「お芝居」ミッドナイト・マーダー・ライブ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
お芝居
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深夜ラジオのDJが、OA中に拉致された家族を救うべく奮闘する物語。
メル・ギブソン主演のシチュエーション・スリラー。B級サスペンスにカテゴライズされる作品なのでしょうが、それを考えると良く練られた佳作だったと思います。
この作品は、「お芝居」であることをどのように隠すのか・・・が鍵になる映画のように感じます。
事件の発端から、そこはかとなく感じる「お芝居感」。その感覚は、映画の緊迫感を大きく削ぐもので、個人的には感心出来ないものでした。
新人ADに対する悪戯だという最初のオチには、残念ながら嫌悪感を持ちました。立場の弱いADに対する悪ふざけは、例え映画だとしても、余り観たくないものでした。
それだけに、主人公に対する二重の悪戯・・・というドンデン返しは、驚きと共に良い印象を持ちました。
メル・ギブソンが魅せた苦笑いも、とても素敵な笑みだったと思います。
もし、制作側が、このドンデン返しのみをターゲットに物語を組み立てているのであれば、寧ろ「お芝居感」を消さないのが正解なのかもしれません。
ただ、物語の大部分の緊迫感を削ぐ演出には、少々疑問が残ります。
警官隊やラジオ局上層部の対応など、悪戯の範囲内でもっと描けていれば、映画全体の評価も上がったのではないでしょうか?
私的評価は普通にしました。
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