きみの色のレビュー・感想・評価
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絵が綺麗だった
•色々と気になる一作だった。絵が綺麗だったのと、トン子ちゃんが作った曲が良かった。他は、、、他の方が的確すぎる感想があったので、割愛します、、、、。
•色々わからない事が多すぎて、わからないまま終わった印象。何でトン子ちゃんは長崎?の学校にいたのか?何で学校やめたのか?しろねこ堂って誰のもの?とか。誰かの人生の課題のどれかに絞って、早く展開したら、もっと理解できた気がする。シスターがバンドをやってたなんて設定、ラスト前に明かすとか、もったいないと思った。先生が元バンドっていうのは、けいおんと被って見えなくもないから、あっさりにしたのかな。何なら、シスターを主人公にして、何でシスターになったのか、とかが面白そうに思えた。
•色が見えるというトン子の特殊能力が、少しわかりにくく感じた。常にぼんやり見えてるのか、何かあると色だけになるのか、とか。
•悩んでるけど、何となく生きてたら解決した気がするっていう映画だった印象。似たような価値観の優しい人達だけが出てきてて、何とも、、、。とても楽しみにしていたので、期待値が大きかったのもしれない。
1クールアニメで見たかった
同日発売の漫画の1巻か、サイトでコミカライズは読んでから鑑賞した方がいいです、映画ではるい、きみ共にバックグラウンドはあまり描かれていないので、読んでからの方が物語に入り込み易いと思います。
正直、映画の尺では描き切れていない箇所が多く感じてしまう作品でした。決して星3程度の映画では無いですが、映画のみを観たら消化不良を感じても仕方ないかと思います。
予告も、青春と音楽っていう感じだったので、それで観に来るとガッカリしそうだなとは感じました。
肝心の音楽シーンも、ぼちろを劇場で観た後だと、どうしても手の動きや口の動きのズレ、楽曲の物足りなさは感じてしまいました。トツ子の歌はキャッチーで良かったんですが。
1クールアニメなら、かなり良作になったような気もしますが、ちょっと映画にするには尺が足りない作品という印象でした。
ただ、キャラの魅力、関係性はとても素敵でした。もっとこの3人を見たい、3人が関わる人達を見たいと思わせるキャラ作りと人間関係は、さすがですと言わざるを得ないと思います。
正直ネタバレで楽しめないというタイプの映画では無いので、コミカライズやノベライズで事前知識を入れ、キャラに愛着を持って鑑賞に行って頂きたい作品でした。
あと、EDのミスチルはいいのですが、ドラムが作中のバンドにいないので、どうしてもドラムが目立っていたEDと作中の曲とで違和感は感じてしまいました。
それならまだYOASOBIの三原色とかのボーカルが目立つ曲の方が良かったような気もしました、素人の意見ですが。
盛り上がりに欠ける作品ではあるので、いっそOPを三原色で盛り上げて、青春感を押し出した感じにすれば、少しは評価も変わったのではと思います。
変わらないものを受け入れるとは、ありのままの自分を受け入れるということ
2024.8.30 イオンシネマ久御山
2024年の日本映画(101分、G)
ミッション系高校に通う女の子が憧れの同級生と音楽好きの青年とバンド活動を始める様子を描いた青春映画
監督は山田尚子
脚本は吉田玲子
英題は『The Colors Within』で「内なる色彩」という意味
物語の舞台は、日本のとある海辺の街のミッション系高校・虹光女子高等学校
そこに通う3年生の日暮トツ子(鈴木紗由)は、幼い頃にバレエをしていたが、今はその道を諦めて、日々をつつがなく生きていた
毎日、神様にお祈りしては、シスター日吉子(新垣結衣)に悩みを打ち明けるものの、彼女の日常には変化がなかった
彼女には特殊な能力があり、それは他人の色が見えるというもので、その中でも彼女の心を釘付けにしていたのは、同級生の作永きみ(髙石あかり)の放つ「青」だった
ある日、体育の授業にて、きみの投げたドッジボールを顔面に受けたトツ子は、気を失って倒れてしまった
きみに気を奪われてボールを受け損なったのだが、それを誰かに告げるわけにもいかない
その場を取り繕い、きみと二言ほど会話したのち、彼女は気を失ってしまった
それから数日後、登校したトツ子はきみがいないことに気づく
彼女が親しくしていた友人に話を聞くと、どうやら突然学校を辞めてしまい、今はどこかの本屋さんで働いている、ということだった
そこでトツ子は街中の本屋を探し歩くものの、一向にきみの行方はわからなかった
そんな折、トツ子は白猫を見つけ、猫は彼女をどこかで連れて行こうとしているようだった
猫の後を追って路地裏に入ったトツ子は、そこで「しろねこ堂」という古書店を見つける
そして、その店にて、行方しれずだったきみを見つけることができたのである
その場には、離島からやってきた青年・影平ルイ(水戸大聖)がいて、二人の会話に突如入ってきた
二人が音楽の話をしていたことで気になったのだが、そこでトツ子は「私たちバンドに入りませんか?」とできてもいないバンドに誘ってしまう
取り繕うトツ子だったが、二人はその提案に前向きで、それから3人の秘密の活動が始まることになったのである
映画は、特殊能力のような「人の色が見える」主人公を描いていて、彼女自身は自分の色が見えない存在だった
それが明かされるのは後半の話で、それまでは彼女自身の「色」に関しては言及されないまま話は進んでいく
トツ子は自分の気に入った色を持つ人と交流を持つのだが、かと言って彼女が嫌いな色を持つ人物というものも現れない
彼女から見える世界は、どちらかと言えば誰もが綺麗な色を持っていて、その中でも特別惹かれるのが「きみの色」だったというのである
物語は、自分のことがわからないトツ子が自分自身が何者であるかを知るというものだが、結局どのような人間だと理解したのかはよくわからない
色はその人のアイデンティティを表現しているものの、親和性のある色同士が惹かれあったり、属性の違う色に憧れたりと、かなりわかりやすい構造になっていた
きみとルイが会話している際には「きみの色の中にルイの色が混じる」という、かなり直接的な表現になっているが、二人がその後付き合うという流れにはならなかった
それでも、きみの中には確かにルイがいて、それがラストの叫びになったのだと思う
トツ子の色が赤色で、これは青色のきみに憧れを抱いているというところからも想像がつく範囲だと思う
その赤が一瞬だったのは、まだ彼女自身が自分自身のかけらを理解しただけというもので、それが全身に波及する頃には自分が理解できるのかもしれない
とは言え、自分のことを一番知らないのが自分という側面があって、知っている部分を嫌悪しているところもある
そう言った自己嫌悪的な部分を受け入れようというのが本作のメッセージであり、その自分の中にある色は、誰かにとっての憧れであり、ないものねだりに近いものだということなのかな、と感じた
いずれにせよ、かなりスローテンポな内容で、色の話なのに本人の色に言及するのがラストというのはよくわからない感じになっていた
バンドを組む流れもかなり無茶で、あれで結成に至るのは意味がわからない
きみとルイの色の混じり方を知れば、トツ子自身の心に変化が生まれるのかな、と思ったが、どうやらそっち系の属性はなかったようだ
このあたりの女子が女子に憧れるという感覚が理解できて、かつ即物的なものが存在しない世界を許容できれば、この世界観も受容できるのかな、と感じた
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