「子供も分かる楽しさの裏で問題提起して欲しかった」君たちはどう生きるか はもさんの映画レビュー(感想・評価)
子供も分かる楽しさの裏で問題提起して欲しかった
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宮崎駿のブランドと、この声誰だろうとワクワクで成り立った楽しさ、でした。
まず私見としては、職業声優を起用しない宮崎駿のスタンスを支持しています。
風立ちぬも批判を浴びましたが、庵野氏の辿々しさが後半になるにつれ抜けていくのは表現の一つになっていたと考えています。
話を戻すと、今作も多数の著名人が起用されていました。
「この声聞いたことあるけど、誰なんだろうか」
「なんかすごい豪華なキャストな気がするな」
と想像しながら見るのはとても新鮮で楽しかったです。
そう言う意味では、初日に情報を遮断してこその楽しみ方ですね。
対して、物語の内容はどうか、というと
難解な話だったと思います。
構図としては非常に旧劇のエヴァに似てるという印象です。
主要登場人物たちが世界のゲームチェンジャーで、
有象無象の人々が知らない所で世界が危機に瀕している。
現代の枠組みの社会への警鐘を鳴らしたいのだと思いますが、流石に今作は説教くさかったです。
もののけ姫や千と千尋〜は、もちろん複雑な描写や問題提起を含んでいますが、
大前提としてなんとなく見ているだけでもワクワクできる、という点が魅力だったと思います。
またそれが宮崎駿作品全般の強みと理解しています。
そうした点では、今作は説教が全面に出過ぎていた、と感じます。
1週間仕事した後に金曜のレイトショーで見たら、もっと感動できるかもしれなかったですね。
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