「アオサギ、特殊詐欺、フィッシングサギ」君たちはどう生きるか kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
アオサギ、特殊詐欺、フィッシングサギ
久しぶりの映画館鑑賞となりました。映画館は北陸初のIMAXシアターも増え、各スクリーンの扉も新しくなっていた・・・まるで別世界に迷い込んでしまった感覚に陥りましたが、映画そのものも別世界に。所々宮崎駿作品らしいというか、過去作へのセルフオマージュを散りばめられたような映像・演出部分(特に湯バーバ)にほっこり。ちいかわまで登場・・・笑笑
アオサギ、ペリカン、インコという鳥の世界。神隠しに遭った少女といい、生と死の狭間を彷徨う姿が生き方を問うかのような不可思議な感覚にさせてくれた。特に積み木なんてアイテムが考えさせられるのです。
ただ、ストーリーはキリコとヒミが現われた時点で読めてしまうのが残念なところでもあるし、グロテスクさも現実と不思議世界の対比で中途半端になってる気がしました。ドロドロの血とこぼれそうなジャムの色が似通っていたりして・・・
久しぶりの宮崎作品を観ただけで涙を流してしまいましたが、冒頭の火災シーンで輪島の朝市通りを思い出したり、キリコ(能登の祭りの切籠)やヒミ(氷見市)という名前が追い打ちをかけてきました。さらには落ちてきた塔とかで震災を思い出さずにはいられなかった。公開当時に観ていればそんな感情は湧かなかっただろうに・・・
戦争を扱った部分はあったけど、悲惨な被害は敢えて(?)描かず、少年眞人の複雑な感情中心だったと感じた。叔母さんからお母さんへと変化する夏子への想い。火災で死ぬことがわかっていても生きることの意味。もしかして大空襲や原爆被害についても予知していたかのような眞人の表情が気になるところ。なにしろ大伯父の顔がアインシュタインに似ていたし・・・
kossyさん
コメントへの返信を頂き有難うございます。
「 詐欺 」が横行している昨今、鳥の「 サギ 」も嫌でしょうね。。
この作品の「 アオサギ 」、小賢しいちょっと嫌なヤツでしたが … 。
気持ちを奮い立たせ、踏ん張って何とか立ち上がろうとしている方々に詐欺を働くとは、余りに卑しい行為ですよね。
kossyさん
レビュータイトルが kossyさんらしくて思わず、クスリ( ← 薬物ではないですよ )でした。
冒頭のシーンは胸に迫るものがありましたが、輪島の火災を重ねてご覧になられたとの事、心が痛みます。
非情にも台湾でも大きな地震が起きてしまい、これ以上揺れない事を祈るばかりです。
北陸では映画鑑賞も容易ではなかったのですね。
復帰されて、なによりです。
私は2月の下旬に大きなケガをしてしまい、当面映画館には行けそうにありません。辛いです💧
本作が宮崎アニメの最高傑作ではないことを前提としても、やはりここまでの作品を作ってしまう御大には頭が下がります。
共感ありがとうございます。
「マイナスワン」の方が露出してますが、これもオスカーなんですよね。「オッペンハイマー」観たばかりなので伯父さんのご指摘には驚きます。でもやっぱり、若い実母との冒険はちょっと受け付けないのです。