「未就学児〜小学生向けではない」しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司 りらこさんの映画レビュー(感想・評価)
未就学児〜小学生向けではない
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イジメや、親が離婚して再婚する描写が暗めにガッツリあるので該当するご家族での鑑賞は事前にチェックが必要な内容です。3組に1組が離婚する時代です。クラスにひとりは登校拒否の児童がいます。一定数、刺さり過ぎてしまうことを想定できないはすがないと思うのですが……。
「独りになってしまった時、側にいてくれる誰かがいたら救われる」という光を描いていましたが、誰も居てくれないままの人が観たら???トドメを刺してしまうかもしれないので、こういった内容を扱うのは本当に難しいと感じました。
未就学児〜小学生が視聴メインのクレしんで、社会的弱者を描いて「日本の未来は真っ暗」をやる必要を感じません。ラストはハッピーエンドでも、結局無くすことができない問題が根底にあるので暗い印象だけが残ります。小2の娘と観に行ったのですが、イジメや悪役がメインの暴力シーンは本気で怖がっていました。
3DCGで動くキャラクターはとっても可愛く、しんちゃんのお決まりのギャグは全体の暗さを緩和していました。
ヒロシの靴下が活躍する場面で「家族のために働いたお父さんの臭さ」に言及しているあたり、同じ社会派の『オトナ帝国の逆襲』を意識しているのだなと思いました。台詞で説明しないからこそ、あの映画には深みがあるのだと思います。
パンフレットに肝心の大根仁のインタビューが無くてがっかりしました。彼に、この脚本では子どもに見せられないと言えなかった製作委員会にもがっかりです。
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