「私はこう生きた。君たちはどう生きるか?」君たちはどう生きるか マカロニさんの映画レビュー(感想・評価)
私はこう生きた。君たちはどう生きるか?
まず、この作品は楽しませる、売れるという目的で作られていない。
完全なる宮﨑駿のエゴの集大成である。
なぜなら、この作品自体が彼の頭の中を表しているからだ。
主人公、牧眞人(まきまひと)は、宮﨑駿自身である。
そして、塔の中の世界は眞人によって作られた世界である。
大叔父も、インコの大王も、キリコも、青鷺も、あっちの世界に登場したキャラクターはすべて眞人が作り上げたものである。
そして、それらのキャラクターはすべて宮﨑駿の過去作で表現してきたキャラクター性を如実に表していた。
ヒミの火を使う能力、母親は死んでいると分かっていても、それを確かめたい葛藤、塔の世界へ誘い込んだ青鷺、
すべてが眞人が作り上げたとすれば、筋道が通る。
よく分からない、よく分からなくて当然である。
退屈な映画である、当然である。
この作品は、宮﨑駿は始めて自分の頭の中の世界観を思う存分おもねることなく、表現した初めての作品なのだ。
宮﨑駿は、本作で何かを伝えようとしていないのだ。
彼は本作で、「私はこう生きた。」という自省録を描いただけ。
そして、彼はその後こういうのだ。
「君たちはどう生きるか?」
安心しました。
何処で感動しようかと、落ち着いて見れませんでした。
階段のシーンは、ハリーポッターをパクった?と一瞬思ってしまったし
宮崎駿,ジブリなのに、何がいいのかよくわからないのは,私がバカなの?くらいに思ってたので,安心しました。
>まず、この作品は楽しませる、売れるという目的で作られていない。
>完全なる宮﨑駿のエゴの集大成である。
全編からマスターベーションっぽかったのはこういう事だったのですね。
でもそんなのは一人でやってくれよー、見せないで!(笑)
なるほど〜。
自分のエゴの集大成で、私はこう生きた。という裏タイトルなら納得できる感じしますね。
風の谷のナウシカも、映画は万人受けするストーリーでしたが、宮崎駿がアニメージュで書いていた漫画は、難解なファンタジー要素も多かったのを思い出して納得しました。
でも、それにしても…
そういう作品は、20〜30分くらいの短編アニメで小規模にサラッと作ってくれれば…
こんな大勢巻き込んで何年もかけて大作にする必要あったんでしょうか。
不思議だから良く見えてしまったり、難解だから凄い、的な前衛アートみたいにはなってほしくないです…
風立ちぬのような重いテーマかファンタジーのどちらかを明確に選ばなかったのか、、、よく分かります。
ファンタジーっぽく転換して行ってからは何がなんだか良く分からないままに過ぎて行ってしまいました。