば、物語を楽しむことができる。
屋敷に落ちてきた力ある石。
その力を得て、大叔父は世界を創り上げた。後継者を求めて、子孫を呼び寄せる。
その世界は意図してか、無意識なのか宮崎駿のこれまでの作品風景がそこここにパッチワークのように散りばめられ、既視感を覚えた人も少なくないはずだ。
老いてなお、彼の中にはこれほど豊かなイマジネーションがあることに、改めて驚く。
そして大叔父と主人公は邂逅する。
世界はバランスの悪い積み木を重ねるように、保つことが困難で、
1日1日を迎えることが、どれほど難解かを語る。
主人公に、おまえが世界をつくるんだと諭し、平和で穏やかな未来を作ることを願う。
これこそが、宮崎駿が私達に伝えたいこと。
「君たちはどう生きるか」
政府により国民は搾取され、貧困に追い込まれ、
自ら戦争へと突き進む今の日本をみて、どれほど歯痒いだろうかと思う。
私達の明日は、私達自身がつかみとれ、きっとこのメッセージを届けたくて、この映画を作ったんだろうと、心打たれた。
ただ、物語の起承転結としては弱く、映画そのものの魅力はやや欠けたのは残念。
それでも、観て良かった。
観るべき映画だった。
子供たちには難しいかもしれないが、私は観てほしい。
話しはシンプル
アニメが苦手で、ジブリ作品を1本も見た事がありません。
しかし、予告なし、賛否両論分かれる、説教じみたタイトル、に惹かれて観に行きました。
内容は複雑な場面転換のように見えて、そこはアニメの世界、自由な発想であり得ない異次元を行ったり来たりしますが、芯となるストーリーはシンプルだと感じました。
教えとか教訓とかそんな大仰なことではなく、シンプルに胸に刺ささりました。
親が子を思う気持ち、人を大切に思う気持ちと、最後はホンワカした気持ちになりました。
ジブリを1本も観た事がない、が自慢だったのですが、唯一観てしまいました(笑)
これから他の作品を観ることはないですが、これは良かったと宣伝します。
宮﨑駿の内なる世界
わかるかわからないかで言えばわからない。
観終わってからじっくり考えて、大叔父は宮﨑駿自身のことで内なる世界をギリギリ保ちながら眞人のような後継者が現れるのを待っているんだろうか、とか、あの塔の中は誰もが皆、生と死の間の存在なんだろうか、とかぼんやり考えてみたけど正解はわからない。
もしかしたら宮﨑駿自身も明確に私達に伝えたいことが定まってる訳ではなく、今の自分自身の中にあるものをありったけ出しただけなのかもしれない。まさに宮﨑駿の頭の中の世界。
咀嚼しきれてないからもう1回観ておこうかな。
言われてるとおりこれまでのジブリ作品のオマージュがあちこちにあってそれがわかるとちょっと楽しい。主役の眞人も今までのジブリ男子の色んな要素を持ってるし、今までの
ジブリ男子らしくない要素ももっている。(将来絶対イイ男になる!)
ネタバレではないと思うけど一応ネタバレ設定にしておこう。
ジブリ最高の名作
日本人の日常生活から物語ははじまり、やがてファンタジーの世界へ、そして現実の世界に戻る。主人公が抱えたトラウマや苛立ち、葛藤がファンタジーの世界での登場人物との関わりやぶつかりを経て解消され昇華される。人生や世の中の問題…生と死、老い、友情、恋愛、成長、退行、愚かさ、勇気、挑戦、弱さ、天地創造とは、性的マイノリティー、人間性、権力欲、優しさ、強さ、絆などの数々が盛り込まれ、その答えを言葉ではなく、映像で示している。なので、その人の感性により、感じ取れる人、何も感じない人に分かれるし、感じ取れる人でもその分量は異なってくる。そして、宮崎駿が伝えたい「君たちはどう生きるか」を映画を通して映像で伝えているメッセージは、自分で考えること、前を向いて生きること、正直であること、人と本音でぶつかりあうことにより物事の進展がある、自分の短所を認めることが自分を成長させる、人の死の悲しみを感じることは悪いことではないがそれに囚われすぎずに眼の前に居る人間(登場人物の夏子、おばあさんたち、アオサギ…)も見ること、大事な人が亡くなって悲しい気持ちは大事だが、今眼の前にいる人間に心を開いていくことにより、いまを生きることが出来る、亡くなった人のことも忘れる必要はない、時間は一方向に向かって進んでいるばかりではなく、現在から過去へと進んだり、ある点からある点へと飛び越えたりするものであるので、時間軸に囚われずに「今」に存在すること…などを感じ取ったが他にもまだまだ気がつかないメッセージが作品の中に込められていると思う。そして、「君たちはどう生きるか」には、学校に通うべき年齢の主人公にとっての学校生活がほとんど出てこない。学校生活を送らずとも成長は出来る、だから学校生活にこだわる必要はない、老人や大人からも生きることについて学んだり、安心を与えられたりすることがある、という現代の不登校の子供たちへのメッセージも込められていると思った。
宮崎駿監督は天才であると確信させられる映画である。
ディズニーとの縁が深い宮崎駿監督ならではだが、お屋敷の使用人の老女たちは、白雪姫の七人の小人のように主人公たちを助け、主人公の母親のヒミは白雪姫と似ている髪型、服装をしているなど、ディズニーとのつながりが深い宮崎駿監督ならではのディズニーへの恩返しのような一面も感じられた。
大衆向けアニメ映画ではありません
自分自身はほとんどジブリ作品を見たことがなく
かなり昔に「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」を観たくらい
最近は「アーヤと魔女」を観たが
ジブリを観ない一般人とあまり変わらないと思います。
ストーリーはわかりにくい
全体としては、戦争中に母親を亡くした主人公が
新しい母親をうまく家族として受け入れられず
異世界の冒険を通じて
家族を受け入れていく感じだが
全体的にわかりにくいように思う
異世界の冒険は
後付けで説明をされているように感じて
設定が唐突にでてくるイメージが強かった
キャラクターは全体的によかったと思うが
前情報がまったくないので、アオサギがおじさんみたいになった姿は
ちょっとびっくりした。
異世界での大叔父などは宮崎駿監督自身のメタファーかと思ったりしたので
この作品はメタファーが多くあるのかなとは思ったが
ジブリ作品をあまり知らないのでそこらへんはわからない。
大叔父の跡継ぎを
自分で自分を傷つけたことを理由に拒絶する
ラストでインコ大王が激怒して
世界を構築しているとされる積み木をメチャクチャにして、
世界が崩壊してしまい
そこから、主人公は脱出するという感じだった
個人的に作画はメチャクチャよかった
しかし、ストーリーは大衆向けではないので広告を一切なしなのは、そういうところが理由かなと思った
往年のジブリファンだと違う感想なのかな?
小さい子供が見るには
魚っぽい生き物を包丁で解体するところや
石で主人公が自分を傷つけるところなど
子供が見るにはキツイ部分がそこそこあったりするので
子供向けとも思えない
原作本とされる「君たちはどう生きるか」という本は
劇中で読むシーンがあるくらいで内容は関係ない
宮崎駿だから許される映画
黒澤明の「夢」
夏目漱石の「夢十夜」
村上春樹の「海辺のカフカ」
この映画を見ながら、上記の作品のことを考えていました。
事前情報無しっていうのもなんとなくわかります。
これ、どうやってプロモーションするのが正解なんでしょうか?
母を失った少年が異世界に迷い込んで…
豪華声優キャストでお送りする…
「君たちはどう生きるか」、宮崎駿による脳内解釈…
どれも引きが弱そうです。
となるとやはり事前情報無しっていうプロモーションが正解なんでしょうか…。
映画の内容にしてもプロモーションにしても、宮崎駿だから許される感じです。
私個人としてはとても面白かった(興味深かった)です。
で、何
70年前に書かれた、数年前にはマンガ版も出版された青少年向けの小説“きみたちはどう生きるか”が原作、、、ではないようです。モチーフにはなっていますが。
少年がファンタジー世界に迷い込んで大冒険。青鷺が頭の部分をはずすと中年太りのおっさんに変化、謎の船乗り女性、炎を操る少女、インコの王国や国王、ファンタジー世界のバランスを調節する大叔父さん、これらは何かの比喩なのか。タイトルのきみたちはどう生きるかは誰に何を問いかけているのか?最後にファンタジー世界が崩壊して現実世界戻ってメデタシメデタシ?
結局どう理解すればいいのか分からないし、これを受け手側が自由に解釈しろというのも無責任な気がします。色々な人が色々解説していますので参考にしてもいいと思いますが、個人的にはこのようなご自由に解釈してください、あるいは言わなくても過去の映画とか見れば分かるだろ的な映画は嫌いです。
客の入りはいいから、そのうちテレビ放送するでしょう。そこで見れば十分かと思います。個人的には駄作と判定。時間の無駄、、、までとは言いませんが。
家族の物語
肯定的評価の方は、アートだとか宮崎駿だからとか意味不明な理由で高く評価してる方が多く、レビューがむしろ映画を見る気をなくします。
この映画は、小学生の主人公が、母の死、父の再婚、疎開、義母との摩擦、それらに当然抱く感情を抱き、葛藤し、異界での経験を経て、互いを理解し、そして生まれてくるきょうだいも受け入れていく、そういった物語であり、その変化がうまく描写されていた。それが一番の魅力だと思います。
序盤、母の死を振り切ったかのような主人公、しかし、そうではない。初対面の主人公に唐突な接し方をし、波風立てる義母、しかし、それは、少しでも早く家族になろうとする故である。貧しい田舎で主人公を車で学校に送り、同級生との摩擦の原因を作る子供心の分からぬ父、しかし、実は愛情はあることが後の描写から分かる…
異世界…魂の根元が生まれる場所であり、黄泉の国のような感じもある、時間、空間を超越したところ…は、前情報なしに見ると、エヴァ的な、思わせ振りな用語か多く、そこに引っ掛かり、混乱するのはよく分かりました。低評価のレビューをいくつも読んでいたお陰で、そこはスルーして良いのだと分かり、本筋に集中できた。その意味でこの映画は低評価のレビューの方が意義がありました。
異世界の主である大伯父は書籍を愛する人、としか説明されなかったが、元々は世の中を恨んでいるような人、仲間のいない人であり、それがあの異世界に満ちている、新たな生命の誕生を嫌うような悪意の元凶なのだと理解した。新たに生まれる人間の魂や子供はペリカンに食われ、人のような妖怪じみたインコは人を食う…鳥は叔父が異世界に連れてきたとのことで、孤独な中、本と鳥が好きだったのだろう
しかし、主人公とのやりとりを見るに、叔父は自分が孤独であることを今は理解し、孤独に存在し続けることに嫌になっていた…それが後継者を求めた理由であろうと感じた。
他方、主人公は、世間への憤りはあったのだが、母が自分に書籍「君たちはどう生きるか」を残してくれていたことを知って愛を感じ、異世界を旅する中、義母の思い、父の愛情などを知り、大伯父に会う映画終盤には、世間への恨みは残滓となり、前向きな気持ちを持つに至っていた。
叔父から、この殺伐とした世界を受け継ぐことを提案されたが、主人公は断る。世間を恨んでいた自分が受け継いでも、良い結果はもたらせない…そして、それ以上に、元の世界に戻り、家族と一緒に暮らしたい!仲間を作りたい…
叔父は主人公に受け継ぐよう言いつつも、断ることを察していたし、受け入れていた。人とつながる人生は、本当は叔父自身が欲していた人生でもあるのだろう(異世界で孤独に暮らす中、気付いたのだと思う)
異世界は崩壊し、主人公、義母、青鷺、ペリカン、インコなど、皆現実に戻る…鳥は異世界では、巨大化し、しゃべり、地獄の鬼、悪魔的な存在だが、現実世界では普通の鳥に戻る
主人公の最初の友は、いさかい、助け合いを経て、深いつながりができていた青鷺であった…
その直後、すぐにラストの場面に移る。○年後、疎開先から都会に戻る玄関に家族がいる。セリフはわずかだが、弟がおり、自然なやり取り、柔和な表情… 違和感のない家族の光景である。
そんなストーリーだと思います。エヴァ的な、神話や考古学などに由来する概念や、何故?と思うポイントは沢山ありますが、そこを鑑賞時に深掘りしなくても良いし、何度も見たからそれが分かるヒントがある訳でもないと思います。どうしてかな…と気になるところは本などで調べる感じでしょうし、考察するのは楽しいと思います。しかし、視聴してもが分からない内容が本筋かのようなユーチューバーの解説は、害だと思います。
ジブリの歴史とか、監督の人生とかも引っ掛けてるところはあるのかも知れませんが、それも全く本筋ではないと思います。僕も、自分の人生を抽象化して描いた虚栄心に満ちた監督の映画か?と思い、しかし、話題だし、見てみないと何も言えない、面白くなければけなしてやろうと思っていたのですが、むしろ良く、その思いを伝えたいと思い、初めて書きました。
取り敢えず星4にしてますが、正規料金で見て全く、時間、金もったいないとは感じず、むしろ、昼食代ちょっと奮発しました
上にも書きましたが、マイナスレビューを見て、何が注意点か理解し、概要も把握した方が、本筋に集中できるかも…と思いますし、中身の全く当てにならないプラスレビューばかりなのが残念です
面白いか面白くないかで言えば面白い
キムタクの進化★5
ストーリー★2
映像美★5
音楽★4
難解度★10
子供の頃から元々ジブリ作品自体あまり興味がなかったのですが(もちろん観たことはあるけど楽しいとか感じたことがあまりなかった)広告が無く事前情報が無かった為敢えて見に行ってきました。
自分は元々ジブリの子供っぽさや大衆さがあまり好きでは無かったので若干観賞することに抵抗があったのですが、これはこれで良かったのでは無いかと思っています。
ジブリマニアの人からしたらこんなの駄作だ!とか宮崎駿はもう監督として終わってるとかなかなかな事を仰っている人が多いようですが、映像作品としては嫌いじゃない自分的にはなかなか好きなジャンルだったと思います。
頑張って理解しようと観ていたのですが、冒頭40分程は余裕でついていけます。ただ、後半の異世界に溶け込んでしまった後からは、やはり大勢の方が言っている通り、難解な部分や説明不足なシーン、観た人に判断を委ねますといった空気感がとても強く、エ◯ァを観ているような気持ちになりました。
敢えて詳しい説明しない、物語を難解にするのは昨今のアニメではよくあることですが、宮崎駿がなぜこれをやったかについてはちょっと理解ができませんでした。
もしかして大衆映画を作ることが嫌になってしまったのか、やっぱり庵野◯◯っぽい印象が強かったです。
でもその点については逆に高評価で、ありきたりな作品に嫌気がさしているへそ曲がりな自分みたいな人間にはもってこいな映画ですね。
まあ逆に言えばジブリ大好きな人からしたら確かにクソ映画なのかもしれないですね。ジブリ大好きっ子(子供)が家族と行って観賞したら、なんか子供にトラウマを植え付けてしまうかもしれないし、子供だけで安易に観に行ったら100%後悔します。劇場を出る際、結構な人(大人)が全く意味が分からなかった。と話していました。
おそらく1発ですべてを理解できる人はこの世に存在しないでしょう。
何度も観て、それでも理解できない部分は必ずあります。そこは自分の中の考察で補完するべきでしょう。たぶんそういう映画です。
でもなぁ、宮崎駿ほど凄い監督が、観た人の判断に委ねます、なんてことはしないと思うんだよな。というか思いたい。
何かを伝えようと気持ちを映像にしたのだろうけど、複雑過ぎて一般人には到底理解が追いつかない、シンエヴ◯の最後もそんな感じでしたよね。
それでも一見の価値はある!それは間違いない。
とりあえず観てから考えよう、そんな映画でした。
ジブリが新海誠監督に寄せたのか? 主題が見えづらい
予備知識無しの公開が話題
ただ私は基本的に予備知識なく観るのでいつもと変わらない。
晩年の宮崎監督は、テーマが難解だ。
この作品も同様、何をどう生きるのか?の問いかけが難しい。
多分、各々の最後の選択を問いかけてるのだろう。
新海監督の作風をジブリ風にしたと言えば良いのか。
正直、途中塔に入ってから20分程寝てしまいました。
初っ端な継母がやってくる展開。
しかももう子作り終了してるぜ。
そして自傷する主人公。
この辺りでやべーな主人公もこの映画もとなり、
なぜ夏子さんは塔に行ったのか?
ここが語られてないので?
(寝てる時に解説あったらすいません)
こんな感じでどう生きるか問いかけられても、
あたりさわりなく生きていきますと回答するしかなかったです。
もののけ姫前までの単純なボーイミーツガールの冒険譚が観たいと思うのは私だけなのでしょうか?
産後に映画館で観た初の映画。
産前に観るのとでは感想が違ったかも…
5ヶ月の息子を育児中の私には、母を理想化する少年の眼差しが痛すぎた。
空襲で火の粉が落ちてくる中走る場面は、忠実に再現しようとゆう気持ちを痛いほど感じました。
描写が悲惨でも美しいです。
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