「ドラマの方が数段面白かったです…」劇場版 緊急取調室 THE FINAL キョンリさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマの方が数段面白かったです…
ドラマは全て視聴済み…
所詮映画…あくまでも理想…といってしまえばそれまでなのですが…
こういう人間でいたい…
こういう日本でありたい…
こういう世界であって欲しい…
と、深く胸に響く作品ではありました。
が、しかしながら「現実」に重きを置いて捉えさせてもらえば、一国の総理を取調室の椅子に座らせるまでの下りに全くリアルを感じられませんでした。総理大臣をペテンにかけて何の正義か…とも思えました。それを知ってて飛び込む総理も総理なのですが…
贖罪の意味もあったのかもしれませんが…取調室で贖罪するなら総理になる前にとっくにやっているでしょうに…
また仮に総理を取り調べるのなら世論の同意は絶対だと思います。その為には今の時代まずはマスメディアやらSNSやらを動かすのが先ではないのでは?私なら内部から匿名で情報を漏洩させてSNSで拡散させる…みたいにまずは蟻の一穴を開こうとしますが…
そもそも総理としての理念は全く間違っていないのですから個々の立場によって国民の意見も真っ二つに分かれる気がします。
若気の至りで犯した犯罪に対する贖罪と総理として今やらなければならないことに対する理想と現実を天秤にかけなければならない…単純に犯罪を暴けば良いという問題ではなくなってしまった…
キントリメンバーの葛藤…
置き去りにされつつある被災者…及び一般人…
自衛隊の武器使用…
難度の高い課題を幾多も突きつけられる作品でもあります(庵野秀明氏なら相当悩むはず…)こんなに多くの問題を孕んだ作品を2時間で完結させるのは困難極まりない。案の定、結末は無理矢理綺麗事で収めましたし…(但し井上由美子氏の脚本は全般に好きです…)
2時間で終わらせなくてはならない手前あまりに「現実」を置き去りにし過ぎた感が否めませんでした。
キントリと総理と対決させる発想は買いますが風呂敷を大きく広げ過ぎたかも…
お金をかけた派手なシーンは要らないのでドラマでじっくり4〜5話に分けて作り込んだ方が良かったエピソードだったと思います。
この作品はシーズン4のドラマの後に公開される予定だったので実質的にはシーズン5のドラマが最後ということになる訳で(ビートルズのアルバム「Abby Road」と「Let it Be」の関係性に良く似ています…)…兎にも角にも出演者の皆様、関係者の皆様、12年間お疲れ様でした。この作品が観られて幸せでした。大好きなドラマでした。映画ではなくドラマに⭐️5で…
