君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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自分の中の宇宙を冒険する傑作ファンタジー
自分の中の宇宙を冒険する宮崎駿集大成の傑作冒険ファンタジーです。
内容は極めてユング心理学的に感じました。少年が無意識世界に潜り込みの影やアニマとの対話を通して成長していく冒険物語です。
それら、集合的無意識世界の住人が宮崎駿の生み出すキャラクターで描かれている点がらしいなぁと感じました。
絵の中に埋め込まれだ情報量ハンパなく多いジブリ映画の傑作です。キャラクターの動きや、さまざまなメタファーにそれらが現れています。そして、主人公は明らかに宮崎駿そのものであり、彼の心の自叙伝的映画でもあるとおもいます。
まるでスルメ映画であり、見る人のアゴの強さが試されている映画ともいえます。読み解ける人ほど楽しめる作品ですが、そうでない人は消化不良になり、評価がわかれるのでしょう。
ただし作品のファンタジー要素も強いため、舐めるだけでもその片鱗を感じることはできますが、高学年の小学生以上が対象のように感じます。
主人公を自分に重ね合わせることで、さまざまなカタルシスを体験させられ、自分の人生や、この宇宙の奥深さを、教えてくれる傑作でした。
この作品は観る人の心の解釈に委ねられます。それゆえに、先入観を排除するために事前に宣伝ができなかったのでしょう。鈴木敏夫の凄さも感じる部分でした。
悪意のない心で、積み木を積み上げ、この世界のバランスを保つことを引き継いでほしい。
君たちはどう生きるか❔
これは、私たちへの遺言ですかね。
わかりやすく、消費されるコンテンツが多い中、歴史的名著のごとく、映画館で一度きりの体験として、観るべき映画です。
「弱さ」に向き合う
正直、おもしろくはなかったです。観終わってガッカリしました。
もう宮崎駿には心躍るようなエンターテインメントは作れないんだな、と。
ただ、本作がどうしてこのような作品になったのかは理解できます。
当たり前ですが、2時間の映画はテーマが多岐にわたっているので、それら全てについて語ると長大な文になってしまうので、一点だけ、自分が最も大事だと思ったところに焦点を当てて書きます。
前半に眞人が自分の頭を石で殴る場面があります。おおきな傷で、出血もかなりありました。これを父親は学校の生徒による虐めだと断定しますが、眞人は転んだのだと嘘をつきます。そういう嘘をつくことで、父親に虐めがあったのだとより強固に思わせるように仕向けています。
これは、自身を「被害者」の立場に置くことで、他人への加害を正当化する行為です。同様の行いは古今東西で見られます。
最近ではロシアのウクライナ侵攻があります。あれはロシア側の主張としては、西側勢力(NATO)の拡大阻止のための自衛行為です。傍から見ればどう見ても侵略戦争ですが、ロシアの言い分としてはそうです。
また、過去にも大日本帝国は「暴支膺懲(ぼうしようちょう)」というスローガンを掲げて日中戦争に踏み出しました。これは、「暴れる支那を懲(こ)らしめる」という意味で、当時、排日抗日運動が盛んであった中国を侵略する口実として、アメリカ参戦後は「鬼畜米英」と並んで遣われました。
そのような国単位でなくても、ネット上における保守界隈では、「既得権益」や「公金で私腹を肥やしている」等の風説を真に受けて、在日外国人や女性、マイノリティへの差別・暴力が横行しています。
被害者ぶったやつの弱者への加虐行為。昔からありましたが、ネットが発達した昨今において、とくに増えている気がします。
なぜこのようなことが起こりうるかというと、加虐者の多くは「弱い」からです。それはどのような弱さかというと、知性のなさであったり金銭の貧しさであったり人によって様々です。
映画本編に戻ると、眞人は親の財力に恵まれ、子供ながらに聡明でもあります。そんな彼が、自分より貧しく、おそらく知性でも劣るような田舎の生徒らを陥れます。
これは母親の死や父親の再婚、戦争の激化、慣れない田舎の土地への不満等々の要因により、眞人の心が弱っていたためだと思います。そのように弱っている人は、本当の原因には立ち向かっていきません。近場で適当な弱い立場の人を痛めつけて、鬱憤を晴らすのが関の山です。
もっとも、眞人がおかれている境遇は眞人本人にはどうしようもないものでもあります。母親の死は変えられないし、戦争も止められません。
しかし、だからといって他人を陥れていいのかというとそんなことはありません。
眞人は、塔の中での冒険を経て成長し、自分がやったことがいかに卑怯な行為であったかを自覚します。ここで、題名の元となった吉野源三郎『君たちはどう生きるか』と通奏低音が共鳴します。
「弱さ」と向き合い、克服した眞人は「友達」と「本当の家族」を手に入れます。
なんでこんなことを考えたかというと、映画がつまんなかったからです。本作の公開前に宮崎監督作品を全て観返し、「宮崎駿最高!」という状態で臨んだので、そのガッカリは大きかったです。単純な「おもしろさ」の点では、ワーストの「ポニョ」よりちょっとマシ程度の評価です。
ただし、冒頭で申し上げたとおり、なんで本作がこんなふうになってしまったのかは理解できます。
監督の初期作品である「ナウシカ」はエンタメ作品として上質でありながら、その裏に重厚なテーマがありました。僕が宮崎駿監督に期待するのはそのような作品です。
ただ、もうそういう作品ではダメなんだと監督自身が思ったのでしょう。
一般的な観客は、劇場から一歩でたら「あーおもしろかった。さ、このあと何食べようかな」となり、作品を深く読み込もうとはしません。作品を深く考察するのはオタクだけです。
だから、宮崎監督はあえてエンタメに振らないことで、なんなら構成もストーリーもめちゃくちゃにすることで、フツーの観客にも「考えさせよう」としたのではないでしょうか。「よくわかんなかった」という感想が溢れているのが、ある意味でその証左ではないでしょうか。だって、宮崎駿はやろうと思えばいくらでも「わかりやすく」「おもしろく」作れるんですから(あえて言えば、わかりやすくおもしろく、さらに考えさせようとしたのが「ポニョ」で、結果は……)
その目論見が成功しているのかどうかはわかりません。「よくわからなかった人」は、よくわからないまま次の他の作品へ行ってしまうかもしれません。ただ、過去に作ってきたようなエンタメ作品ではもうダメなんだということはわかっていたから、『君たちはどう生きるか』のような作品をつくったのではないか、と思う次第です。
で、だからといって映画『君たちはどう生きるか』が素晴らしい作品かっていうと全然そうは思わない。つまんねえです。僕の願望としてはまたナウシカみたいなファンタジー冒険活劇やってくれ、です。まあ、そういう客が鬱陶しかったのも本作が生まれた原因の一つではあるんでしょうが。
そもそも元となった吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』も好きじゃない。著述家の菅野完がTwitterで「金持ちのボンボンのセン○リ」といっていたけど、まさにそう。インテリが頭の中だけで考えた道徳の本で、僕も読んだ時は全然いいと思わなかったし、今もそう。
だからインテリ中のインテリである宮崎駿が感銘を受けるのはわかる気がする。きっと宮崎さんは幼少の頃に読んでたんだろうけど、数年前に漫画版がでて再ブーム化したときに「これでいける!」と思ったんだろうなあ。
色々文句垂れたりしましたが、観る価値は間違いなくありました。
早くパンフレットを売って欲しいです。
8/12追記
パンフレット購入しました。
お金を出してモノを買う人を馬鹿にしている内容でした。
映画もこういう姿勢で作られたのかと思うと同時にやっぱり何も考えて作ってないというふうに受け止めました。なので上記の感想を撤回し、評価を☆3→☆1に訂正します。
大勢の人が作って、大勢の人が観る映画を、個人的なものにしてはいけません。
間違いなく傑作
ネタバレゼロで1回目は前半退屈。徐々に理解してきて後半号泣。2回目はある程度の暗喩を知った上で視聴。そしたら物語としてものすごく丁寧に作られていて、2時間があっという間で、これには驚きました。初めは人によって評価が分かれるのも無理がないと思ったけど、すぐに傑作と言われるようになる気がします
あなたたちはどう生きてきたか?あるいはどう死んで行くのか?
そんな質問をしたくなるような映画だった。コナンやマルコを描いた時の熱き想いはどこに行ってしまったのか?次世代へのメッセージのつもりなら、悔恨も含めて自分たちが生きてきた道とそしてどうやって死んでいくのかを示せば良いだけだ。
テクニックとしてのアニメーションの表現力には脱帽するが、オリジナリティーがありそうで、あからさまに白雪姫のガラスの棺や七人の小人ならぬ老婆、ふしぎの国のアリスのプロットを想起させられると、これはオマージュなのかと疑念がわくだけだった。
十年の沈黙を破って、前宣伝を一切なしにして、蓋を開ければ、オールスターキャストの吹替え、人気アーティストの楽曲は、残念ながら自分の気持ちには「沁みて」来なかったし、兵器を製造して財をなした父親が戦禍で妻を亡くし、その翌年に妻の妹を後妻に迎える様子を主人公の少年がどう感じて、果たして不思議な体験を通じて何を得たのか、自分には話が「深すぎて」、よくわからないまま映画が終わってしまった。
ジブリは劇場で見たい
一体どんなラストになるんだろうとわくわく鑑賞。
私たちは人間の勝手で本当に手酷く鷄を扱っているんだから、逆があったって何も言えないよな〜と思ったり、、、
平和な世の中、人と人の繋がり、食、飛行機、船、ジブリで繰り返し感じてきた魅力を映画館でぶわーっと全身で感じ、ああ〜ほんとにもうこれが最後なのかな〜と寂しさもこみあげ、、、
ジブリ!愛!!!
見応えのある素晴らしい映画
想像力の結晶だと感じた。また見たいと思う不思議な力のある映画。
2年前に投稿されたジブリ美術館の映像で、宮崎さんが「青鷺とわらわら」に言及されていました!ぜひ見てみてください↓
検索:Youtube 宮崎駿 カフェの看板を描く
0.54秒と1.42秒あたりに出てきます!
お疲れ様でした。
後ろにナタを隠し持ってる赤いインコのワタクシが感想を述べさせて頂きます。
(囀ってるインコ達は一般人(観客)と解釈してます)
いろんな情報が耳に入って来る前に観てしまおうと思い観てきました。
自分史録&鈴木氏やジブリで育ったクリエイターの方々へのメッセージだったのかな?
70代のほぼ全てを捧げて作り上げたのは感嘆しましたが、考察ありきの展開に少し辟易してしまった。
先日、ジブリパークとジブリ展に行って来て、吾郎氏は「創作」では無くて「調整」の仕事に長けた人だったのだと思った所でした。
個人的には、監督はまだまだ現役でOVAシリーズ6話完結ぐらいで、泥まみれの虎を映像化して欲しいなぁと思う所です。
キムタクさん声優がとても上手になっててビックリしました。
キリコのモチーフは保田道世さんなのかな?
あと何故かビスタサイズにガッカリしてしまった。(ジブリ作品は全てビスタなのに)
音は普通の劇場で鑑賞なので普通でした。
最初からわかってる
冒頭のシーンで「これは子供に向けた作りではないのかな」と感じました。
映画のタイトルがあの本と同じなので、子供や若者向けのメッセージ性のあるものなのかなと思っていたから意外でした。
宮崎作品にしては戦争の描き方が凄惨だったので。
なので大人に向けたファンタジーなのだと思います。
賛否両論なのはファンタジーの種類にそれぞれ好みがあるからかなと。
ファンタジーでありつつ、細部の設定や人間感情がリアリティであるものが好みか、
前後の脈絡がなく、寝ている時に見る繋がりのない夢のような世界観のファンタジーが好きか。
本作は完全に後者ですね。
私自身は守り人シリーズのような細部まで作り込んでいる設定のファンタジーが大好きですが、
本作にいたってはずっと夢を見ているような感覚で「夢で見る…あの感じ…」という世界観が非常に心地よかったです。
ストーリーで考えると初っ端から、
お父さんデリカシーもモラルもなさすぎ~
という感じですが、本作の伝えたいことはそこではないのでしょう。
この映画をどういう視点で見て、どう感じるか
全てこちらに委ねた作品の印象でした。
幅広く楽しめる作品ではないと最初から分かっているから公開まで宣伝しなかったのかな?
私にとっては初めから終わりまで楽しめる作品でした。
とんでもない怪作
説明不足で難解な描写が非常に多いが、
テリー・ギリアム監督の映画『未来世紀ブラジル』や、
アンドレイ・タルコフスキー監督の映画『サクリファイス』
などの名作と同じ「作者の哲学に特化した作品」として見れば傑作であることには間違いない。
これはもはや映画の皮を被った超アート作品である。
今までのジブリ作品の集大成といった作風であり、一人一人のキャラクターが魅力的なのも注目だ。
混沌、2回以上観るのは必須
情報量が多すぎて1回だけでは目で追い付けるのが精一杯。2回目以降でやっと少し脳みそが追い付いてくるかな。ここまで来るとめちゃくちゃ面白い映画。宮崎駿さんの今までの集大成である凄い作品。また、観客側の宮崎愛が試せれる傑作でもあると思う。
今後の作品が楽しみ。
どう生きるか
先日、NHKテレビでこんな番組がありました
「哲学的街頭インタビュー」第一回「何のために生きていますか?」
この問いには比較的容易く答えられるのですが
"どう生きるか?"
この問いはとても難しい
何のためにだったら今現在の自分のことを述べればいいのだけれども
どう生きるか? と言われると今だけを見ていてはいけない、もっと先を見据えて今何をすべきかと言うようなそんな感じで捉えてしまうからしっかりと真剣に物事を考えて道筋を立てて答えなければ
反射的な思考しか思いつかない私にはとても困難な仕事なのだ
どう生きるか?
綺麗事を言えばみんな笑顔でニコニコ出来たらなんてことを言えばいいのだろうけど誰の心にも届かないし聞いてくれもしないだろうな
立ちはだかる色々な困難を払いのけ自分の力で切り開く人もいるでしょうがどうもそれとも違う
どちらかと言えば川の水のように生きたい
今思い出したのですがこの川の水
私が二十歳そこそこの頃にそうありたいと思い願った生き方だった
長年同じことを思いつつ生きてきたのかととても驚いてます
そう川の水です
源流はヒョロチョロと土から産まれたてのか弱さで遮るものがあれば傍へ逸れて遠回りしてでも先へ進むその姿はとても力強く思います
そう、そうだったのです
私は川の水になりたかったのだった
幼い頃から、アタリマエに宮崎駿監督の作品を観て、生きてきて。
私を含めた多くの方が、自分を形成する上での視点や思考に
宮崎監督の作品のイメージや信念が影響され、生きていると思います。
君たちはどう生きるか。を観た感想は宮崎監督への
「ありがとうございました。お世話になりました。」そういった気持ちでした。
ぜひ、多くの方に映画館で観ていただきたいです。
【以下、個人の感想】
子供向けの作品をずっと手掛けられてきて、飛行シーンと空想活劇が得意な
宮崎監督が今、誰に向けて創ったのか。
「君たち」をこども達に向け、メッセージ性の高い映画を創ると考えていた、
私にとって今作の創造点には驚かされました。
歳をとられ昔のようなワクワクするレイアウトや作画は減り、
映画のテンポ、構成もどうしても老いや才能の枯渇が感じられ
過去と比べたときのそうした変化は、私にとって、良いものと受け止められず
躍動感・リズムがない宮崎さんの作品は、劣化と思い、複雑な心境で
今作を含めた最近の映画を観ておりました。
それでも、現在のご自身を高い位置から俯瞰され、自分の現在地を
作品の魅力に変え、過去の作品をオマージュした世界で
ご自身の半生を強烈なメッセージで「魔法」にしてしまう。
そうした宮崎監督のイメージには感じたことがない、驚きと新しいワクワクを
この作品でもらいました。
・眞人が石で頭をぶつシーン
・御屋形様の様相と口にしたセリフ
・インコたちの暴動
さいご
塔が崩壊し、鳥が世界へ飛んでいくシーン。
先頭を走ってきた宮崎監督の「ひとつのイメージ」が伝わり、
感謝と少しの寂しさを覚えました。
また宮崎駿作品を映画館で会えるように、楽しみに、楽しみに
言葉にすることで、また会えることをイメージしています。
宮崎監督は最高のエンターテイナー。
本当に多くの素晴らしい作品を創っていただき
ありがとうございました。
エンディングからが物語の始まり
「君たちはどう生きるか」のコペルと同じ年代の眞人を主人公に、宮崎駿のメッセージが伝わる。
戦時中の資産家と庶民とか都会と田舎の格差や、亡くなった奥さんの後添えに妹と一緒になる事が当時は普通にあったのだ、など今の若い人には多少わかりにくい点があるかもしれない。
しかしながら「今頃軍は大慌てだよ」と語る父は軍需産業で肥え太り、学校へ寄付し得意気なことなど、主人公・眞人の心情やこの時代の状況が早い段階で画面から伝わるのは流石。
母が遺した古い本「君たちはどう生きるか」を読み進み涙する眞人を抱きしめたい気持ちになりながらテンポよく話は進む。
後半、存分に宮崎ワールドのイマジネーションが広がる。
塔に続く道や森はもののけの、異世界は風の谷のようでもあり迷宮は千尋っぽく、死の国の海に浮かぶ船団は紅の豚を思わせるし、火はカルシファ、木の骨組みを壊す大佐はカリオストロの時計塔(^^)数々の作品をオマージュしながらキャラクターが躍動。その中で、様々なことを吸収していく眞人の成長。
命が生まれる、命を頂く、メタファーが描かれるこの世界とあちらの世界。。。
ラスト。私は全てはエンディングの後に始まるのだ、と受け止めた。
眞人は母の遺した「君たちはどう生きるか」を支えに成長するだろう。戦争で利益を上げた父やその価値観とどう向き合って行くか、noblesse obligeを彼なりに消化して平和な未来を生きる友が持てるだろうか、と想像が膨らむ。
そうして、さて私はどう生きようか、どう歩けばこの世界が誰もが生きやすい世になるだろうか、と宮崎駿から宿題をもらった気分だ。全体に語り過ぎないところがすごく雄弁。たくさんの人に伝わるといいなあ。
集大成
映画観終わった後、泣きました。泣いた人は少ないだろうな。もう一回見に行く。宮崎ワールド全開。コナン、カリオストロ、ナウシカ、ラピュタ、トトロ、ハウル。。。全部入ってる。よく最後にこの作品作ってくれた。それだけで満足。コナンからみている50歳以上の宮崎駿ファンならわかるはず。考察がいっぱいできるこんなアニメはなかなかない。色々と自分で考えられるし、Youtubeでいろいろな方の考察を見ていても楽しい。
ただし、子供向けではないです。
美術館をアニメにしたような哲学的作品
賛否両論分かれるかもしれないが素晴らしい作品だった。
ジブリが好きな人にはわかるシーンやものが登場する。
まるでパレードを観ているような光景だった。
君たちはどう生きるか
私にはこの戦争や争いごとのあるこの均衡でどう生きていくのかを問われていると感じた。
これはそれぞれ捉え方は違うだろう。
面白いんだけど。。。
十分面白いんだけどジブリ作品ということで勝手にハードル上げてて(わたしが)期待値よりは少し下な感じ。
スタート四日間で千千尋越えの売り上げというほどの作品には思えなかったなぁ。
過去のジブリ作品の面白い部分と同じような手法満載で飽きることはないけど時空系のファンタジーでよく感じる後ろ髪をひかれるような、この続きはこうなって欲しいみたいな感情はなかったです。
???
僕らはこの映画をどう受け止めればいいのか。
現代アートだと思って観ればいいのか。
宮崎監督の極めて私的な少年時代を
エンタメを気にせず、極めて象徴的に
自由に撮った作品、というのが僕の率直な感想だが、
やはりエンタメを観たかったなぁ。
(ストーリーまとめ追記)わからないけど楽しい
みなさんのレビューみて評価の低さにびっくり
一度観ただけじゃわからないのって
私の中では普通だし
考察YouTubeを観たりもう一度鑑賞して
楽しみたいと思える作品でした。
ただ、どんぐり共和国で今後人気出そうなキャラは
あんまりいないかなぁ?
青鷺は可愛くないしね
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ここから追記
2回目鑑賞後 自分なりのストーリーまとめ
難しい考察はナシの簡単なストーリーです
(2回みただけですのでミスには寛大でお願いします)
主人公 眞人は空襲により、入院中の母を亡くす
死体はみつからず、、
一年後、父と疎開するが疎開先には
新しい母 ナツコ
ナツコは、眞人の母の妹であり地方の裕福な家庭のお嬢様
お腹には新しい命が宿っている
疎開先のお屋敷には沢山の老婆やがいて
眞人の父のお土産の食料に喜ぶものの、眞人にはあまり
関心を示さず
父は、財力で周りに圧力をかけるタイプの人間で
眞人は新しい学校でも、都会から来た金持ちとして反感をかい、喧嘩をふっかけられる
喧嘩の帰り道にマヒトは自分の頭に自分で石で打ち付け
大怪我をさせる(学校に行きたくないから?)
怪我を知った父は、さらに財力や力によって学校に圧力をかける。老婆やや、ナツコは献身的に眞人を看病するも
眞人は孤独感に苛まされ誰にも心をひらけない
新しい家で頻繁に姿を見せていた青鷺が
いつからか、眞人の夢の中の出来事
空襲の中、母を呼び叫ぶシーンを真似するようになる
眞人の夢や意識が青鷺とリンクし、
母に会いたいなら付いてくるように誘惑される
つわりの中、森へ消えるナツコを目撃し
一旦は見送るも
部屋で母が自分に贈ってくれた
『君たちはどう生きるか』をみつけ、読み耽る中
帰らないナツコが心配になり探しにいく
そっけなくあたっていたナツコに対して
ここで初めて『心配』の感情が湧いてくる
ついてきたキリコ老婆ゃと一緒に屋敷に入り
青鷺と再会し、
謎の主(大叔父)が青鷺に、ナツコのもとへ眞人を案内するようにと言い渡し
地下の世界に沈んでいくとそこには
若く逞しいキリコさんが。
キリコはこの世のものではない者たちが沢山いる世界で
魚を捕り、捌き
亡霊のような人たちと、ワラワラという命の源のような妖精?に食べ物を与えてる
ワラワラが熟し、空に上がり新しい命に生まれ変わろうとする時にペリカンがワラワラを食べようとし、
火を操るヒミ様に焼き殺される
ペリカンは死に際に、
この海には食料がない、ワラワラを食べなければ生きのこれない、しかしそのせいで焼き殺される
と話す 食物連鎖のバランスが崩れてきている示唆
キリコと別れ青鷺とナツコを探す
そこでヒミと再会し、自分の母だと気づく
産屋にいるナツコと再会するが
そこで初めて帰れ!とナツコに拒否され
『ナツコかあさん!』と叫ぶ眞人
眞人に母さんと呼ばれて正気を取り戻すナツコだが
力つきて、眞人もヒミも倒れる
目を覚ました眞人は大叔父と会い
この世界の危ういバランスが今にも崩れそうだと知らされる。この世界を保つ後継者になって欲しいと言われ
自分も、ナツコのお腹の子もそのためにこの世界に呼ばれた事に気づく
しかし、眞人には
世界のバランスより、目の前の大切な人の命を守る事が先決であると言い、
ナツコとヒミを助けに戻る
世界を自分のものにしたいインコ大王に阻止されながらも
ヒミと再会し、再び大叔父の元へ
大叔父は3日に一度積み木を積み上げ自分なりの良きバランスで争いのない世界を作り上げろと眞人に言うが
眞人は拒否
それを聞いていたインコ大王が積み木ごと破壊し
世界が崩れ落ちていく。
青鷺の力を借りながら
元の世界のドアへと辿り着き
ナツコとも再会し、それぞれにもとの世界へと戻る
ヒミは、自分が火災で死ぬと知りながらも
火って素敵、あなたを産む
と言い残し。。。
元の世界に戻りインコの世界のものは普通のインコへ
塔は崩れ落ち ペリカンはこの世に放たれる
この世ではインコはフンをするので皆
糞まみれになりながらも笑顔で再会を喜び合う
そう、この世は汚いことも沢山あるが
だからこそ美しいのだ
数年後、戦争は終わりこの街を去る
汚くも、美しく
残酷であり、尊いこの世界を眞人は生きる
それが世界のバランスなのかもしれない
眞人の中にも自分で怪我をしながら言わない狡さと
命懸けで義母とお腹の子を助けに行く正義があったように
善と悪
美しいだけの世界などないのだ
それでも平和を願い、幸せを願い生きる事を
忘れてはいけない
君たちはどう生きるか
との問いに戻る
以上
レビューというよりは
自分のためのストーリーのまとめでした
『わからない』という意見が先行してしまっている事がとても残念に思います
私もわかってないところ沢山あるけど
今までの宮崎駿作品だってわからないところ沢山あったのにこの作品ばかり指摘されることに疑問
わかるより、感じろ。です。
事前情報皆無が良い方向に転ぶ(ただしそういうのが好きな人だけ)
万人にウケない。そういう意味でこれまでのジブリではない。
もうちょっというとハウル以前のジブリではない。
例えばこれと同じストーリーを宮崎駿ではなく若手が出したらどう言われるだろうか?
おそらく雰囲気映画、説明不足、視聴者おいてけぼりと言われるだろう。
もちろんそれは宮崎駿が出していてもそう言う人がいる。正直、私もそう思う。
あれは何の隠喩、あれは何のメタファー、あれは何の象徴。深読みすると面白い…。
そんなもん「知ったことか」です。見てて面白くなければ娯楽作品ではない。
で、そんな出だしから始まりましたが星4です。
これは面白い。笑えるシーンは少ないし、混乱するし、場面転換や世界観の急激な変更についていけない事もあるけど、これは面白い。
「あれ?今こうですよね?」「それは何?」「なんでこうなったの?」こんなのの連打です。
伏線回収はありません。隠喩されているけど解釈は人によって違っても良いものになっています。
宮崎駿の頭の中ではしっかりできているのでしょうが、それは演劇で言う舞台装置の裏側です。
「あの役者が空を飛んでいるのは実はワイヤーで釣られているからでね」そんなもん本編には関係のない話ですし無粋です。
そういう世界がある。そういう人がいる。そういう展開だ。
まるっと呑み込んで そのうえで自分の中でゆっくり消化できるならばこの映画はとても示唆に富んだ面白いものだと思います。
冒頭で述べた通り、絶対に万人にはウケません。
ジブリでいうなら、ポニョがダメな人にはおすすめしません。
わかっているストーリーの答え合わせしか認めない人には本当に理解不能だと思います。
知らないものを楽しめる人はこの世界観に翻弄されて楽しめるのではないしょうか。
もちろん、楽めるかどうかと分かるかどうかは別です。「わかる人」という表現はやめた方がいいでしょう。さっぱりわからん。
わかった気になっている人、が正しいと思いますし、その「わかった」が正解かどうかは永遠に答え合わせできないです。ただし自分の中で「わかった」気になれた人は この映画を一番楽しめている人ではないかと思います。
そして「自分はこう解釈した」と発表できる方は それだけで発信者でありクリエイターとして賞賛しますし、その解釈の正誤や 齟齬なんかどうでもいいです。
他人の解釈のアラ探しするくらいなら是非 あなたの感想をお伺いしたい。
あえてひとつだけ言うとすれば……。
仕事で頭使ったあとの深夜映画で見に行くもんじゃありません。
猛暑で弱った体で行くもんでもありません。それなりにコンディション整えて「さあこい」って感じで見に行くと良いでしょう。
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