劇場公開日 2023年2月17日

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「二度と帰ってこない"かけがいのない今"という時間」いつかの君にもわかること ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0二度と帰ってこない"かけがいのない今"という時間

2023年5月13日
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鑑賞方法:映画館

自分の短い余命を知ったシングルファーザーが、4歳の幼い息子を委ねられる人、家庭を見つけるために奔走する話。養子を希望する家庭にもいろいろある。未熟者のジョンから見ても心配になるような問題点が多々あるのだ。だから自分の息子を託して大丈夫?となる。マイケルのことを真剣に考えれば考えるほど決められなくなる。
シングルファーザーのジョン自身、恵まれない生い立ちで、里親のもとで育ったのだ。そのジョンが出した結論は?
息子を愛し、将来を案じるジョンの思いは痛いほどわかる。その思いは必ずマイケルにも届くに違いない。父と過ごした時を"かけがいのない時間"として懐かしく思い出すだろう。
悲劇的な状況をことさら強調し涙を誘うような映画ではない。家族とは何か、そして家庭とは何なのかを考えさせてくれる映画である。

ゆみあり