「宮崎駿は呆けたのか。」君たちはどう生きるか LQさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎駿は呆けたのか。
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内容がとっ散らかっている。宮崎吾朗のゲド戦記を鑑賞し終えた宮崎駿の気持ちになった。未熟さではなく老いなのだろうけど。
この作品は宣伝しなかったのではなく、出来なかったのだ。
なぜならば、スタジオジブリ最新作且つ宮崎駿の最後の作品。誰もが大きな期待を胸に映画館へと足を運ぶ。
けれど見終わった一般大衆は口を揃えて言う。「よくわからなかったけど面白かった」。
一部の物好きを除いてわざわざ否定したりしないが、内心では期待値との差にがっかりしている。
宣伝というのは、ここがすごい!楽しい!見にきてね!というセールスだ。鈴木敏夫は観客の反応を予想できていただろうし、宣伝をしないことでその落差をさらに深く抉らずに済むよう、奇を衒った戦略を選択したのだと思う。
これならば「あとは観客の皆様の解釈にお任せします」「人それぞれの感じ方・受け取り方を尊重します」という雰囲気で躱わせる。
宣伝をしないことで客を煽らずに済む。だから勝手に期待して見に行った観客側の自己責任となるのだ。
大衆は「何やら知的で難しいがさすが宮崎駿だ」と感情の波立ちを一旦鎮めて帰路につき、結論は有耶無耶にする。だが現実に向き合い受け止めるとどうなるか。
「宮崎駿は呆けたのか?」
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