青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ないのレビュー・感想・評価

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4.0前作を観ている人が楽しめれば良い

2023年7月3日
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よくテレビの続編としては良いけど、映画単体としては全く成立していない等の評価をする人がいる。「映画単体」としての評価必要? そもそも初見、一見さんが観る前提で作られていないし、そんな人観ないでしょ。例えば初映像化作品であるならばわかる。この作品を単体で成立する映画として観る人って存在するのだろうか?
その評価が誰の為になるのか?
当然前作や原作を踏まえて観るのが正し。

その上で、この映画は心が暖まる映画でした。個人的には古賀ちゃんに未練があるので、バイト先で咲太にセクハラ発言されたリアクションが見れて良かったです。

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ばるすパパ

5.0TVシリーズの後日談として味わい深い

2023年7月2日
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鑑賞方法:映画館

TVシリーズと前作劇場版は視聴済み。原作小説は未読です。

主人公の妹である花楓の高校入試の話です。他のエピソードと比べるとSF設定(思春期症候群の症状)が理解しやすい反面、TVシリーズ終盤の話を見てない人は感情移入が難しいように感じます。なので、基本的にTVシリーズは見ておいたほうが良いです。

展開はいつもの青ブタですが、新しい思春期症候群によるトラブルはなく、花楓の思春期症候群の後遺症というか、後日談にあたる物語です。

こういった作中の事件の爪痕やその後の生活がきちんと語られるのは個人的には大好物です。よくあるヒロイックな物語のように「トラブル解決!一件落着!」とは行かない人生の複雑さをよく現していると思いました。

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kazasiki

5.0冬まで長い

2023年7月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

公開直後の週末に行けず、明けた月曜に見た。 改めて前作映画も見てから行った。 前は満席に近く入ってたが、今回は平日1回目だった為か、少し空いてた。 劇場数も前より増えたからか?

内容は他の人も書いてるから良いとして…
EDの「不思議のカルテ」が、TVのティザーPVでは"花楓Ver. "だったけど、本編は"花楓&かえでVer."だった! ティザーで聴いてて声分けが凄いと思っていたら、其を重ねてデュエット状態でした!
本当に2人で歌ってるみたい! やられた…
ランドセルガールも早よう!

PS
特典の小冊子。
小説出た時からパンダ舎が新しくなって、西園に移ってる。 レッサーもすぐ横。 元小説と変わってしまって時間が経過してる事を感じた。

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N Hide

4.5あたたかい

2023年6月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

TV版と劇場版(2019)視聴済み、該当エピの原作小説も読了。本作含め、シリーズを通じて登場人物が皆本当にいい人で、特に会話に込められた他者に向き合う態度の、一見ぶっきらぼうなあたたかさにいつも心揺さぶられる。
本作はTV版終盤のかえでのエピと密接に繋がっているのでできれば見ておいた方がよいと思うが、思春期症候群の度合いは低く初見でもとっつきやすい。不登校経験者が一歩踏み出すストーリーには、現実でも勇気づけられる人はいるのではないか。

若干キャラ作画に崩れがあったように感じたが、全体の映像クオリティは高く、さすがCW。アニメ版もこれからも続いてほしい。

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LS

3.5評価以上に興味深い高等教育の今

2023年6月30日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

昨日、一昨日でテレビシリーズを観て、今日の午前に旧作を観て、12時から本作を観た。昨日の夜まで映画館で本作を観るつもりは無かった。つまり勢いで観た。

テレビシリーズ、旧作と比べるとパンチは控えめ。花楓の高校進学を軸に展開する。本作までの記憶が無くなる、周りから見えなくなる、事故に遭うみたいなインパクトは無いが、花楓が記憶にないかえでの日記に縛られ、志望校選びで苦悩する。帰結点としては納得出来るが、そこで起こることが幸せかどうかわからない。
悩んで努力して失敗し、愛情深い周囲の人々からの刺激の末、自分で行き先を選んだことの尊さ。その成長を素晴らしく表現されていた。

ただある意味普通の良い話くらいの出来だったと評価する。テレビシリーズと旧作の方が上回っている。
が、評価以上に描かれた高等教育の実情が興味深かった。協力に角川ドワンゴ学園がクレジットされていた通りN高、S高が通教のモデルとして描かれていた。実際通りとは限らないが、より理解するに足るシーンだった。興味のある学校で娘が望むなら入れても良いかとも思っているし、自分でも働いてみたいとも思う会社。
こういう学校が普通に描かれるようになる世の中っていいと思う。

あまり深く考えずに勢いで観た割にはそれなりの収穫がありました。

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mrkc7

4.0事前知識を入れてこなくて大後悔。

2023年6月30日
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鑑賞方法:映画館

なんとなく空き時間にちょうどよくやってたので、全く無知の状態で鑑賞。
そもそもライトノベルもあまりわからないので、ファンの方にはすみませんという感じです…。
でも総じていい作品だなと思いました。

よく脚本がまとまっていて、まぁ展開が読めるものの安心して見られます。作画も綺麗。
兄妹の関係性が丁寧に表現されていて、なんていいお兄ちゃんなんだと感嘆。

それにしても、恋人の腹違いの妹役の声優さんがすごく良くて、聴き惚れてしまいました。
こちらもあとで調べておきます。
だからフラッと未履修作品観るのやめられない。いい時間をもらいました。

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さかもと

4.0映画は良かった。

2023年6月29日
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だけどパンフレットが売り切れで買えなかった。
某オークションにはバカみたいな金額で山ほど出品されてる。
転売ヤーなんかに金をやる気は一切無いので、通販で買えるようにして欲しいと切実に思います。

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べー

4.0普通に引きこもり学生の進路に使えるかも?

2023年6月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

青春ブタ野郎シリーズの劇場版。
今回は咲太の妹が高校進学する話。
思春期症候群は冒頭とエンドロール後の
オマケ映像と言うか次回作の予告編?と言うか
それくらいで内容的にはほぼ関係無い。

イジメや思春期症候群の影響もあって引き篭もりでろくに中学に通えてない妹。
何とか通学できる様にはなったが高校受験と言う難問が待ち構えていた。
妹は咲太と同じ県立高校に行きたいと言う。
しかしカウンセラーからは内申点重視の県立高校は難しいと言う。入試一発で高得点でも微妙。
なので内申点をあまり気にしない私立か通学しなくても良い通信制高校はどうかと薦める。しかし兄の学校に憧れる妹。
そんな妹の夢を叶えるべく咲太、麻衣さん、麻衣さんの妹などで勉強を見て受験勉強に励むが…

妹は漠然と兄の高校に進みたいと言う夢があった。ただ何のために兄の高校に行くのかと言う目的や理由は無い。
合格したとして通えるのか?精神的に持つのか?また対人恐怖症?から登校拒否にならないか?など問題は満載。試験の結果は?最終的にどこの高校に進学するのか?

不登校児童の進路先の選択肢として県立以外にも私立高校、全日制高校以外にも通信制や夜間など進路の選択肢はある。
自分に合った道を模索して苦しんで最終的にどうしたいのか、色々考えさせられる映画ではある。

この映画が何かの参考になるのかどうなのかは分からないが、不登校だった子にも色々な選択肢はあるんだよと言う事は教えられるのかも?

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ひろちゃん千葉

4.0Keyゲーの遺伝子を継承する「少女救済」の物語、妹篇。受験に立ち向かうポンコツニート妹!

2023年6月28日
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鑑賞方法:映画館

うーん。70分の映画を観て、いざ実際に2000円も取られてみると、
意外に精神的ダメージを受けるもんだな(笑)。
たかが100円の違いとはいえ、
桁がくりあがると、なんだかすげえ取られた気分。

というわけで、『青ブタ』映画第二弾。行ってきました。
アニメはテレビ版、前作の劇場版ともリアルタイムで視聴済み。
原作は未読。ただし、鴨志田一作品でいうと『さくら荘のペットな彼女』は全巻持っていたはず(アニメはくっだらないケチがついて本当に可哀想だった)。あと彼がシリーズ構成&全話脚本を務めた『Just Because』も全話視聴済み(隠れた佳品だと思う)。

最初、どんな設定の物語で前作までで何が起きていたか、ほとんど忘れ去っていて我ながら焦ったが、観ているうちに何となく内容を思い出せてよかった。
そういや『青ブタ』は、「思春期症候群」というSF的なガジェットをフックに用いつつ、やっていることはほぼ「Keyゲー」そのまんまみたいな話だったね。
(「Keyゲー」とは、「Key」という美少女ゲームブランドが製作した一連のゲームの総称。美少女攻略の過程で、エロ以上に「泣かせる」要素が前面に押し出された幻想的な内容が特徴で、一般に「泣きゲー」と称される。1999年の『Kanon』と2000年の『AIR』が代表作。メインライターとして久弥直樹、麻枝准など)
しかも、ひとつのプレイだとヒロイン一人しか救えないシビアな世界観のKeyゲーと違って、咲太は毎回必ずヒロインを救済してみせる。まさにぐう聖――進化形の国崎である。

僕は、30歳にもなって遅ればせながら『AIR』を24時間ぶっ続けでプレイして、ティッシュペーパーひと箱を空けるくらい号泣し、過呼吸に陥ったあげく、泣きすぎて頭に血が上り白眼に出血を起こしたくらいの正真正銘の後発型キモオタであり、その後も自覚的に「鍵っ子おじさん」として清く正しくつつましく生きてきたつもりだ。
といっても『Kanon』『AIR』『CLANNAD』以外はあまり認めてない狭量なオタクではあるのだが、『ひぐらしのなく頃に』『化物語』以降で、これだけ「Key」的な精神をまっすぐに継承し、少女救済のヒロイズムと思春期特有の心の揺れを丹念に描いてみせたKeyフォロアーは、鴨志田一をおいて他にいないと思っている。
本家のKeyは凋落して久しいが、その遺伝子は『青ブタ』のなかに最良の形で引き継がれている。

本作の場合、タイムリープや認識阻害、ドッペルゲンガー、人格転移といった、SF作品の定番ネタを、「青春」「思春期」という甘酸っぱい言葉で無理やりいっしょくたにまとめてしまっているところに特徴がある。
なんとなく「すべては思春期のせい」にしておけば、どんなSF的ガジェットも力業で説明がついちゃうみたいな(笑)。
逆にいうと、世の中の条理を歪ませるほどの心の揺れと暴走は、思春期特有の「世界=自己」という思い込みからしか生まれないということか。
思春期/青春の悩みが怪現象として「外在化」することで、本作のヒーローである咲太が事件の解決を通じて少女たちを「助ける」ことができる、という構図だ。

じつは西尾維新の『化物語』は、まさに同じ「思春期無双」を「怪異」&「伝承」と取り合わせておこなっているライトノベルであり、鴨志田一がやっていることは、その「ジュヴナイルSF」版だとも言える(竜騎士07の『ひぐらしの鳴く頃に』は、そのホラー&ミステリ版)。
この「Keyゲー」的な「語り」を継承した三作品が、ジャンルはそれぞれ異なりつつも「軽妙な男女間の軽口の応酬」「深刻な事件の様相と対比されるお笑いの要素」「運命に翻弄され苦しみつづける少女の救済と回復がテーマ」「疑心暗鬼と精神的外傷で傷ついた心の癒しによって異常現象を調伏する」といった特徴をともに兼ね備えているのは興味深い。

ちなみに、Keyゲーフォロアーでもう一人忘れてはならないのが新海誠だが(出自が『ef』などで知られる泣きゲーブランド『minori』のオープニング職人)、彼の場合は「少女救済」というより、むしろ「少女が世界を救済する」宮崎駿的な方向に創作性の舵を切っているといえる。
なんにせよ『Key』というブランドは、TYPE-MOONの奈須きのこや、思想家の東浩紀などを付け加えるまでもなく、ミレニアムに青春を過ごした世代に絶大なるインパクトを与えた。
『青ブタ』シリーズは、その影響下で生まれた最もすぐれた結実であるといえる。

― ― ― ―

今回の『おでかけシスター』は、今までのシリーズで展開された「大仕掛け」なSF的ギミックと比べると、派手な怪現象の起きない、比較的地味なお話だ。
実質、トラウマによって花楓ちゃんの身体に痣が広がっていくくらいしかSF的事象は起きず、あとはひたすら花楓ちゃんの「受験」と、周囲の協力体制を追っていく。
『涼宮ハルヒの憂鬱』を彷彿させるような、複雑な設定とSF的ルールがはりめぐらされていた劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』と比べると、ずいぶんとシンプルなストーリーだ。

ただ、壊れもののように繊細で、いくら頑張っていても一瞬で崩れ去ってしまうようなもろさを抱えた花楓ちゃんというキャラクターはしっかり描けているし、彼女を周辺から見守る優しい仲間たちの様子もバランスよく配されている。
みんなの優しさには、花楓ちゃんが「もろい」がゆえの「そう振る舞うしかない」部分もあって、丁々発止の軽口をたたき合う咲太とヒロインズの「気安い関係性」とは対照的だ。
花楓ちゃんは圧倒的な「もろさ」を抱えるために、いざ「頑張ろう」とすれば回りに頼るしかすべがないし、回りはストレスですぐ死ぬリスザルでも扱うかのように、花楓に対してはまぜっかえすことなくつねに真剣かつ真摯に向き合う。
そんな周囲の絶対的な優しさは、「後から来た存在」である花楓ちゃんのアイデンティティを逆に脅かし、彼女は消えた「かえで」の幻像に苛まれることになる。

自分が「偽物」のヒロインであることを知って、アイデンティティ・クライシスに苦しめられるヒロインが出てくる漫画が大昔にあったなあ、と脳内を検索したら高田裕三の『3×3EYES』の化蛇(ホウアシヲ)がそれだった(あの展開は当時衝撃的だった)。
ただし本作の場合は、あくまで「かえで」と「花楓」は同じ少女のなかで生じた補完的な人格であり、完全な別人ではない。あくまで、ボロボロになって動けなくなった「花楓」が、代替的に生み出した「生き抜くための」人格が「かえで」だったのだろうと思う。だからこそ「かえで」のキャラクターは喪われても、ストレスで痣が広がる体質という外形的特徴(呪い)は「花楓」に持ち越されるわけだ。
そんな花楓の苦しみや「かえで」への申し訳ない気持ち、劣等感、「かえで」の夢をかなえなければという悲愴な決意を、最初(おそらく図星をつかれて)動揺しながらもしっかりと受け止めてみせる咲太は、やはりぐう聖だとしか言いようがない。

アニメーションとしては、省エネ作画や変な横移動も散見されたとはいえ、総じて丁寧に作画されていたと思う。
とくに「手」の芝居がしっかり演出されていることには感心した。
表情芝居も、各キャラクターの心情がしっかり表現されていたと思う。
それとレイアウトが巧みで、山田尚子監督ほどではないにせよ、とてもよく考えられていた。

ただ内容的には、ひっかかる部分もないではない。
いちばん気になるのは、花楓ちゃんが本気になるタイミングだ。
1月も半ばになって、学校決めるとかこれから勉強頑張るとか言われてもなあ(笑)。
申し訳ないけど、受験なめてんのかとしか思えない。

まあ、自分は中高一貫だったので高校受験はしていないし、公立受験の空気感も知らないんで偉そうなことは言えないんだけど、小学生のときの塾でも、高校生のときのクラスでも、夏休み明けにはだいたいどの辺受けるかは周囲もみんな決めてたものだし、花楓ちゃんがこのタイミングで受験校の話をしてるのは、正直すげえ違和感がある。
好意的にとらえれば、花楓ちゃんはそのくらい「高校受験」ってものにたいして、あやふやな知識と、漠然とした気持ちと、「日記」をもとにした使命感としか持ち合わせていなかったという表現なんだろうとは思うが。
(そういや鴨志田一が全脚本を担当したTVアニメ『Just Because』でも、好きな相手の受ける大学に隠密裏に行こうと、お互い受験志望校を直前変更したあげく『聖者の贈り物』みたいなことになりかけるエピソードが終盤のヤマだったし、こういう「学校の受験」で行き違いが生じるような話がもともと好きなんだろう。)

花楓ちゃんの「事後」の振るまいの描き方も、少し気になった。
あれだけ「兄と同じ学校を受ける」というモチベーションを掲げて、周囲の人間を「家庭教師」として巻き込んで散々「奉仕」させておいて、受験に落ちた(と思った)あとに花楓ちゃんが「でもみんないろいろありがとう」と、助けてくれた人たちに謝意を伝えるような描写を入れてこないというのも、どうなんだろう。
花楓ちゃんって、そういう娘だったっけ?
「行く学校は自分で決める」っていうのは、もちろん素晴らしい決意表明ではあるんだが、その前に「せっかくあんなにいろいろしてもらったのにごめんなさい」が先なんじゃないだろうか。

あと、いろいろと著者が生真面目に調べた結果が誠実に反映されているということなんだろうけど、全体として通信制高校の盲目的な「宣伝ビデオ」みたいになっちゃってるのは、ちょっといただけないなあ、と。
たしかに精神的に弱っている子や、どうしても回りになじめない子の行く学校の選択肢として、通信制高校やフリースクールがとても重要な役割をになっている事実は十分理解しているつもりだが、なんとなく、描き方が表面的なわりに妙に押し付けがましく、観ていて「そんないいところのわけねーだろ?」「マジでここが、旧中学の制服見ただけで発作起こして動けなくなるような重度のコミュ障の救済の場になりえるのか?」「この流れで定時制や通信制の『マイナス面』に触れないのはかなりズルいんじゃないの?」といった諸々の負の感情に襲われてしまった。
だいたい、たしか花楓ちゃんが学校行けなくなったのって、ネットいじめが原因じゃなかったっけ? 通信制でチャットでやりとりとかしてたら、むしろフラッシュバックしそうな気がするんだけど、その辺どうなんだろう。

一方、感心した点でいうと、とにかく久保ユリカの声演技が素晴らしかった。
ラブライブ!声優としては、もっとも成長した一人ではないか。
(僕は『少女終末旅行』のユーリで、久保ユリカのことをガチで天才だと思った。)
本作では、アニメ的な「萌え声」でしゃべる「かえで」ちゃんと、少し声に震えを秘めながら、より自然な声でしゃべる「花楓」ちゃんを完全に演じ分けている。
「かえで」は危機のさなかに作られた「生き抜くための人格」だからこそ、ああいった「いかにも作られた」ラノベ的しゃべり口で、記号化されたあざとい可愛さを振りまき、パンダの着ぐるみを着て、仔犬や仔猫のように周囲の愛情を惹きつけようとする。
その後、「花楓」に戻ったことで、「かえで」の持っていた能動的な「可愛がられる力」は大いに減衰したものの、代わりに「こちらが一生懸命に奉仕しないと死んじゃいそうで、心配でついかまってやりたくなるような」弱々しさを獲得したとも言える。
その辺の機微を、声一本で表現してみせた久保ユリカは、さすがの一言。

後半で重要な役割を演じることになるスイートバレットのリーダー、広川卯月も、キャラデザといい声(CV 雨宮天)といい、ほぼ完璧な仕上がりだった。
お母さんも含めて、ちょっと通信制高校の回し者感はないでもなかったが(笑)、ふたりの車内でのやりとりはとても自然で、リアルなリズム感があった。
卯月がヒロインを務める話もあるはずなので、いつの日かそちらも映画化されると嬉しい。
秋公開の『ランドセルガール』も、もちろん楽しみだ。

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じゃい

4.0なかなかに重いテーマでした

2023年6月28日
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アニメも原作小説も知らず、題名だけで鑑賞。
だいたい見る映画を選ぶ時は、予告編も見ずポスターだけで、感覚で選んでます。

恋愛メインかと思ったら、
不登校やいじめ、解離性人格障害など
心の問題を深く扱っていて、興味深く拝見しました。

主人公のお兄さんが不登校に悩む妹に、
細やかに丁寧に寄り添っていて、
現実は家族で、こんな対応はなかなか難しいだろうなぁと思いつつも、
妹さんを取り囲む周りの人が皆、思いやりに溢れていて、こんな世界だったら良いなあと。

癒されました。

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ゆうすい

3.5かえでから花楓へ、とある通り花楓が2年間のかえでを過去とし、花楓と...

2023年6月27日
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かえでから花楓へ、とある通り花楓が2年間のかえでを過去とし、花楓として生きていくまでを描く
2年間かえでが積み上げてきたものを「奪い取ってしまった」と思ってしまう優しさを持つ花楓だからこそ、それを切り離す痛みや罪悪感は相当なものなのでしょう

特典の小冊子もかなり良かったです
次回作も期待です

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かわみ

4.5プロローグとエピローグを使った前フリ

2023年6月27日
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鑑賞方法:映画館

 なんかわかる。中学生の花楓が理想の自分を演じることができても、素の自分と乖離すればするほど、心への負担が大きくなる。
 大人になれば、キャラの使い分けなんか造作もない、ビジネスモード、おちゃらけキャラ、鉄面皮無愛想、いくつでもストレスなしにチェンジできる。でも中学生じゃ無理だよね。

 自分の好きな双葉の活躍もないし、思春期症候群らしきものもない。引きこもってしまった花楓のリアルな葛藤が描かれていて、心にズシンと響いた。

 プロローグの前フリは、回収されないの? そう思っていたら、エピローグでは更なる前フリになった。
 続編が楽しみ。

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bion

5.0郵便配達は二度

2023年6月26日
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ベルを鳴らす

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ミスター

4.0ほぼ満員でした!

2023年6月26日
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ガラガラかなと思っていたらビックリです。
作品としては、いい作品でした。
お兄ちゃんと妹頑張りました。
最後、かえでが笑顔になって良かったです。

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かん

5.0シリーズでおっていると

2023年6月26日
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シリーズで追っている方が泣けますね。
いじめが原因で思春期症候群にかかり記憶をなくし、あることが切っ掛けで記憶が戻る、というのがテレビまれで、その後の話。
記憶をなくしていたとき、かえで、ひらがなの名前で過ごして。
記憶が戻って、花楓になったときかえでの記憶がなくなり。
そのかえでの思いをかなえたい。やりたいことをやろうとして、
本当、切なかったです。
咲太くん、本当、男前でしたね。
かえでのこと大事に思ってるけど、今は、花楓のことが、って言うところが。

パンツの子のりいいよな。

次の、ランドセルも楽しみです。

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ふらんすぱん

5.0おかえりなさい

2023年6月26日
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幸せ

このお話をしっかり映画化していただいてよかったです。

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めげる

2.5映像がキレイになっていました

2023年6月25日
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この回は極力ファンタジックなものを排除していた印象。だからちょっと物足りないかも・・・というか、次回の振り!?なんて思ってしまいました。
そもそもの設定は、有り得ないものだと思うんですが、物語を日常に近づけられると余計に現実とはかけ離れているという印象。これまでは、ファンタジーという要素でその非現実的な違和感を取り払ってくれていたんだと今さらながらに…。
なんかみんな、優しすぎて、愛らし過ぎて、真っ直ぐすぎて、気持ち悪い・・・というのもちょっとした嫉妬であったり憧れであったりするんですけど。これこそ理想郷という名のファンタジーだったのかもと─、肯定的に捉えるならば─。

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SH

3.0「男の夢」

2023年6月25日
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鑑賞方法:映画館

知的

今年102本目。

前作が秀作。
パラレルワールドも絡んで最高の出来。
今作はまあまあだが不登校の少女の解決案が提示されたのは現実でもいいお話し。
そこが一番の見所かと思います。
アイドルの彼氏って男の夢。

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ヨッシー

3.5映画?

2023年6月25日
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正直テレビシリーズの記憶がうろ覚えの状態で観に行ったので設定や人間関係を思い出すのに少し掛かってしまったけど、それでも観れる内容だった。ただ映画版な事件や感動は特に無くてテレビシリーズの延長の出来事を映画でやった感じなので、過度な期待はせずに原作を観てた人は観に行けばイイ感じの作品だと思う。

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こげパン

5.0思うところがあるので、アニメ作品ですが感想などを。

2023年6月24日
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今年208本目(合計859本目/今月(2023年6月度)33本目)。

普段はアニメ作品は声優さんのファン枠などで鑑賞はしても、よほどの大作以外はレビューの需要が少ないし、そもそもこの年でアニメを見ることはほとんどないので(小さいころにみたドラえもんやクレヨンしんちゃん等の映画版等は除く)、レビューはしても、他に詳しい方がいるので本数には数えてもレビューは書かないほうです。

そういえば、こちらの作品には、水瀬いのりさんは出てこないことになっていたはずですが、一瞬(声優役として)出ていたような…。あれ?(このシリーズ、~~の夢を見ない系は、2023年冬にもう一つあり、そちらには出ることは明示されている)

ただこの映画、個人的にはノーマークだったものの「入学試験」という論点があることは事前に知っており、法律系資格持ちとしては憲法論的な考察も可能かなということで鑑賞。大阪市で一番大きい、800人定員のシアター。

当然上記のような事情でしたので前作などまったくノーマーク。よって、会場が暗くなるまで入場者特典のミニ小説を読んでいました。

内容としては、いろいろな事情があって小学中学と不登校気味の子が、お兄ちゃんと同じ(おそらくハイレベルと思われる)県立公立を受けたいという希望を叶えるべく、いろいろな人たちがかかわっていく物語です(超ざっくり過ぎる…)。

 ※ 水瀬いのりさんの役の方、一瞬ちらっと写っていたような気が…。

さて、上記のようなやや特殊な事情で見に行ったのですが、本作品は、アニメ作品であり、またタイトルが誤解を生むというか元からそうか、ちょっとわかりませんが…ややもすると「ネタ枠」という扱いを受けかねない作品ではありましょう。

ただ、個人的に見に行った動機を述べたように、この映画は、作品として「直接」言及されることがないものの、憲法的な観点からかなり示唆に富んだ作品であり、また、多様性を認めるようなポジティブな作品が多く、VOD(ネットフリックス)等で過去作も見てみたいと思ったし、2023年冬の後編(?)も楽しみです。

日本には、憲法上「学問の自由」と「教育を受けさせる義務」があります。この「学問の自由」は大日本帝国憲法(旧憲法)から主に「大学の」ものを指すと解されていたところ、「大学以前の過程を飛ばして大学に入ることはできない」「学問の自由を保障する以上、その学問研究の基礎となる、基礎知識の習得を前提とする小中高のそれも当然に保障されるという考え方」が背景にあります。また、後者は「国民三大義務」の一つですが、「教育を受けさせる義務」は、主体は保護者であっても当事者は子供であるため、背景に同時として、当事者(子供)自身が親や親せきなどに「この教育を受けたい」と申し出るという「子供の学習(選択)権」という概念が存在するとされます(通説)。本映画は背景としてこのような憲法論が見え隠れしています。

また、特に今日では「準義務教育」と言えうる高校においても、今でこそリアル日本、あるいは映画内で示されるようないろいろな進学が可能になりましたが、少し前は「親の負担をかけないように公立のステータスの高い高校に行くのが当たり前」「あるいはそれでも無理なら、県内で有名な私立に合格できるように」といったものがあり、特に前者はどうしても(都道府県によって制度は違いますが)内申点という概念があるため、義務教育という建前でありながら、いじめ等で不登校であった子にはそもそもその道がなかった時期が実際にあったのは事実です(現在ではある程度客観的な証拠があれば、配慮されるようになっています)。まして、まだそれでも「私立高校なら…」で、当時は通信制やフリースクール(サポート校)といった概念がなかったり薄かったり、あるいは存在は知られていても「行くところではない」等と言われていた時期もあったのも確かです。

また先に述べた不登校問題等も本人に帰責性がない(特にいじめ等)場合等に、「準義務教育」と言えうる高校への進学を閉ざすことは、本人のためになりません。そのため、映画内でも示されるようないろいろな選択肢が(リアル日本でも、映画内でも)用意されていて、「どれが正しい、どれが正しくない」といった考え方は次第に取られず、中学3年生にもなると本人の意思を尊重して「自分の選んだ進路を選ぶ」ということが普通に尊重されるようになってきたのは、この30~40年ほどでリアル日本(および、映画内の描写)が歩んだ「子供の学習権」の考え方です(その一つがこのような多種多様な学校(便宜上、フリースクール等も含む)の柔軟な運用と、どの進路を選んでも最低限の学力は身につくようにという配慮などがあげられます)。

この映画は、本人の帰責性が少ない「いじめ等による不登校」を扱った部分があり、またそれに伴って必然的に発生する「高校受験をどうするか」という論点を真っ向から扱っている部分があり、個々各自が述べている意見も「すべて」正しいものです(いずれかの意見が全面的に正しく、他が誤っているということではない)。換言すれば、今はそれだけの選択肢がリアル日本にも存在するのですね。

こういった、(公式が意識したかどうかは不明にせよ)憲法論的な議論が隠されていた映画であり、法律系資格持ちとしてはどうしてもはずせず鑑賞せずにはいられなかったのですが、描写としてきわめて正確に描かれており(教育行政の観点等)、好感が持てたところです。

減点対象としては特に気になる点はありません(それにしても、主人公の家はお父さんもお母さんも帰ってこない家なのかなぁ…)。

次作も楽しみにしているし、次作は応援している水瀬いのりさんが明示的に(声優枠として)出るようなので楽しみです。

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yukispica