君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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今までとは違う感動
ジブリ好きの娘が先に見に行った感想があまり良くなかったので、あまり期待はせずに鑑賞しました。
結果本当に良かった!
わたしは大のナウシカファンですが、ナウシカのマンガを現代風にアレンジしたもののように感じました。
ところどころにラピュタや千と千尋、紅の豚などを思い起こさせる要素はあれど、異世界・石・壊す・崩壊・現世界の重要要素はナウシカからそのまま引き継がれていてるように思います。
なぜ石を壊されたのか、なぜその道を進むことを決意したのかは、ナウシカでは6巻かけた結果に対して、映画はたった2時間なので唐突に感じる部分もあります。
ただ、これを書きたかったんだ!(漫画版ナウシカ)と勝手に思い込んでいるナウシカオタクの身としては、映像化されたことに深く深く感動しました。
内容どうのこうのというよりも、ずっとずっとこれを見たかった。石の内部を見たかったし、黒い部分も見たかった。
宮崎駿が言いたかったことは、結局初期作品からずっとブレずに変わっていないのかな、と感じました。
ありがとう!!
きっとみんな忘れているから、ジブリが描くことに意味がある
一言で言えば、「あの頃は良かったなあ」を具現化し、全ての人へ今とこれからを問いてくる映画だと思う。
ほとんどの場面は様々なジブリ作品が内包する薄気味悪さを凝縮させて根底に広げた感じ。それをすべてひっくるめて、ラストと主題歌で浄化してくれる。
主人公が出会うあらゆる「場所」は、前述のように薄気味悪さが常にある。それは多分、社会的なものでもあり個々人が持つものでもある、理不尽さだったり悪意だったり怖さだったり。それらが渦巻く世界で、主人公だけが浮いている、特別である。それは、主人公がもつ、子どもらしさ所以じゃないかと思う。
「子どもらしい」とは、良くも悪くも使われる。純粋無垢を意味することもあれば、それゆえの残酷さを示す場合もある。それでもなお、主人公は「子どもらしく」、等身大で、純粋無垢で、真っすぐである。当初は産みのお母さんへの思いもありナツコさんのことをお母さんだと受け入れられず(この年代なら当たり前だと思う)、他人行儀であり、「お父さんの好きな人」と話していた。一方お父さんに対しても、熱血すぎるところをちょっと疎ましくも思っていて、でも全力で注がれている愛情をちゃんと分かっていて。だからキリコさんに「嫌いでしょ」と言われたようにナツコさんを好ましく思ってなかったとしても、絶対に助けたかったのかなと思う。親を助けたい、役に立ちたいという子どもの時に抱く背伸びした気持ちもあれば、火事の時にお母さんを助けられなかったからかもしれない。どちらにせよ、その一心な想いと子どもらしさを持っていたから、あんな世界でも常に前に進み続けられたんだと思う。
要所要所の主人公の行動に対して、なんでそんなことするの!?って思えた人は大人なんだと思う。好奇心の赴くままに突撃したり、自分で工夫して道具を完成させたり、怖いくらい怖いものしらずだったり、迷惑かけられたのに死にゆく間際の話を聞いて同情したり、その場で出会った人をちゃんと信じられたり。そういった子どもらしさを、多くの人が幼い頃持っていたはず。例えば、ある日隕石が落ちてきたら、この水面の下にもう一つの世界があったなら。もしも魔法が使えたら、突然誰かを助けるヒーローになれたなら。走り回って冒険した場所があったり、秘密基地を作ったり、あの日拾った宝物があって、夢中になれるなにかがあって。こどもの時の世界とか、あのときの自分だけの「ともだち」とか、夢とか希望とか、透き通った心とか。それらはいつか忘れてしまう、思い出の中に消えて行く、そうして大人になっていく。
そういった「あの頃」を忘れてしまった大人に、あの頃の良さをすくい上げて存分に目の前に広げたうえで、「それでは、君たちはどう生きるか」と聞いてくる。私はこれを、子どもだからこその世界を数々描いてきたジブリが、宮崎駿が手がけたことに、計り知れない良さを感じている。
加えて、映画の最後で、主題歌「地球儀」が響かなかった方は、ここで再度歌詞を見ながら聞いてみてほしい。映画の場面や上記の想いが丁寧に切り取られていることに気づけるのではないかと思う。
「罪悪」を扱った妥協のない作品
罪悪に敏感な人と鈍感な人がいます。
あるいは、人生のある時期に罪悪に敏感になることがあります。
この映画では、罪悪に敏感になった人たちが塔の中に迷い込んでいきました。
分かりやすい「殺生」という罪悪から、自己攻撃の罪悪、そして、善を追求する中に潜む巧妙な罪悪(墓と同じ石に象徴される)へと、塔の中では自己反省が深まっていきます。
善い人間、正しい人間であろうとすると、積み木の危ういバランスの中を生きるしかありません。人間はどうしても悪を犯すものだから。そして、自分の悪を隠すために、塔の中に隠れるしかありません。
インコたちは自分が唯一心を開ける相手として塔の主が飼っていたものでしょうか。
それでも最終的には、このインコによって塔は破壊されます。
「正しさ」の王国が実は積み木のようにもろい基盤であったと知るとき、何かが始まるのだと思います。
深くて妥協のないすごい作品でした。
失敗作 宮崎氏の自己満足? 売り方もセコイ
一言でいえば、お金持ちのお坊ちゃまが、マザコン特有のストレスで実社会になじめず
現実逃避の夢の中で、思ってたんとチャウ、カオスな展開に翻弄されてそれも嫌になり
目が覚めた後は普通に過ごせるようになりました。てな話。
作画が凄いとか聞いたのに、画角が液晶テレビサイズになってて、映画館のスクリーンに
合わず、右も左も余白(黒色)になってしまい、結果コンパクトなスクリーンで見せられてしまう。
こんなんなら、前から3列目くらいに座ればヨカッタ。 鬼滅の刃も同じだったねえ。
かと言って、画面が緻密で凄いかという事もなく、期待したせいか、いつ凄い絵が来るのか
待っていたら終わってしまった。多分動きの描写に注力したのかも。記憶に残らなかった。
声優も今一つ。せっかく呼んだ俳優さん達にアフレコして貰ったら雰囲気合わないからって
「チェンジ」と言えない大人の事情? 活舌も声質も不自然で、どう聞いてもボツなテイクばかり。
ジブリ全般もアメリカもそうだけど、声優使わずに俳優呼んで話題作りは結局失敗して終わり。
金持ちのボンボンを主役にしたのもアレだが、馬鹿親父が転校初日に田舎の学校の校庭に
当時は贅沢品の車で乗り付けて見せびらかしたせいで、地元の学生から忌み嫌われるという、
少し考えればわかりそうなタブーを犯すとか、主役サイドに感情移入できないキャラ設定。
まあ現実逃避して夢世界から帰りたくなくなるのもワカランではないが、この脚本は嫌いだ。
あのシーンにはこんな意味が・・とか、このエピソードはあの件の心情の投影だとか、
隠れキャラ探しの楽しみがあるとか解説する連中もいますが、伝わらない人が多すぎたら
それは成功ではなく失敗であり、それをよしとするなら自己満足でしかない。
上辺しか見ることができない奴は見るなと言うなら、内容を極秘にして世間煽って
金払った観客を集めるなんて、詐欺になっちまう。 その罪深さで減点は大きい。
映画としてはつまらない、と言う
宮崎駿監督作品を、映画館で観るのは「紅の豚」以来やも。と言うかテレビやらでもそれ以来まともに見ていない。そんな人からすると宮崎駿作品だからと言ってあまり期待も何もなく観に行ったんですが、端的に言ってつまらなかった。主人公の真人の心の動きは理解しがたいし、役者の演技は一部を除いて拙いと言っていいものだし、結びも結局何しにいったんだか?って感じ。行っても行かなくてもあの世界じゃなくても問題ない。はっきり言って夏子さんが何しに行ったのかわからないからあそこで起きたこと全てが無駄にしか見えない。
なんかこう、あそこはカリ城っぽいとかラピュタっぽいとかの古参へのご褒美はあったけど、そんなもんはどうでもいい単体の映画作品としてつまらない。あと、よっぽど宣伝目的の芸能人声優と言われたのが悔しかったんだな、あそこまで合ってないのに頑なに使ってるのがあれか。
扉からでたとこのシーンでインコの糞まみれになった夏子さんが次のシーンでは糞がなくなってる。あそこまでが幻想と現実の境目を表してる表現かと思えばお父さんは糞まみれ。あれミスじゃね?
君たちはどう生きるか
開始5秒でこの映像で新たな作品が見れることに喜びを感じた。
戦争で母を亡くし、父の再婚相手と共に暮らすことになった真人は青鷺とのやり取りのうちに不思議な世界に迷い込むというあらすじ。
物語の終盤、真人は選択を迫られる。
悪意の積み木を足して(戦争を続けて)世界を安定させる、悪意なき積み木で(戦争を忘れて)新たに世界を作る。
しかし真人が選んだのはそれらを理解した上で自分の世界を生きる事。悪意さえも無かったことにはせず、自らの弱さをも認め進む姿は気高く映る。
なんこれ?
「風立ちぬ」以来10年ぶりの宮崎駿監督最新作。正直「風立ちぬ」自体がだいぶ私に合わなかったため今回もあまり期待はしていなかったが、逆の意味で想像を超えてきた。まじで意味が分からない。
映画冒頭は作画がすごく、宮崎駿気合入ってんなーと少し期待したが、そこからは退屈な日常パートが体感1時間弱続く。意外と普通で拍子抜けだなと思っていたら後半からは怒涛のワニワニパニック。伏線をばらまきつつ整合性の取れないストーリーを展開し、最終的にほとんどの伏線を回収することなくおわり。
ぽけーっとした状態のままシアターを出てしばらくして我に返り、すぐにネットで解説を漁った。あれは宮崎駿の人生で、墓の主は宮崎駿自身で「我を学ぶものは死す」みたいなやつの意味は私を真似てアニメを作るのは失敗するぞって意味だ。13個の積み木は今まで彼が作ってきた作品で誰かに引き継いでほしいけどいない。ジブリ(石の世界?)はここで終わりって意味だ。みたいな解説を見て、なるほどあれは宮崎駿の内面を描いた映画なのか、と自分の中で何となく理解は出来た。でもそんなの映画にして観客に見せちゃいかんでしょ。そういう「このシーンにはストーリーにおける意味とは別にこういう別の意味があって~」みたいなのは元のストーリーがちゃんと成り立っているからこそ成立するのであって、元のストーリーぐちゃぐちゃにして自分の内面を映像にしてペタペタつなぎ合わせていったのを映画と呼んでいいの?なんかこの映画はアートだから感じるんだ!みたいな意見もあるけど、アートなら映画館じゃなくて美術館でやってもらわなきゃ。
映画はジャンルはなんであれその究極の目的は人を楽しませること、つまりエンタメにあるはずだ。私はそう思う。今回の映画を作るにあたって監督はそのことを少しでも考えて作ったのだろうか。なんとなく今回の映画の意味が分かったうえでも、これは監督の自己満足のために作られた映画としか思えない。肯定的な意見を述べている人も、この映画をジブリや宮崎駿監督と切り離して、単純に一つの映画として見せても(絵的に即バレだろうけど)同じ感想を抱くのだろうか。とても気になる。どんなにその映画に含意されている内容、メッセージが素晴らしいと言っても、映画自体が面白くなかったらそれは駄作だろう。少なくとも本作は映画館で大勢の人に見てもらう映画ではない。
期待していなかったと言いつつも、やはりジブリには大好きで思い入れのある作品も多い分、やはり心の底では楽しみにしている気持ちもが自分の中では強く、久しぶりにジブリ映画を映画館で見れた満足感はあった。それだけに私的には本作の出来は非常に残念だった。
良い映画。
宮崎駿というビッグネームにつられて見に行ったが、見に行ったことを後悔させないような良い映画だった。事前情報が全くなかったため、より一層新鮮な気持ちで鑑賞できた。
疎開先で虐められた眞人がキリコやヒミ、大叔父の生き様を肌で感じ、どう生きていくのか。どうしてヒミは火の力を使えるのか、アオサギの正体は何なのか、一体扉の先の世界はなんだったのか。背景が描写されていないものや細かく説明がなされないものが多かった。悪く言ってしまえば不親切で理解しにくく、どういうメッセージがあるのかが伝わりにくい映画だ。
確かに受け手に伝わりやすい映画というのはストーリーがよく分かるし登場人物に感情移入しやすい。こういった親切な映画は不親切な映画と比べ面白いと言われる。これは自然なことであり、今回の映画が面白くない、分からないと言われるのも頷ける。ただ、考える余地を残している映画だからこそ多種多様な解釈の仕方があり、映画にこめられたメッセージの受け取り方も違う。「君たちはどう生きるか」というタイトルにもあるように、どう感じるか、どう考えるかは今を生きる私たちが考えるべきことである。「眞人はこう生きていくのだろう、キリコはこう生きてきた。じゃあ私はどう生きたいのか。」
人生の生きる意味を考えさせる素晴らしい映画だと感じた。
文七元結や紺屋高尾と一緒で…
タイトルに縛られちゃうと、なんだこりゃ?になる。タイトルはたまたまあの時代に流行った本から借りただけ(ぶっちゃけ「われら少国民」でも構わん)
内容は、あるジブリ作品(ネタばれになるから書かない^^)をバックボーンにして、そそこにジブリ作品のあちこちから部品としてはめた宮崎カラー全開の映画だなと思った。MCU総出演のジブリ版かな?予告も流さず、パンフレットも作らず、うまくやったなと。世間は賛否両論だが、自分はプラス評価。これはあれから、あれはそれから、と元ネタを探しながら見るのも一興か。
自分の中の答えを出す為にもう一度観たい
衝撃的だった台詞が、うろ覚えなんだけど火事に遭ってしまったお母さんの別世界キャラの台詞。お前と会えたから火も悪くないよ、みたいな。
ギュッと抱きついた無邪気なあの姿は私の見間違いなのか…帰り道で泣きそうになって堪えたけど、私達はこんな残酷な世界でも結局人を愛して生きている。その救いをもう一度確かめに行きたい。
宮崎駿はこう生きた。からの〜、君たちはどう生きるのか?
表面だけ追ってると、単に叔母さんを助けに行って帰ってくるファンタジー物語。
その奥は、母を失った少年が、叔母を母として受け入れるまでの成長物語。
その裏には、自分の中にある悪意を認め、人間とは純粋ばかりではなく悪があってこそ人間たりうるという人生哲学。
しかしてその実態は、散りばめられた過去作のオマージュを丁寧に追っていくことで、この映画は宮崎駿の人生のオマージュであり創作に対する宮崎駿の意見表明だとわかる。
その上で、自分の次の世代に、どう生き、どう創作をしていくのかを問うているのが本作なのだと、私は理解した。
このように、なかなか良く考えられた構造の映画ではあるが、いかんせん、オマージュを多用して自分の人生を語り、メッセージを伝えるという多層構造は、数年前に弟子の庵野秀明がシン・エヴァンゲリオンでやった手法なわけで。そういう意味で映画の構造に新鮮味は感じられなかった。(まあ、知っていたから理解できたと言う面もあるが)
そもそも、伝えられる宮崎駿の創作論とか人生観に、イマイチ興味が湧かなかったという・・・。
そして何より、表面のストーリーがイマイチ面白くない! ボケーっと見てたら、多分つまらない退屈な映画、星1という評価だったろう。
そんなわけで星3ぐらいにしておきます。
ポニョの別バージョン?
日本では、魂は海からやってきて生まれ、死ぬと鳥となって飛び立ちます。
だから、ポニョが半魚人化したとき、鳥の脚を持つことに妙に納得したのです。
今回も、死後の世界、あるいは生まれてくる前の世界が描かれていますが、そこにはたくさんの鳥がいます。
彼らは死んだばかりの魂?
インコたちは、太平洋戦争で命を落とした兵士の魂でしょうか。
生まれ出る命、「わらわら」は、魚の内臓を食べて飛翔します。
わらわらを食べて、この世に生まれることを邪魔するペリカンたちは、なんのメタファなのか。
ポニョでは、宗介が「以前通ったことのあるトンネル」を抜け、「あの世」と思わしき世界へ到着しました。
今作では「通路」が登場しています。
大叔父が司っていた、今にも崩れそうな「世界」が太平洋戦争に敗北する日本なのだとしたら、大叔父とはいったい何者なのでしょう。
命の循環を、宮崎駿監督は、なんとして語り掛けているのか、一度ではわかりませんでした。
物語のもう一つのテーマは、「母を喪失した少年が、新たな母を得て母子になっていく物語」ではなかろうかと思います。
当時、妻が亡くなると、その妹を妻にすることは珍しくなかったのでしょうが、ナツコには姉への遠慮があり、眞人にも複雑な感情があったはずです。
亡き母とそっくりなナツコへの思慕もあるでしょうし、それでも母とは違うというためらいもあったのではないかと思います。
その葛藤が、「ナツコさんを探しに行く」ことでほどけていく過程が描かれているのかと。
なんにせよ、何度か見返さなくては、いろいろ見逃してることがありそうです。
よくわからないけど、それで良いよね。
周りの評判が良くなかったのと、原作を読んでいたので説教くさい作品かな〜と期待せずに鑑賞してみたらもの凄く良い作品だった。
内容は抽象画のような綺麗な映像とストーリーで受け手によって解釈は人それぞれになるのかなと思います。
自分の感想は良くわからない。
でもエンディングの地球のような青い映像と米津玄師さんのエンディング曲を聞いていたら自然と涙が溢れました。
積み木のように不安定で罪や戦争、死と生が混じり合った世界。
一つ一つのものに意味や理由などの答えがはっきりと存在しなくてもいいのではと思えました。
良くわからなかったけれど、感じるものありました。
また5年、10年経った時に観てみたいと思える映画です。
宮崎駿監督の集大成
ここまで何も情報が明かされないまま見た映画は初めてかもしれません。
あらすじもキャストも主題歌も、それどころか予告さえないのはびっくり‼️
それが逆な興味をそそられました。
実際何もない方が映画そのものを純粋に楽しめるかもしれません。
とはいえ、初日に話題になったから、キムタクやら菅田くんやら、米津さんやら、、とわかってしまいましたけどね。
でもストーリーは知らないまま見ました。
最初戦時中の話?と思いましたが、そういうわけでもなかった。真人の母が入院する病院が火事になり、亡くなってしまった。
その後地方へ疎開し、父が真人の母の妹ナツコと再婚する。
疎開先では学校に馴染めずいじめに遭ったりする。
そんな中、家の近くにある不思議な建物、そして人の言葉を話す青鷺と出会う。
ナツコが帰ってこないので、森へ探しにいくと、真人と一緒に行ったキリコは建物に取り込まれてしまう。
森の中の穴を抜けていくところはトトロみたいだし、トンネルくぐるところは千と千尋、ラピュタみたいに建物の外にある木の根をつたっていくところとか、海のシーンや魚を捌くところ、トーストにジャム載せるところとかはポニョ、建物の中で出会う男性のシルエットや階段、扉はハウルみたい。
もののけ姫のこだまみたいなワラワラとか、父の働く軍需工場の部品がならべられるところは風立ちぬや紅の豚、鳥はナウシカみたいだし、鳥がしゃべるのは魔女の宅急便みたい。
そんな感じで監督が手がけた12作品の要素が散りばめられていると思いました。
他の方のレビューにありましたが、13の石はその作品数の象徴で、もう自分の世界はこれで終わりだから、次の世代へ君たちが繋いで行ってくださいというメッセージ性もなるほどなあと思いました。
深い作品でした!
もうこれで本当に最後だと思うと寂しいけど、、生きるとは何か、ということをいつも考えさせられました。
ありがとうございました。
>二回目
真人が不思議な世界であったヒミとキリコは、昔母が一年ほど行方不明になったことがあったとあったから、その時のことなのかと思った。
母だけ行方不明になっていたと思うが、キリコも一緒に扉を開けて帰ったということはそういうことなのかな。
たくさんあったおばあちゃんたちの人形の中から、キリコだけ人形を持ち帰ったのは何故だろう?
予感してたのかな?
宮崎作品は瞬きするのも惜しいほど緻密すぎる、、
なんかこの一瞬で何かを見落としてる気がする(笑)
積み木を自分で選びなさいと言って断ったところ、人から与えられたものでその世界に籠るか、それとも自分で自ら切り開いていくか、そういう選択かなと思った。
後継者について
自伝的な作品である。
宮崎駿がどういう人間かは、これまでの作品の中ではバッチリとは語られてこなかったので、少年時代の彼と、年老いた孤独な男である今の自分を多少誇張して登場させて、二人で対話をさせたというかなり内面的な作品と見ました。
そこに若い頃の母親と、プロデューサーである鈴木敏夫と、何人かのスタッフを多分入れ込んでいるのだと読みました。
解説してほしい。でも知識なしでまずは観てほしい。
事前に知っていたのは、宮崎駿監督の作品であること、菅田将暉が声優で何かの役をやっていること、米津玄師の曲が使われていること、でした。
ポスターから鳥のお話かと思えば、そうでもないようなそうでもあるような、不思議なお話でした。
ただ、千と千尋の神隠しより面白くないし、ハウルほどインパクトもないけど、ポニョよりは理解できて面白かった、という印象です。
ジブリは私にとって解釈が難しい作品もあるので、
今度は考察などを幾分か拝見してからもう一度観てみたい。
でも事前に何も宣伝なし、情報なしというのはすごく面白い試みだと思います。
菅田将暉の声での演技が良かったので、⭐︎3つです。
これが無ければ⭐︎1.5だったかも。
焼き鳥を食った
『君たちはどう生きるか』を観た。
「この映画を見て 君たちはどう感じるか?
其々各々が自由に感じてくれたまえ。(笑)
正解も不正解もない。不正解も正解。正解も不正解。
さぁ君たちはどう生きる」と言われた。気がした。
映画監督 宮崎駿 を 宮﨑駿 を通して振りかえさせられた。させてもらった。
映画の内容はあっちとこっちの世界の話。
1から10まで説明する事はない。1と13を与えられて2〜12までとそれ以降は自分で考えろと言う映画。
へい!わかりました!(笑)
・主人公があっちの国で血を理由に跡を継げと言われて辞退する話。
生みの母へ子供ながらの甘えは(とても人間らしい)ありつつも時代的にも男という事であまり表に出さず奮闘するもやはり、、という印象だったが終盤はかなり成長が見える。わぁまるで誰かのお話だぁ。
・主人公の継母がこっちの世界を捨てる話。(主人公(姉の子)をあっちの世界の世継ぎ問題から守る、(血筋の子を自分も産める)、家や旦那から離れる)等の理由があっちに行った理由として考えられそう。墓石と産屋、、石、、ふむふむ。
考察なんて個人の自由だからサ!
なんてったって至る所に過去作だぁ!
あっちを死後の天国か、魂のみが生まれる場所(この世で肉体を得た時以外いる場所)と仮定。
この世ではない世界とするなら千と千尋の湯屋がある世界が思いつくのだけど、千と千尋のトンネルの先にある駅のようなポツンとした場所。ふむふむ。
それに銭婆に会いに行った時に車窓から見える、同乗者が降りて行ったあの世界。ふむふむ。
ゴッホの星月夜の糸杉に似た大きな木が墓石のところやあっちの世界で描かれていたけれど、糸杉はヨーロッパでは天と地を結びつける死の架け橋だと聞いたことがあるぜよ。
こっちの世界が現世(戦時中の日本)とするならば風立ちぬが連想されやすいけれど、今回の登場人物がお金持ちだからか、、なにか少し違った雰囲気にも感じる。裏山はまるでトトロの世界。
山を見るたびトトロトトロと喚いていた6歳の私の中の何かが!あぁ!心が、左腕が疼く!笑
お父さんはどうやら主人公とは違うタイプの人間で主人公の感覚とどこかズレていそうだけれど、家族への愛はあるのかもしれない。あれ、どこかで見たことのある父親のようだぁ。
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ところであの石の国、我が祖国に置き換えて考えるとどうだろう……、、、インコは増えすぎて良くないかあ、、、、、さぁさぁここからの考察は焼き鳥でも食べながら朝まで語り合おう。
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朝ごはんはパンにバターとジャム死ぬほど塗って食べたいなぁ。
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追記
ネタバレを恐れて事前知識無しに鑑賞しましたが、改めてたくさんの考察に触れると多種多様でとても興味深い。ジブリ一族のお話。ジブリからアニメ界、世界のお話。なるほどなるほど。宮崎駿の人生とは思いつつどちらかと言うと日本と日本人、世界のお話として受け取っていたのでとてもわかりやすく、また合点がいった点もたくさんありました。是も非も受け取りての数だけ解釈があって、それがまた面白い。
今の世界がどの様な形であれ、「 今 がある 」事は多くの祖先達が生きてきた過去の結晶で奇跡だ、世界はアンバランスで紙一重とどこかで読んだことがある。
積み木はその様なことか?と思っていたけれど監督が積み上げてきたジブリ史としてみるのも面白い。
皆さんの知識、知恵を拝借し考察を見れば見るほど面白い。また映画をみる必要がありますね!
案外脳死で見れるけど多分理解はしてない
宮崎駿の世界観とやらを二十年ぶりに映画鑑賞させていただきました!序盤の火の海のシーンを見て、こりゃあ映画館じゃないと体感出来ない迫力を感じさせていただきました。
宮崎駿作品はほとんど視聴していないに等しいので、背景の美しさや装飾品達の美しさに圧巻でした。もはやほとんど映画館で見てないからこその感想です。
Twitterでは哲学的な考察やら色々なものが出ていて、んんんそんな難しいのかぁと気張って見ていたので、思ったよりも脳死で見れて良かったと安堵いたしました…笑
子ども連れでもきちんと見れるようなシーンも見受けられていたので、逆に肩透かし食う気分でした笑
私は普通に楽しめましたが、これを人に勧めるか?と聞かれたら微妙なところです。
いい経験をしたな!!といった感じです。
もっと自伝自伝した内容かと思ったが違った
全体的にいつものジブリ映画。
最初のお墓と産屋の奥は別物なんですね。最初のは邪悪な者、産屋のは大叔父さんと契約している石。あれは紛らわしいと思います。
最初のお墓のところの墓の主が起きるっていうのはナウシカの怒り狂った王蟲とかもののけ姫のタタリ神みたいなのが出てくるってことなのかなとしばらくたってから思ったりしました。
最初の火事のところの作画だけでも観に行けてよかった。
やはり私はジブリが苦手だ
全く広告をしないことが逆に広告になっていた本作。予告編や他の方のレビューも観てないので内容について事前知識は無く、「賛否両論らしい」というのは風の噂に聞いている状態でした。多少覚悟を持っての鑑賞になります。
結論ですが、私の感想は「否」です。
ジブリらしい圧倒的な作画と幻想的な世界観には引き込まれるものがありましたが、逆に言えばそれ以外の部分は微妙に感じましたね。
ストーリー構成が支離滅裂だったり、取ってつけたような設定や展開があったり、声優の演技が下手過ぎて耳障りだったりして、正直全然楽しめませんでした。私はこの映画が苦手です。
自分の理解力がないから楽しめなかったのかと思い、色んな方のレビューを漁ってみました。「主人公の眞人は若き日の宮崎駿である」みたいな考察が主流のようですが、私は全然ピンときません。
私は、作り手の顔が透けて見えるような描写が嫌いです。だから最近の映画によく見かける、作り手の歪んだポリコレ思想が透けて見える描写には嫌悪感を抱きます。作者とは切り離して作品は作品として楽しみたい。本作を絶賛しているレビュアーは宮崎駿の半生や過去作にまで話を広げて賞賛する方ばかりで、「この映画単体で観てどこが面白かったのか」について言及している人は極めて少ない。映画に描かれてなければ一般教養でもない、裏にある作者の生い立ちやら思想信条やらを慮って観ないと楽しめない作品は、面白い映画とは私は思えません。
・・・・・・・・・・・
第二次世界大戦中の物語。空襲によって母親を喪い、母親の生家がある田舎に引っ越してきた牧眞人。父親は母の妹であるナツコと再婚し、ナツコのお腹には赤ちゃんを宿していた。母を亡くした喪失感から抜け出せず、新しい家庭での生活になかなか馴染めずにいた眞人の前に、喋るアオサギが現れる。アオサギは屋敷の近くに立つ塔に眞人を誘うのだった。
・・・・・・・・・・・
最初はまだ良かったんですが、塔の世界に入ってからが分かり辛く、ストーリーについていけずに置いていかれた感じがありました。私が頭悪いだけかと思いましたが、他の方のレビューを見ても「分からなかった」という方が多いように感じます。
どうにか分からなかった部分を補完しようと、映画レビュアーの方の考察などを拝見し、何となく本作への理解は深めることができました。しかしだからといって本作の評価が高くなるかと言えばそんなことは無く、「難解でつまらない映画」という印象だったのが、「単につまらない映画」という印象に変わっただけでした。
私は別に考察が嫌いなわけじゃないんです。でもそれは、考察しなくても面白いのが前提で、考察することでより楽しめるのが良いんです。本作のように難解でつまらなくて、楽しむために考察が前提となっている作品は苦手です。しかも考察したところで出てくるのが「宮崎駿の半自伝的映画だった」なんですよ。宮崎駿のファンでも何でもない私からすれば、オッサンの半生なんて興味ありませんし、それを描きたいなら分かり辛い比喩的なファンタジー描写じゃなくて直接的に描いてくれた方が面白かった気がします。あと、一部のファンが「この作品を楽しめなかった人には読解力がない(意訳)」というレビューをしているのも気に食わないです。
考察要素や難解な内容や宮崎駿の自伝的描写について、そういう要素を入れるなとは言うつもりはありません。しかしそれでもその要素を入れたいなら、映画としてしっかり楽しめる内容にした上で入れてほしかったというのが本音です。本作は製作委員会方式を取らずに宮崎駿が自由に製作した映画とのことだったので、彼の作家性が悪い方向に出てしまったのではないかと邪推します。
あとこれはジブリ作品の多くに共通する不満点なんですが、プロ声優はほとんど起用せず、タレント声優を使っているため、キャラクターによっては演技が壊滅的に酷いです。特にヒミを演じるあいみょんの演技は聞くに堪えないレベルの棒読み演技で、映画鑑賞のノイズになっていました。宮崎駿監督は声優のわざとらしい演技が嫌いだからプロ声優を起用しないというのは有名ですが、その結果がこの耳障りな棒読み演技なら本末転倒です。
普通の人にはオススメしにくい映画でした。宮崎駿の妄信的ファンの方、考察ジャンキーの方には超オススメです。
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