「青春時代を美しく描く」きみの色 プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
青春時代を美しく描く
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主人公の女子高生・トツ子。クールな元同級生・きみ。
住んでる島で家業の病院を継ぐ宿命の男・レイ。
この3人がひょんなことからバンドを組むことに。
きみは学校を勝手にやめたことを祖母に言えてなかった。
なので修学旅行の日は帰ることができず、泊まる所がない。
でトツ子が仮病で旅行をサボり、寮にきみを泊めてあげた。
これが学校にバレて2人は奉仕活動をさせられるが、
生徒思いの先生は退学者のきみを、学園祭に誘う。
そこでバンドの演奏をしてみないかとのこと。
レイの島の廃協会での練習中、大雪で帰れなくなって、
そこで3人は語り合って友情を深め、勇気を得る。
レイは楽器を練習してることを母親についに言えて、
きみも自主退学したことを祖母に言えた。
母親や祖母も見に来てくれたそのライブは大成功。
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純粋な少年少女がやりたいことを一生懸命やるというお話。
何故おれはこういう話に弱く、涙が止まらないのだろう?
おれの高校時代は人目ばかり気にする生き方で、
自信などなかったし、目立つようなことは全くできなかった。
自分のやりたいことが何なのかも分かってなかった。
仲のいい友人はいたが、共に何かに打ち込むなんてないから、
心から共感し理解し合うなんてことはなかったように思う。
そんなつまらん高校生活ゆえに勉強だけはちゃんとして、
その先に今の良い人生がある。だから後悔なんて全くない。
でも無いものねだり的な憧れが心の底に消えないのだろう。
若いうちから人目なんて気にせず真っすぐ生きられてれば、
若い頃にしかできない多くの経験ができたことだろう。
それを登場人物達が代わりにやってくれるから、
思わず感動して涙が出てしまうんじゃないのかな。
そういう涙の後は本当にスッキリする。いい映画だった。
それにしてもトツ子が作詞作曲した曲は実に名曲。
すいきんちかもくどってんアーメン~♪
見終わった後ずっと頭の中を回り、鼻歌で歌ってた。
高校生が思いつきそうな歌を上手く表現できてて秀逸。
ミッション系の学校だけにね。