「久々におもしろい作品」神が描くは曲線で Normanさんの映画レビュー(感想・評価)
久々におもしろい作品
探偵として殺人事件の依頼を受けて精神病棟に潜入するお話。
と思いきや、夫を殺人未遂で殺そうとしてる嫁を、夫が裏で根回しで精神病棟に入院させてたお話です。
って思ってたら、夫に殺人未遂がバレそうになったのを知った嫁が色々な設定を考えて企んで精神病棟に入る話。
って思ってたら、遺産目当ての夫が企んでた計画ってなったり、どんでん返しどんでん返しで、どっちだ?
どっちなんだ?って最後までわからない。
長編映画なのにすごい集中力でラストまで見てしまいました。
そして見終えた後、もう一度見たくなるし、考察、説明を見たくなります。
久しぶりに見終えてそのまますぐ2回目を見ました。
深読みしていいのか、それとも素直に受け入れたらいいのか、真相が知りたいが知れない終わり方です。
パラノイアの本の中にたくさん入ってた調査の紙とかをみると本当に最初は調査だったんじゃないかって思うけど、どんどん違くなっていくのは、精神科病棟に入ると正常でも異常になってっちゃうってことなのですかね、わからない、わからないが続きます。
そもそも事件が偽装だったとなり夫たちのグルの仕業となりますが、わからないわからない。
イグナシオはなぜここの病棟にいるのだろうとも思いました。
院長が、ドナティオに依頼したと言って出て行った後に、入ってきた男はデルオルモで、本当はデルオルモだと思っていた男は元々医師のドナティオで、今度は何をしでかした?と問われてたシーンだったのかとか。
2022の作品なのに、ここ最近は映画をたくさん見てきたせいか、あまりビビビってくるほど面白い作品に出会えなくなっていて、似ている作品や、同じテーマのものや、先が読めてしまうものばかりで、新鮮に受け止められない感情が多かったのですが、昔感じていた映画を見た時の新鮮におもしろいって思う感情を、すごく久しぶりに蘇りました。
こんなにずっと結末が読めない作品、久しぶりでした。
原作の小説では明確に、精神病だったという形で終わっているそうです。
映画と小説で結末を変えるパターンもあるので、この映画は果たしてどっちなんでしょうね。
面白かったです、見てよかった。
