「魂が揺さぶられた」君たちはどう生きるか くるりんさんの映画レビュー(感想・評価)
魂が揺さぶられた
衝撃、圧倒、感動。
宮崎駿監督、よくこれだけのものを創って下さったなと拍手喝采な映画でした。
鑑賞後、私は良い意味でこの映画を3日引きずってしまった。
「私は今とてもいいものを観た」
「とても価値あるものを観た」
「この映画に出会えて本当に嬉しい」
という想いが止まりませんでした。
容易なストーリーでは無いので、人に寄っては絶対賛否両論分かれますよね…!
あの内容ですもん!それは大納得!
そこがまたいい!
もうあれは好きと感じた人が心の中でずっと大切に思ってくれていればそれでいいと思いました!
世界で騒がれたり大絶賛されていなくても、私はあの映画のDVDを手に入れ繰り返し鑑賞し、何度でもあの気持ちを味わいたい。
前情報全く無しの状態で鑑賞しましたが、とても好きな世界観とストーリーだと感じた。
絵は言わずもがな大変に美しく、観る人を惹きつける。さすがジブリとしか言いようが無いクオリティー。
開始3分でドキドキが止まらず、映画の中に吸い込まれていくような感覚だった。
よそ見することは許されず、瞬きするのも惜しい。
内容を理解できるとか理解できないとか、意味がわかるわからないとか、そんなことは全く気にせず食い入るように観た。もはや傍観してたような感じ。
何がどうなっていくのか、知りたくて堪らない気持ち。
細部に散りばめられた伏線のようなものも、自分は疎いのでハッキリ分からないけれど、摩訶不思議な世界が私には何故か心地よかった。
夢の中にいるような感覚に近いのかもしれない。
主人公、行動力のあって勇敢な男の子だったので安心して見ていられたし、サクサク場面が展開していくのも良かった。
ラストのアオサギとの関係性がとても好き。
ぐっと来てしまった。
それぞれの心の移ろいや、心と心の繋がり方が大変素敵だった。
あの世界のことがもっと知りたいという気持ちと、断片だけしか知らなくてもいいという気持ちが両方ある。
世界は入り組んでいて、
一筋縄ではいかなくて、
良いことも悪いこともふいに起こる。
他人の心はもちらん、自分の心さえももうまくコントロール出来ないけど、
自分は今生きていて、明日も生きていく。
そのことを確認できた映画だった。
魂で良いと感じた素晴らしい映画でした。
宮崎監督にしか創れなかった映画だと思いました。
やりたい放題やってくださった監督に乾杯。
宮崎駿監督、ありがとうございました!