ヨウゼンのレビュー・感想・評価
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すばらしい映像アニメ
中国の古典小説・封神演義に登場する楊戩(ヨウゼン)を主人公に描いたアニメ作品。
大昔、世界は仙界と人間界に分かれていた。しかし、殷と周の戦乱の末仙界は衰弱し、ヨウゼンも多くの仙人と同様、いまは人間界で懸賞金稼ぎで生活していた。そんなある日、ヨウゼンは自分の甥のジンコウと偶然出会った。ジンコウは、力が倍増するという宝蓮灯を探し、華山に閉じ込められていた母親を救出しようと旅をしていた。さてどうなる、という話。
綺麗な絵でアクションも素晴らしかった。
ストーリーはそんなに響かなかったが、中国アニメ恐るべし、と思わせる絵のクオリティだった。
甥のばあちゃんならヨウゼンの母親だよね?
大脳 視覚野が 過活性
字幕版欲しかった!
ちょうど先日、もう一本の中国アニメ映画で、同じく「封神演義」に基づく話「ナタ2〜魔童の大暴れ〜」を観に行ったので、どうしても比較してしまう部分があることをお許しください。
結論から言うと、どちらの映画もアニメーションの制作技術は驚くほど素晴らしかったです。そこは本当に映画館でご自身で体験してほしいです!しかし、根本的に異なる点は、「ナタ」は老若男女が楽しめる内容である一方、「ヨウゼン」はもっと大人向けの印象を受けました。
キャラクターデザインとキャラ設定は比較的渋く、話も笑いの要素が少なく、基本シリアスでした。そして吹替版だからかもしれませんが、キャラクターの声には中国語特有のメリハリがなく、激しいシーン以外は全体的に落ち着いたイメージでした。
世界観は封神演義らしく、天界と人間界が分かれていて物語が進むが、なぜ天界にはあれほど多くの鬼や獣人が存在し、また賭博や歓楽街のような場所があるのか、最初はあれが天界だと認識できないぐらい、少し違和感がありました。話も封神演義本編とあまり関係ない気がする。
物語のテンポは全体的に悪くはないですが、前半の追いかけっこ劇から後半のサスペンス的な展開への変化には、あまり伏線が張られていなかったため、いきなりの謎解きに唐突な印象を受けました。また、キャラクター同士の関係性も劇中であまり深く語られていないので、終盤で急に感動的なシーンが訪れても、少し共感しづらかったです。脚本は最も改善の余地がある部分だと思います。
とはいえ、この映画の音楽がとても素晴らしくて好きです。BGMは迫力があり、インパクトが凄かったです。日本版のテーマソングは少し少年漫画過ぎて、この映画の世界観には合わないと感じたが、劇中のオリジナル曲は全て気に入りました。ちなみに、エンドロールでは中国版、日本版、中国版の順に3回流れたのですが(びっくり!)、最後の3回目の曲がめちゃくちゃ好きで、終わった後すぐに検索してしまった!
「ナタ2」は★5として評価しましたが、「ヨウゼン」は★4と感じました。しかし「ナタ1」も私の中では★4なので、「ヨウゼン」にはまだ伸びしろがあり、新キャラクターが加わることで新しい面白い展開が期待できそうです。中国のアニメには今後も期待しており、続編も楽しみにしています!
中国アニメ恐るべし!
まったくノーマークの作品でしたが、アニメ作品は好きですし、公開初日に舞台挨拶中継付き上映もあったので、仕事帰りに鑑賞してきました。
ストーリーは、古代中国の仙界において、かつての戦乱で力を失い、今や落ちぶれて賞金稼ぎを生業としている仙人・二郎真君こと楊戩が、エンラと名乗る女性からの依頼で沈香が奪い去ったある物を取り戻そうとするが、沈香にはそれがどうしても必要な理由があり、そこには楊戩とも深い繋がりがあり、またエンラにも隠された秘密があり、それらはやがて一つの真相に収束していくというもの。
本作は、「封神演義」の登場人物を新解釈のオリジナルストーリーで描いたシリーズの第2弾らしいですが、前作は未鑑賞で、そもそも「封神演義」もタイトルぐらいしか知りません。ですから、どのあたりが新解釈なのかまったくわかりませんが、それでもなかなか楽しめました。
なんといっても圧巻だったのは、完璧なまでに完成された世界観です。古代中国をベースに、たっぷりのファンタジー要素を詰め込んで、圧倒的なビジュアルで描く作品世界に魅了されます。多彩な登場人物もしっかりキャラが立っていて、それぞれに魅力的に描かれ、確かな息づかいを感じるほどです。
そして、一度バトルシーンに突入すれば、華麗なアクションが目にも止まらぬスピードで繰り広げられ、巧みなカメラワークで躍動感たっぷりに描き出されます。しかも、仙界で身につけた驚異の必殺技やハイパー化バトルに目が釘づけです。もはや映像に欠点など見当たりません。
肝心のストーリーも、予備知識なしでも理解できるような親切展開。ちょいちょい専門用語や固有名詞が飛び出し、理解が難しい部分もありますが、メインストーリーが追えなくなることはありません。各々の目的のために行動している登場人物が、やがて一つの真実に収束していく展開が興味をそそります。
さらに、真相にたどり着いたと思わせてからのどんでん返しにより、最後まで予断を許さない展開がおもしろいです。最終盤は、あまりのファンタジックさに理解が追いつかなくなりましたが、その雰囲気は十分に堪能できました。ポストクレジットからはさらなる続編が匂わされ、今後も期待できそうです。いやはや中国アニメ恐るべしです。
キャストは、佐野晶哉さん、増田俊樹さん、沢城みゆきさん、津田健次郎さん、夏絵ココさんら。中でも、佐野晶哉さんの自然な演技は、声優初挑戦とは思えぬハマりぶり。キャラの雰囲気とマッチしていたといえばそれまでですが、本職相手に全く遜色なく、ポテンシャルの高さに驚かされます。
舞台挨拶中継では、佐野さん、増田さん、沢城さん、夏絵さんが登壇され、楽しいトークを聴くことができました。上映前だったため、内容に触れることがなかったのは残念でしたが、キャストのみなさんの作品愛は十分に伝わってきました。
中国のザ神話イメージ通り。 デザイン、世界観は好みでした。 ストー...
【”三つ目がとおる、中国古代神仙絵巻バージョン。”独特の世界感がとっても良かった、中国古代歴史3DCGアニメーション映画。絵は綺麗だし、楊貴妃も真っ青の神仙美女たちがもう堪りません。】
■はるか昔、世界は仙界と人間界に分かれていた。殷と周の間で巻き起こった戦乱の末、仙界の勢力は衰弱し、二郎真君ことヨウゼンも数多くの仙人と同様、いまは落ちぶれて懸賞金稼ぎをしながら生活していた。
そんなある日、ヨウゼンは自分の甥であるジンコウと偶然出会う。
ジンコウは、手にすれば力が倍増するという「宝蓮灯」を探し、華山に閉じ込められていた母親を救出しようと旅をしていた。
- ゴメン。時間がないのでHPより抜粋、加筆。ー
◆感想
・学生時代、中国の王朝を覚えるのに、イン、シュウ、シン、カン・・と覚えたモノだが、今作はナント、殷と周の間が設定と聞いて、映画館へ。
だってさ、三國志や大ヒットした「キングダム」は、春秋戦国時代以降だからねえ。
殷と周の間の映画って、あったかな。
だーが、描かれる世界は仙界であり、人間界は殆ど描かれずに、ちょっとがっかり。けれども、立ち上がりの早い私は、一気に物語世界に呑み込まれて行ったのある。
・ハッキリ言って、物語展開は良く分からない部分が多いが、得意の脳内補完で面白く鑑賞。何と言っても、妖艶な神仙女性陣が大変に良い。
序に言えば、私はチャイナ・ドレスを着た中国美人が大好きである。(イタタタ。石を投げないで下さい!)
・個人的に好きなキャラクターは、シンコウヒョウかな。酒好きって所が良いよね。あとは、風来坊みたいな感じかな。私と同じ匂いがするが、私の方がイケメンである。(再び、イタタタ。石を投げないで下さい!)
<今作、シリーズ化してくれないかなあ。面白かったんだけど。中国歴史もの大好きだし、あの終わり方は、孫悟空と絡ませてくるのかな。
でもなあ、お客さん、たった3人だったもんなあ。
あ、因みに、中国映画らしく、エンドロールが”これでもか!”っていう位長かった事は記しておこう。じゃーね。>
封神演義ファンとしては申公豹の扱いが・・・
事前に知識があるとより楽しめる
世界は地上と天界に分かれている。地上はちょうど晋の時代。
今回は天界での冒険がメインとなるが、その設定が楽しい。人々は飛空艇で浮島の間を移動する。住人は仙人だったり、妖怪だったりが入り乱れている。
多重構造の都市あり、仙境あり、カジノ都市あり、監獄島あり…色々なロケーションをめぐっていくので目に楽しい。
人間関係がちょっとわかりにくかった。つまりヨウゼンの母が桃山に封印されてて、ジンコウの母は華山に封印されてて、今回何とかしないといけないのは後者ってコト…?
※後から調べると、「宝蓮灯」という物語がベースになっているらしい
中国の有名な仙人・楊戩の逸話や師弟関係が重要な役割を担っているので、予習していくと理解度が深まりそう。
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