「淡い青春の1頁 。」きみの色 マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
淡い青春の1頁 。
トツ子、きみ、ルイがとつじょバンドを組むことになり友情を育んでいく。
トツ子の ”バンドやろーぜ” 発言が唐突過ぎて、言った本人すら、アワワヽ(;´Д`)ノ、私はいったい何てことを口走ってしまったんだ状態でうろたえてしまっている。
カトリック系の高校に通い毎日祈りを捧げる敬けんなクリスチャンだから、神の啓示、天啓が閃いたに違いない(^^)。 「汝ら3人、バンドを組むべし」
トツ子をしろねこ堂に導いた白ネコさんも神の御使いで、3人の出会いも神の御業であり奇跡の出逢いである。ウンウン(^^)。
ただしルイ君は”作永きみ”をナンパした感がチョッピリある。行きつけの古書店でキレイな同世代女子がギター弾いているとなれば、そりゃあ同世代男子が気にするのは当然である。
やっぱしルイ君、チョッピリではなく、ガッツリ ナンパである。
3人にはそれぞれ抱えた悩みも有るのだが、それを深く詳細に描いてドラマにして行くわけではない。回りから見れば別にドラマチックでもセンセーショナルでもない普通の日常かもしれない。
だけど3人にしてみてば新しい出会いとバンド活動はかなり刺激的であり、個々に抱える事情も当人たちにとっては重いものである。そして映画ではそれに伴う喜びや悲しみの感情が、表情、しぐさ、色、音楽で細やかに表現されていく。
印象に残った所など
・トツ子が学校を辞めたきみを探す。だけどトツ子は、きみの色を見つけられない。トツ子の回りは白く色褪せてしまう。
別れや何かを失ったことで心にポッカリ穴が空き、空虚感から世界が色褪せて見えるのは、これまた皆さまご存知のとおり。
・トツ子ときみが懲罰のゴミ拾いをする。これ高校時代のの思い出としていつか懐かしく思い出されるやつかもしれないと思った。
・シスター日吉子がトツ子にロック系のバンドGod almightyをやってたことを消し去りたいと言うと、トツ子はお気に入りの祈りの中の一節 「変えられないものは受け入れるウンヌン」を伝える。
「おお、シスターも若い頃はブブイブイ言わせてたんだな。けどシスターにとって消し去りたい黒歴史なのかな? 」 などとも思った。
・島を去り東京へ向かうルイ君。ルイ君の乗る船に気づいたきみは埠頭を走る走る。埠頭を走るきみにルイ君も気付く。僕はこの船から見た埠頭とそこをダッシュするきみの遠景が1番好きな場面だ。トツ子も後から走る走る。
埠頭の端まで来た2人は船に向かって大声で叫ぶ。この時のきみの叫び声がスゴくて、声優さん声つぶれちゃわない?大丈夫?などと余計な心配をする。
・観賞後、ポスターのタイトルを見て 作永きみの ”きみ” と”君” のダブルミーニングであることに気付く。
気付くの遅えよオレ、何でフライヤーや 映画.com の解説読んだときに気付かんかなあ。せめて鑑賞中には気付けよと思った次第である。ずっと ”君” だと思ってた。